あまりに風邪が治らないので、病院に行くことにした。
今までは授乳の為薬が飲めず、病院へ行けなかったのだ。
やっと断乳となり、私はすぐに診察を受けに行った。
やっと断乳となり、私はすぐに診察を受けに行った。
その日は雨が降っていて、寒かった。
尿意を催した私は、病院に着いてすぐ、トイレへと向かった。
トイレの扉を開けると、男性用の便器が並んでいた。
不思議に思ったが、風邪でボーッとする頭では考えられなかった。
深く考えず、いや、何も考えず、個室へと入った。
用を済ませ出ようとした時、人の気配を感じた。
私はその時になって、ようやく男性用便器のことを思い出したのだ。
やばい…!!!
考えてみれば、女性トイレに男性用便器が並んでいる訳がない。
つまり、ここは男性トイレ?
私は間違えたのか?!
しかし、記憶を辿っても、男性トイレに入った覚えなどない。
トイレはここしかなかったはずだ。
そう考えると、私は堂々としていていいのではないか。
コソコソする方がおかしいと思えてきた。
そうだ…!
何を恐れる!
私は間違っていない!!!
私は勢いよく個室のドアを開けた。
予想通り、男性がいた。
私は平静を装い、手を洗おうとする。
その時、また不安に駆られた。
もし、私が間違っていたら?
気付かずに男性トイレに入ったのだとしたら??
変態じゃないか…!
焦った私は手も洗わず、トイレを出た。
そして確認をする。
トイレは…男女共用だった。
自分は正しかったことを確認し、安堵した私は、手を洗いにトイレ内へと戻った。
中の男性は驚いていたが、私は正しいのだ。
手を洗うのも当然の行動。
洗わない方がおかしい。
私は堂々と手を洗い、その場を去った。
…今、私は思う。
なぜ私は、個室の中で待たなかったのか。
どうして1度出たトイレに、すぐ戻ってしまったのか。
風邪とは恐ろしいもので、正常な判断ができなくなる。
…後悔しても仕方がない。
あの日の私は、変態としか言えないだろう…。