Amazig Graceはイギリスの牧師ジョン・ニュートンによって作詞されました。

  「ジョン・ニュートン(1725-1807)はかつては異端、放蕩の徒、アフリカ奴隷のしもべであったが、我らの主、救い主イエス・キリストの豊かな恵みに守られ、あがなわれ、赦されて、その長年にわたって破壊することに努めてきた信仰を宣教する任に当たること、オルニーにおいて16年間、また、当教会において28年間であった。」

 これはジョン・ニュートンが自分の墓石にほりつけた碑文です。船乗りとなり、すさんだ海員生活に引きずり込まれること18年、放蕩三昧に身を崩し、堕落の淵に沈んだことを物語るものです。...

 彼は軍艦に搭乗して将校になりましたが、脱走を企てて、自暴自棄になり、アフリカに上陸しました。そこで、奴隷となって働き、貧困のどん底の生活を続け、自殺まで図りました。

 父の手配でイギリスに帰航する途上、船は大嵐に遭い、沈没しそうになりました。ニュートンが必死で水を汲み出しているときに浮かんだのは、「自分は罪人である」という思いでした。

 暴風雨は収まり、神の「驚くばかりの恵み」が彼の心に深く染みわたりました。イエス様の姿がくっきりとニュートンの心に浮かび上がり、自分の罪を告白し、悔い改めました。
彼はイエス様が十字架で死んでくださり、自分の罪があがなわれたことをはっきりと信じたのです。

Amazing grace! (how sweet the sound)
That saved a wretch like me!
I once was lost, but now am found,
Was blind, but now I see.

驚嘆するほどの恵み (なんと美しい響きだろう)
恥知らずの私をも魂の救いに導いてくださった
かつて道に迷っていた私が今は見出され、
見えなかった恵みが今は見える

'Twas grace that taught my heart to fear,
And grace my fears relieved;
How precious did that grace appear,
The hour I first believed!

神の恵みが私の心に神を恐れることを教え、
神の恵みが私を恐れから解き放ってくれた
魂の救いに導かれたときの
神の恵みのなんと尊いことだろう

Through many dangers, toils and snares,
We have already come;
'Twas grace that brought us safe thus far,
And grace will lead us home.

多くの危険や苦難や誘惑を乗り越え、
私達はついにここまで来ることができた
私達を導いて下さったのは神の恵み、
恵みは私達を天の故郷へと導く

以前もご紹介しましたが、Judy CollinsのAmazing Grace 透き通るような歌声です。
この賛美の素晴らしさは、Amazing(目を見張るような)という言葉と、
日常会話ではあまり使わない、Wretch(見下げ果てた奴)という言葉の対照的なところにもあると思います。
Amazingは「おどろくばかり」Surprisingより、もっと強い言葉なんですね。