ミスチルの曲「彩り」に、こんな歌詞がある。
僕のした単純作業が、この世界をまわりまわって、まだ出会ったこともない人の、笑い声を、作って行く
いい歌詞だなー、いい曲だなー。
ミスチルすげーなー、桜井さん、かっこいいなー。
でも・・・、僕のした単純作業が、この世界を回って、誰かを不幸にする事もあるのかな?
~作り話~
僕は大手自動車メーカーで働く営業マン。
さあ、今日も元気に営業かけまくるぞー。
やった! 頑張って営業したおかげで、とある人が、うちの商品を買ってくれたぞー。
「お買い上げ、ありがとうございましたー!」
俺は平凡な中年サラリーマン。
今回、思い切って10年ローンで新車を買った。
その愛車に乗って出勤し、愛車に乗って退勤している、その時間は、今までと比べて、とても快適で新鮮な物となった。
それにしても今日、仕事で嫌な事があった。
ストレス解消に会社近くの居酒屋で1杯だけビールを飲んでしまった。
まっ、1杯くらいなら大丈夫でしょう。
ほんじゃ、愛車に乗って帰るとすっか・・・・「わーー!!!」
私は二人の子供を育てるパート主婦。
先日、馬鹿な酔っ払いが運転する車に、主人は轢き殺された。
そいつが憎い、憎い憎い。
~終わり~
この作り話の「僕」は何を考え何を想うのだろう。
1、僕のした単純作業が、人を不幸にする事もあるんだ。じゃあ、仕事って何だろう、努力ってなんだろう、生きがいって何だろう、正義って何だろう? 悩む、悩む。
2、僕は車を売っただけだ。あとは使う奴の自己責任だろ?僕には何の責任もないよ。こんな事考えてうじうじしてる暇あったら、目の前の仕事をやった方が良いよ。
現代文明を生きる上では、「2」の方が効率的だし、合理的だ。
でも、なんか釈然としない。
ねぇ神様。 あなたはどっちだと思う? 僕にだけこっそり、教えてよ。
(ミスチル 「さよなら2001年」の歌詞を抜粋、一部変更して使用しました。)