白砂糖シリーズ③
              砂糖は甘い麻薬か

白砂糖の取り過ぎによる血糖値の増加や減少、そして糖尿病などの理屈っぽい話です。
しかし皆さんの体の中で起きている反応です。
「白砂糖はお金で買えますが、健康はお金では買えません」


以下「白砂糖の話」より引用
糖分をとり過ぎると血糖値が上がり、糖尿病になると考えがちです。

ところが逆に、砂糖をとればとるほど、ますます血糖値が下がるというケースも多いのです。

じつは糖尿病と低血糖症とは、二つの全く別な病気というよりも、同じ臓器の故障でそれぞれ別な段階での病状の発現と考えたほうが良いようなものです。
 膵臓は、糖分を消化するアミラーゼ・タンパク質を消化するトリプシン・脂肪を消化するリパーゼ等の消化酵素を分泌します。

特に重要なのがランゲルハンス島と呼ばれる部分からのホルモンの分泌です。

砂糖分が過剰に摂取されますと、インシュリン分泌機能が極端に促進され、必要以上のインシュリンが放出されてしまいます。

 砂糖というのは、すぐに消化されやすい形、つまりブドウ糖に変化するので、体内での化学変化の過程を大部分飛び越してしまいます。

そして、ブドウ糖値と酸素量が厳密なバランス状態にある血液中に吸収されてしまい、血液中の血糖値が急激に高められます。

これはただちに脳に報告され、副腎皮質から砂糖処理に関する化学物質を調整するホルモンが分泌され、膵臓からインシュリンが分泌されます体の諸条件のバランスをとることがその本来の目的であるホルモン分泌の機能が、過剰反応の結果狂ってしまいます。

これはいわば「神経衰弱」の状態ですし、正常な働きの程度を越えてしまったことになるのです。

このインシュリンが過剰に分泌されれば、血糖値は急激に下がります。こうして低血糖の状態になります。
 これは生体にとって非常に危険な状態ですので、膵臓のランゲルハンス島は分泌腺を閉鎖します。

副腎皮質も同じく分泌を止めます。そして化学作用のこの逆流を調整するためにほかの副腎のホルモンが急激につくり出されなければなりません。
その結果、血液のブドウ糖値は逆に高められることになります。このように急激な作用が繰り返し続けられるならば、ホルモン調節の機能は著しく障害を受け、ついには狂ってしまうことになります。

 そもそも血糖とは、血液に含まれているブドウ糖のことですが、その量は空腹時1デシリットル中に約100mgでほぼ安定しています。

この血糖値は食後には増加します。しかし2時間程でもとの値に戻ります。

血糖値が上がると、肝臓のグリコーゲンが増してきます。

逆に血糖値が下がると、グリコーゲンは糖として血液中に放出されます。

血糖値はインシュリン・グルカゴンというホルモンのほかに、下垂体成長ホルモン・副腎皮質刺激ホルモン・副腎髄質のアドレナリン・甲状腺のサイロキシンなどによっても行われています。

私たちの健康を維持していくには体全体のバランスがとれていることが何よりも大切なのです。

この血糖値が上がりすぎた状態が続き、ついに尿まで糖が出るようになると糖尿病ということになります。
 
 私たちが、日常的に飲んでいるコーヒー・紅茶に角砂糖2個入れて6杯飲んだとして、1年経てば130kg以上になります。

砂糖が、脂肪肝を起こし得ること、胃や十二指腸潰瘍をもたらすことなどはよく知られています。
砂糖の分子は非常に小さいので、浸透圧が高いため空腹時に砂糖が胃に入ると、胃の粘膜が刺激され赤くなります。

砂糖は酸そのものですから刺激を受けた胃粘膜から強力な胃液が出されますので、胃潰瘍・十二指腸潰瘍を引き起こし得ることになります。

それに輪をかけて副腎皮質ホルモンを刺激しますので、ホルモン分泌に影響を与え、その結果胃酸を増やしてしまいます。

飲み物に加えられた砂糖を大量に摂取する場合、そこには唾液による消化作用が機能しません。

炭水化物の消化には唾液(アミラーゼ)はきわめて大事な要素です。

もしそこで唾液の協力がなければ、ほかの消化腺に異常な無理を押し付けることになり、長い間には重大な結果を引き起こします。
                                                「白砂糖の話」より

 

 いろいろ言いましたが誤解のないように確認です
1「問題にしているのは白砂糖です。白砂糖と黒砂糖はちょっと違います」
2「ジュース類(白砂糖)の取り過ぎに注意してください」
以上の2点です。

最後に
「美味しいものは脂肪と糖からできている」とか
   この誘惑に勝てますか。