メンテも終盤に入ってきました。
写真の左から...
クランクシャフトを挿入し、ヘッドから、ピストンを入れていきます。
このとき、クランクシャフト後ろ側の突起に、コンロッドの穴を入れるわけですが、
クランクは、上死点付近に位置させておかないと角度的に入りませんので、ご注意を。(3番目の写真)
この後、ヘッド側から、シリンダーライナーを入れるわけですが、4番目の写真にあるように、
最上部の切り欠きに合うように、かつ、クランクシャフトを少しずつ動かしながら、ライナーをピストンに
スムーズにかぶせる様に入れていきます。
ライナーが新品の場合、入りにくいので、少し、燃料を最下部に塗ってあげると、スムーズにいくと思います。
さ~、次は、ヘッド部の取り付けです。
ここは、特に問題はないかと思いますが、ガスケットを挟むのを忘れないようにっと...。
ここからは、クラッチまわり。ちょっと工夫が要りますね~。
ベル内のライナーが半分程度に磨り減っていますので、これは交換が必要です。
ところが、これを剥がすのが、結構厄介です。リューター等で削るのもいいんでしょうが、
ベル本体を傷つける恐れがあるので、気をつける必要がありそうです。
接着は、エポキシらしいので、ドライヤーで熱して、ドライバー等で剥がしていきます。(右上写真は残骸)
次は、新品のライナーの長さをカットします。実際にベルの内側に合わせながら、少しずつカットしていきます。
2本入りなので、一回は切り過ぎても大丈夫ですが、もったいないですからね。
思ったよりも長くても入ります。もうちょっとかなというところで、キツキツな感じであわせてみましょう。
長さが合ったところで、接着工程に入ります。
準備するものは、30分硬化型の「エポキシ」と、「官製はがき」です。
まず、ベルの内側側面に、薄くエポキシを塗ります。次に、先ほどカットしたライナーの外側に薄く塗ります。
かなり薄めに塗った方が良さそうです。後ではみ出たエポキシが、クラッチに付いたりすると厄介ですから。
次に、ライナーを内側に合わせていきます。全周に満遍なく圧着出来る様に、
官製はがきをサンドイッチして、クラッチで押し付ける様にします。
接着剤が完全に硬化したら、はがきとクラッチをはずします。ぴったり側面に張り付いています。
クラッチを入れて、回してみると、ライナーに干渉せず、無抵抗でスルスル回ります。
(標準のクリアランスは0.5mmとのことなので、だいたい良いでしょう。
はがきは、意外と薄いのですが、接着工程には、ピッタリです。
0.5mmの紙などは、挟み込むことは出来ませんでした。)
ライナーは、巾(高さ)も余分ですので、カッターで断面を切ってそろえます。
ここまで来れば、あと一息。
次が、エンジンメンテ・シリーズ 最終回か?