上野の桜は今が見頃

職場が上野公園の前にあるというのに、毎年桜の花を見ないうちに
いつの間にか季節が過ぎてしまう。
ふだんは花見のどんちゃん騒ぎは苦手な方。
というか、この時期になるとあふれる酔客を苦々しく思っていた。
でも今年は花見は自粛すべきなどというパフォーマンスをしてくれた
政治家がいたばかりに、かえって花見をしたいなと思った。

上野の桜は今が見頃。
見逃すと後で後悔するかもしれない。

原発の汚染はこの先どこまで進むかわからない。
また温暖化など地球環境破壊に起因する気候の変化、多発する天災により
四季の移ろいを心穏やかに鑑賞することなど、
近い将来できなくなってしまうかもしれない。

放漫政治が破綻して国民経済が危機に瀕している時代には、
国を憂えるようなポーズを取りながら、弱者を威嚇して、
反動政治を強引に進めるリーダーがもてはやされるのだろうか。
かつて日本の原発は世界で一番安心だから、東京湾に建てたっていいと
公言したその人である。

かつて川端康成は「美しい日本の私」と言ったが、
この半世紀あまりの急激な経済成長と社会の変化の中で
私たちが失った日本の美とは、
かけがえのないこの国の自然であり、
それを愛でることを美徳とし、
その喜びを家族や仲間、隣人と分かち合う心ではないだろうか。