こっちで見ているひとはお久しぶりです。
だってDNが動いちゃったんだもの。
では、DNでも話題にしていたものをこちらにまとめてみましょう。
うーん、実にどっかの大学の小論文みたいになってきました。
では、議題テーマを改めて確認しましょう。議題は以下の二つ。
【Q1:どうして「無敵のレシラムEXデッキ」は無敵じゃないのか】
【Q2:ではどうすれば「無敵のレシラムEXデッキ」は無敵になれるのか】
うーん、問題文はこんなにもシンプルなのに、求めてる答えはこうも複雑怪奇な物になろうとしているのだろうか。
このまるで禅問答のようなものに答えなんてあんのか?とも思えてしまうのですが、
実はこの二つの問題にポケモンカードの真理にあたるようなものがあるのではないかと僕は考えているのです。
そんな前置きばっかり言っていてもはじまらないので、実際に始めて行きたいと思います。
では問の1から始めて行きましょう。
【Q1:どうして「無敵のレシラムEXデッキ」は無敵じゃないのか】
DNでも話しましたが、商品名「バトル強化デッキ60 レシラムEX」の公式側の謳い文句は
「無敵のレシラムEX」
なるほど、「無敵」と銘打つのであればこのデッキを使えば相当の戦果を期待することができますね。ジムチャレにおける店舗大会、バトルカーニバルや、WCSといった世界一を決めるような公式イベントで使えばかなりの上位に食い込めるわけですね。
と、言葉遊びみたいなこと言いましたが、実際のところはその「無敵」という名前には程遠く、ジムチャレやバトルカーニバルといった対人戦を経験した人であるならば、ほとんどの方がこの「バトル強化デッキ60 レシラムEX」をそのまま何の調整もなく使ったとして、得られる戦績はいかなるものかときかれれば、
「1勝できるかどうかも怪しい」
きっとそう答えるでしょう。なぜ「無敵」と銘打ちながら、実際はそんな名前には程遠く一勝を勝ち取るのも困難なのでしょうか。
ここまで書くと「なんだよー、無敵って書いておきながら一回勝てたらいい方って詐欺みたいじゃねーか。これ欠陥商品なんじゃないの?」と子どもに言われても仕方ないですね。
どーして、そこまで絶望的にこの「無敵のレシラムEXデッキ」は無敵と程遠い戦果しか上げられない強さなのでしょうか。こういう時はいくつか仮説を立てて、この問を分析してみましょう。
・仮説1:デッキレシピに問題があるのではないか?
一勝勝てるか、どーか怪しいのならそもそもの配分だの、中身に欠陥があるから弱いのではないか、という考え。
なるほど、そこまで弱いのであればこのデッキはそもそもデッキと呼べるほど完成されてない未完成なものかもしれませんね。少なくとも一勝できるかできないかというものはまるで通用していないという証。
ならば、デッキを一枚一枚解剖してみるとしましょう。
「バトル強化デッキ60 レシラムEX」
ポケモン 18
ガーディ 3
ウィンディ 2
メラルバ 1
レシラムEX 2
ラプラス 1
イーブイ 3
グレイシア 2
オタマロ 3
ガマガル 2
ラッキー 1
トレーナーズ 24
ハイパーボール 4
ポケモン入れ替え 2
ポケモンキャッチャー 2
ランダムレシーバー 4
アララギ博士 4
N 2
チェレン 4
エネルギー 18
基本炎 8
基本水 8
ダブル無色エネルギー 2
こう、ひも解といた時にぱっと見た印象では「エネルギーがなんか多いかなぁ」というのが第一印象ですね。率直にポケカをやってる身としては。
ただ、まったくこのデッキがデッキとして成立していないただの紙束かと言われたらそれは違う。
とにかくこのカードゲームは「戦えるポケモンがいなくなったら負け」というルールがある以上課題であるのが、
「キチンとポケモンをベンチに用意することができるのだろうか」という点。
その点でいえば、どんなポケモンでもデッキから探し出し持ってくることができるハイパーボールが4枚入っています。種ポケモンの数も12枚と引くには期待できるだけの数字が入っています。(欲を言えば、エモンガ(BW5)のようなカードがあればなおいいわけですが。)
加えて山札から手札を増やすことができるサポーターのカードが、
「アララギ博士」が4枚
「N」が2枚
「チェレン」が4枚
と計10枚、これに加えて使えば、山札にあるどれかのサポーターを手札に加える「ランダムレシーバー」が4枚とこれをサポーターに換算するとするなら14枚手札を増やすことがきるカードが搭載されています。
「戦うポケモンをそろえる」「山札から手札を増やすカードが入っている」
この二点だけを見れば確かにこのデッキはクリアしています。デッキと呼べるものとしては仕上がっているとみてもいいと思います。
が、しかし。
ここで上げた2点はデッキとして最低限の動き。逆にいえば、これくらいできてないようなもので戦うなど言語道断。まずこの点はクリアして当然なのです。
さらにこの点をつっこんでみましょう。
今このデッキはその2点をクリアしていると言いました。しかしそれは最低限度レベルの話で、突き詰めていくとこんな考えが浮かびます。
「戦うポケモンが適切なものであるのか?」
「その山札から引く手段は適切なものであるのか?」
では、次の仮説はこんな感じ。
・仮説2:デッキが戦う上で適切なものであるのか?
まずはポケモンのほうから。
このデッキに入っているポケモンは18枚。
そのうちの種ポケモンは12枚。
ベンチに並ばせるには十分な数です。
ところがこのポケモンたちの能力はどうでしょうか?
このゲームの勝利条件は相手を倒すことで取得できるサイドカードをすべて取りきるというものがあります。このサイドのやり取りこそがこのゲームの本分なわけですが、はたして「無敵のレシラムEXデッキ」に搭載されているポケモンたちは相手のポケモンの体力をゼロにし、倒すだけの力をもっているのでしょうか?では検証してみましょう。
このデッキではガーディと、イーブイ、オタマロの搭載数が各3。おそらくはこれらのいずれかが初手から出していきそうになるポケモンです。
デッキのデザインとしては、レシラムEXは枚数上2枚ということを加味して切り札、最初のメインアタッカーとして上記3匹を使うことになりそうです。
では、ガーディ、イーブイ、オタマロの能力で相手のポケモンを倒す力があるのか?
ガーディは進化するしないに関わらず、このカードで攻撃しようとすれば最低でも2枚のエネルギーをつけることを要求してきます。それだけ待って出せるダメージは進化しなければ20ダメージ。進化しても「うまくいけば」エネを破壊できる効果を持った30ダメージと何の効果も持たない70ダメージのいずれか。
ガーディ・ウィンデイに言えるのは相手に2ターンほど待ってもらって出せるダメージがわずかにその程度。このダメージの数字では種であるポケモンEXが180・170を誇る環境ではあまりに無力。敵にダメージを与えられるかどうか、その準備が整う前にやられてしまうことが簡単に予想されます。
オタマロにも同じことが言えます。それだけ準備がかかるのに、出来る仕事がその割にあっていない。こいつらを育てるために、エネを張ってしまうと肝心のレシラムEXにエネは貼れない。そのレシラムEXを無視してまでつけても相手にダメージを与えることができるかどうかも怪しい。
簡単にいえばやはり役不足なのです。
では、グレイシアはどうでしょう?
このポケモンは他の2体とは違い、「エネアシスト」を持っています。
2枚のエネルギーを必要とはしますが、自分についている基本エネルギーを後に付け替えることができます。これを利用して切り札であるレシラムEXにエネをつけかえながら、相手にダメージを与えることができます。
なるほど、上の2体よりは効果的な行動をしているように見えます。
が、しかし。
BW1のトルネロスの暴風は無無無と3エネで同じ効果でダメージもその倍の80ダメージが出すことができるのです。ダブル無色がある以上グレイシアのエネリフレクトが水無と出す手間を考えればあまり変わらないわけです。それどころかトルネロス自体はそもそも種ポケモン、グレイシアは一進化ポケモン。場に登場する手間を考えれば圧倒的にトルネロスの方がパフォーマンスは上ということになるのです。
となるなら、このグレイシアもこのデッキにおいて適切なポケモンであるのか?と聞かれた際、やはりNO。という結論が出てします。
じゃあ、ここにあるオタマロなり、グレイシアなりが適切でないから「無敵のレシラムEXデッキ」は無敵でない理由なのでしょうか。ここはQ2につながってくる答えになるので、あえてここは伏せておきます。
では続いて、山札から引く手段としてこのサポーターの配分は適切であったのか、否か。
サポの数を先ほど14とカウントしましたが、その中にはランダムレシーバーが4枚入っています。このデッキに入っているサポーターは実際には10枚。決して少ない数字ではありませんが、試合の展開次第ではこの配分窮地に追い込まれやすい配分だと考えています。
たとえば、序盤の展開でアララギ博士を使ったときにNを1枚、チェレンを2枚を捨ててしまったとしましょう。
これで残っているサポーターの数は使ってないのに、3枚も減ってしまっています。
そうなるとデッキに残っているのは6枚のサポーター。それもサイドにサポーターが埋まっている可能性も否定できない。もし2枚入ってしまったとしたら、わずかサポは4枚。はたしてこの後の戦いで終盤相手にNを連打されると後半戦でサポーターって引けるんでしょうか?
デッキが残り7枚くらいでその中にあるカードをすべて引いてキャッチャーを手札に加えたら勝ち、という場面なのに、ランダムレシーバーを使ってみたらデッキの中にそもそもサポがなかったなんていうことはよくある話ではないでしょうか?
そう考えるとランダムレシーバーをサポーターとしてカウントに入れたこのような構築は適切といえるかどうか?ということです。
必要なのは、ベルを採用してサポーターの数を増やす、Nの数を増やして絶対数を増やすほうが最適ではないかと考えます。
この2点から考察するに「戦うポケモンが適切でない」「山札から引く手段として適切ではない」ということがこのデッキに関しては言えます。
なので、僕一個人の考察として、このQ1「なぜ無敵のレシラムEXデッキは無敵じゃないのか」という問に対しては、
デッキが戦うものとして適切なものになっていない。と結論づけます。
じゃあ、適切じゃないなら適切なものにしたらいいじゃないか。
確かに附属品の黒の書とか白の書には、拡張パックを買い足して、よりよいものに変えたらいいということが記載されています。
じゃあどこをどう変えたらええねん?となるわけで。
そこがQ2をひも解くことになるのです。
Q2「じゃあどうすれば無敵のレシラムEXデッキは無敵になれるのか。」
では、Q1で上げたような不適切な点を全部引っこ抜いてしまえば、無敵のデッキが出来上がるのでしょうか。
Q1で言うとおりにいじくっていくと、まずグレイシアとかがいらなくなる。なら全部トルネロスとかにしたらいいのでしょうか。トルネロスを4、トルネロスEXを4、レシラムEXを追加で2とかにしたら
ポケモンの数は12。
残った部分に不足分のサポーターを入れたら、それなりの強化にはなるのではないでしょうか。
では、この強化を経たものは、無敵のレシラムEXデッキなのでしょうか?
ちょっとレシピにしてあげてみましょう。
ポケモン 12
トルネロス 4
トルネロスEX 4
レシラムEX 4
トレーナーズ 30
ハイパーボール 4
ポケモン入れ替え 2
ポケモンキャッチャー 2
ランダムレシーバー 4
アララギ博士 4
N 4
チェレン 4
ベル 4
エネルギー 18
基本炎 8
基本水 8
ダブル無色エネルギー 2
これでもまだまだ突っ込むところはたくさんありますが、比較的最初よりは無駄と思われるようなところは、少なくなりかなりすっきりしました。
でもこれを見たときに絶対にいらないものがあります。
水エネが確実にいりませんね。レシラムにはっても意味ないですし、8枚も何につかうのでしょうか。あきらかにここが改良ポイントですね。
では、これをどう変えたらいいでしょうか。
手っ取り早く言えばレシラムEXで使える炎エネルギーにしてしまえばいいでしょう。
でも、そこを何枚かポケモンキャッチャーや、プラスパワー、スカイアローブリッジなどに入れ変えてみても強くなるでしょう。
ここを考えることが、このQ2の答えでないかなと考えています。
実際のところ、無敵だの最強だのということは存在しえません。
どんなデッキにも有利不利、得意不得意があります。
ただし、今みたいにどれがいる、いらないという考えのもと差し替えたり、つけ足したりすることが考察することでそれに近づくことはできるのではないでしょうか。
その考察の結果から、このデッキからレシラムEXがなくなってしまっても究極的な話ありだと思っています。
いや、それどころか最初に入っていたカードが一枚も入っていないデッキが出来上がっても問題ないでしょう。
その抜き差しの結果から生まれ出たのが、シビビミュウツーや、サザンダークライでも僕はありかと考えています。
肝心なことは、デッキの必要不必要を見極め、今自分が組んでいるデッキが適切な構築かどうかを考察することにあるのではないか。
よって僕の回答は、
「無敵にはなれないが、無敵に近くなれるように人はデッキを考えあぐねることができる。」
ということになります。
・どうしてこんなことを言い出したのか
お坊さんとお話をしていて、このことが気になりました。
「60枚デッキに挑戦したいけど、60枚デッキの組み方がわからないという子どもがいる」という話です。
ジムチャレでそういう子どもが来た時、みなさんはどう答えますか?
エネは何枚だの、サポは何枚だの、ポケモンは何枚だのと答えますか?
それって本当にどんなデッキでも通用する解答ですか?僕の答えはNO。
そんなもんデッキごとに違うに決まっております。
配分や、採用されているカードが適切かどうか、それをまず考えているかどうかを教えることが肝心ではないでしょうか。
今の社会はインターネットの普及で簡単にいろんなデッキのレシピが手に入るようになりました。それこそバトルカーニバルで優勝したデッキは優勝したその日のうちに発表されています。
それを使うことは実に簡単。ですが、なぜそのデッキが強いのか、そのデッキがどうしてその強さを発揮できるのかということまでは理解することはできません。なぜなら、そのデッキが生まれる経由まで考察されていないからです。
真似から入るのは大いに結構。
ですが、誰かがどこかで見たことがあるような真似どまりのデッキで終わってはいないでしょうか。
デッキを見つめ、試し、何が不適切か適切かどうかを見極め、壊し、もう一度組直す。
その結果、生まれるものが一見誰かが組んだことがあるものが仕上がっても、ネットでレシピをみてそのままパクったような代物と比べると格段に動きが違うはずです。
その時デッキは無敵・・・じゃなくても、無敵と言われる強さに何歩か近づくことができるのではないでしょうか。
以上、お邪魔女どれみをひかりTVでわき見しながらダニエルがつらつらと書いてみました。
そうやって人がいろんな研究をしだすと、一人ひとりが個性をもったたくさんのデッキを開発しだすはずなんですけどね。

