忘れられゆく者 -6ページ目

忘れられゆく者

忘却のかなたに平安をさがす。

1年前、毎日が終電だった頃、

家路につく午前1時の夜は、優しかった。

静かで。甘やかな。

湿り気のある日は、路地植えのラベンダーが香ることもあった。

あと4時間もすればまた、雑踏に踏みつけにされるというのに。

永遠の静寂を感じることができた。