改めまして、お目汚し脳味噌でりばりー。
タイトルでピンとこなかった人は読む価値無しです。
ピンときた人も時間の無駄になることうけあい。
※小説に非ず。
設定は腐ですが、内容は特に腐っておりません。
tk、前にうpしたやつじゃね?っつー話ですが、ほんの少しだけ増えたり減ったりしたので此処にも投下。
むしろ地雷。
踏みたくなければ…いい子ね、森へお帰り。
完全無欠のオナニーワールド、失った時間はお返し出来ませんのであしからず。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
扉の開いたトリカゴの中を出ようとしなかったのは…
紛れもない、俺だ_________
「あー…小便してえ」
そう思った俺は書類から目を離し席を立った。そして、部屋の障子を開け煙草に火をつけた。
夜の深い暗闇に、紫煙が泳いでは消えていく。ふよふよ漂う姿は胸糞悪い誰かを思わせた。
「厠はどうした」
そう自分で呟いて、くつくつと笑った。
たかだかアルコール分5%の発泡酒3缶で酔える程お手軽じゃねぇぜ、俺は?
誰に聞くでもない戯言を問いかけてみたが、その言葉は、無情にも闇に吸い取られていくだけだった。
何を言っても
どんな言葉を叫んでも
誰の耳にも入らないような気がした。
誰の心にも届かない気がした。
あいつにも…。
それは俺の存在すら危うくなるような気がして、少し怖くなった。
俺が長い年月付き合ってきたのはあっち側なのに、ここにきて何故あいつを気にしてしまうのか。
触れ合いはただの馴れ合いで、遊ばれてるに過ぎなかったはずだ。
それなのに偶然町で見掛けただけで、なんで目で追ってしまうのか。
俺は…
違う、そんなんじゃない。
何も…別に何も求めてなんかない。
あいつに…あの銀髪に…
『たすけて!!!!!!』
そんなこと言える訳がない。
違う、そうじゃない、言う道理がないんだ。
何考えてんだ俺は。
助けて欲しい事など何もない。
あんなふらふらした野郎に何を求めてるってんだ。
何もありはしない。
何も、ない。
大丈夫。
俺は大丈夫だ。
俺は、他の誰でもない。
俺は、俺だ。
俺…だよな?
「何もあっちゃならねェんだよ!!!!!!」
いつの間にか人差指と中指の間に煙草はなく、いくつかの灰の塊と共にフィルターまで燃やそうと赤く猛る残骸が足元に転がっていた。
煙草なんかで誤魔化せるはずがなかった。
手に掛かる重みが全然違う。
気付いているようで、いないようで、物寂しくなった右手を見つめ
「…何もねえな」
と、再び真っ黒い空を仰いだ。
暗闇の中でも唯一光る月が、今日は鋭く光っているように見える。
可笑しな事に、視界から色彩は消え失せて映っていた。
黄金色ではなく、モノクロに輝く月の姿はまるで…
『あの人そのものだね』
近いようで遠く、いくら手を伸ばしても届かない。
ふよふよ浮いてるだけのくせに、俺の手の内に収められるはずもない。
「だから…そういうんじゃねェんだって」
発した言葉と共に、ふと零れた笑みの説明はまだつくが…
ふいに零れた涙に説明はつかない。
ぽつりぽつりと、己の裏側が落ちていく。
己自身気付いていなかった箍がぼたぼたと外れる。
足元に転がっていた強がりの残骸は、床を焦がさんばかりの勢いだ…それはまるで鬼の副長そのものであったが、今のこの男の心情を吐露するかのように、ぼたぼた落ちてくる箍に消されそのまま大人しく溺れていた。
零れ落ちた涙の数だけが、物語る真実。
『「ソレがお前の…俺の、本音だろ?」』
何処からともなく聴こえた声に、胸が押し潰される想いだった。
言葉の意味も判らず、涙の訳も解らず、今にも泣き崩れそうな身体は障子に預けるので精一杯だった。
全てを諦めたように、だらりと下ろされた右手。
知らぬ間にきつく、硬く、拳を握り締めていた。
そんなことでさえ無意識の内だったが為、背後から送られる視線にも当然気付けなかった。
ただ、いつから其処に居たのか…
その視線の送り主は近付いてこようとはしなかった。
「こんな時間まで書類整理ですかい?」
「・・・・・・・・・・あぁ」
「アンタ…俺に背を向けるってのがどういう事か解ってるんで?」
「・・・・・・・・・・あぁ」
背中に刺さる視線は気配に変わり、持ち主に忠実な刀身は研ぎ澄まされた静かな音を響かせながら鞘から這い出るように抜かれた。
「最期に、言い残すことでもあれば聞いてやりますぜ」
「・・・・・総悟…今、お前の目に映ってる俺は…どっちだ?アイツか?」
「生憎…質問は受け付けてねェんでさァ!!!!」
怒気を含んだ声を上げながら、こちらへと走り出す足音が聞こえた。
空気が揺れ動くのを感じた瞬間、もたれ掛かっていた障子が軋んでずれていくのが分かった。
支えを無くした身体は斜めに傾き、また、障子の方も斜めにばっさり斬りつけられて真っ二つにされた。
「可哀相に…」
「…可哀相なのはアンタの方でさァ、土方さん」
倒れゆく身体はそのまま背後から支えられ、あれで満足するはずもなかった刃は喉元に回された腕と共に眼下で鈍く光った。
「つーかその台詞、まさか俺に言ったんじゃねーでしょうね」
「あー・・・・・障子に向けてだ」
「なんですかい、その嫌な間は」
「この状況で正直に答えたら俺の首が飛ぶんだろうな、と思ってよ」
「お望みとあらば今度は確実にヤりますぜ?」
「相変わらず、口の減らないガキだな」
今までモノクロに映っていた男の目には少しずつ色が戻り始め、微かに頬を緩ませた。
今にも噛み付いてきそうな刃と支えてくれている手を解き、自らの足で身体を支えた。
それでもまだ頼りなく見えたのか、再び背後から、今度は思ってもみない言葉を投げられた。
「アンタはアンタですぜ。マヨ中毒もヘタレなアイツも、どっちにしたってアンタって事に変わりはねェんだよヘタレマヨが!」
「・・・・・・・・・・・・」
「って、以前どっかの旦那も言ってましたぜィ」
「・・・・・・・・・・・・・ハァ誰だよソレ、そんな奴俺は知らねーよ。つか誰がヘタレマヨだコラ」
「じゃあそこのソレは一体何なんで?煙草、消火されてますぜ」
「あー…あ、そういや厠行こうと思ってたんだよ」
「うっわー、まさかその歳にもなって漏らしたんですかい?」
「んな訳ねーだろ!!!!」
「ハイハイ、さっさと行ってその汚ェ面でも洗ってきて下さいよヲタネーズさん」
「ヲタネーズってなんだよ変な混ぜ方すんじゃねェ!!…あー…総悟、その障子の修繕代、今回は請求しないでおいてやるから…どっかに修理依頼しとけ」
「…どっかって何処ですかい土方さーーーん!」
そのストレートは確実にデッドボールを狙ったもので、そいつの顔は見なくても容易に想像がついた。
絶対ニヤニヤしてやがるな。
あいつもあの惨状を見たら「どうしたのこれ?何したらこんな風になるのコレ?報酬はずんでくれるよねコレ?」なんて嫌味ったらしく緩んだ顔で言うんだろうが…
____扉が開かれ放り出された今____
多分、あいつは…もう此処へは来ない。
【罠に掛かった哀れな鳥は、自らの意思でトリカゴを求め始める未来に、戸惑う事すら許されない】
-----------イットキノジユウハフジユウサヲウム------------
タイトルでピンとこなかった人は読む価値無しです。
ピンときた人も時間の無駄になることうけあい。
※小説に非ず。
設定は腐ですが、内容は特に腐っておりません。
tk、前にうpしたやつじゃね?っつー話ですが、ほんの少しだけ増えたり減ったりしたので此処にも投下。
むしろ地雷。
踏みたくなければ…いい子ね、森へお帰り。
完全無欠のオナニーワールド、失った時間はお返し出来ませんのであしからず。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
扉の開いたトリカゴの中を出ようとしなかったのは…
紛れもない、俺だ_________
「あー…小便してえ」
そう思った俺は書類から目を離し席を立った。そして、部屋の障子を開け煙草に火をつけた。
夜の深い暗闇に、紫煙が泳いでは消えていく。ふよふよ漂う姿は胸糞悪い誰かを思わせた。
「厠はどうした」
そう自分で呟いて、くつくつと笑った。
たかだかアルコール分5%の発泡酒3缶で酔える程お手軽じゃねぇぜ、俺は?
誰に聞くでもない戯言を問いかけてみたが、その言葉は、無情にも闇に吸い取られていくだけだった。
何を言っても
どんな言葉を叫んでも
誰の耳にも入らないような気がした。
誰の心にも届かない気がした。
あいつにも…。
それは俺の存在すら危うくなるような気がして、少し怖くなった。
俺が長い年月付き合ってきたのはあっち側なのに、ここにきて何故あいつを気にしてしまうのか。
触れ合いはただの馴れ合いで、遊ばれてるに過ぎなかったはずだ。
それなのに偶然町で見掛けただけで、なんで目で追ってしまうのか。
俺は…
違う、そんなんじゃない。
何も…別に何も求めてなんかない。
あいつに…あの銀髪に…
『たすけて!!!!!!』
そんなこと言える訳がない。
違う、そうじゃない、言う道理がないんだ。
何考えてんだ俺は。
助けて欲しい事など何もない。
あんなふらふらした野郎に何を求めてるってんだ。
何もありはしない。
何も、ない。
大丈夫。
俺は大丈夫だ。
俺は、他の誰でもない。
俺は、俺だ。
俺…だよな?
「何もあっちゃならねェんだよ!!!!!!」
いつの間にか人差指と中指の間に煙草はなく、いくつかの灰の塊と共にフィルターまで燃やそうと赤く猛る残骸が足元に転がっていた。
煙草なんかで誤魔化せるはずがなかった。
手に掛かる重みが全然違う。
気付いているようで、いないようで、物寂しくなった右手を見つめ
「…何もねえな」
と、再び真っ黒い空を仰いだ。
暗闇の中でも唯一光る月が、今日は鋭く光っているように見える。
可笑しな事に、視界から色彩は消え失せて映っていた。
黄金色ではなく、モノクロに輝く月の姿はまるで…
『あの人そのものだね』
近いようで遠く、いくら手を伸ばしても届かない。
ふよふよ浮いてるだけのくせに、俺の手の内に収められるはずもない。
「だから…そういうんじゃねェんだって」
発した言葉と共に、ふと零れた笑みの説明はまだつくが…
ふいに零れた涙に説明はつかない。
ぽつりぽつりと、己の裏側が落ちていく。
己自身気付いていなかった箍がぼたぼたと外れる。
足元に転がっていた強がりの残骸は、床を焦がさんばかりの勢いだ…それはまるで鬼の副長そのものであったが、今のこの男の心情を吐露するかのように、ぼたぼた落ちてくる箍に消されそのまま大人しく溺れていた。
零れ落ちた涙の数だけが、物語る真実。
『「ソレがお前の…俺の、本音だろ?」』
何処からともなく聴こえた声に、胸が押し潰される想いだった。
言葉の意味も判らず、涙の訳も解らず、今にも泣き崩れそうな身体は障子に預けるので精一杯だった。
全てを諦めたように、だらりと下ろされた右手。
知らぬ間にきつく、硬く、拳を握り締めていた。
そんなことでさえ無意識の内だったが為、背後から送られる視線にも当然気付けなかった。
ただ、いつから其処に居たのか…
その視線の送り主は近付いてこようとはしなかった。
「こんな時間まで書類整理ですかい?」
「・・・・・・・・・・あぁ」
「アンタ…俺に背を向けるってのがどういう事か解ってるんで?」
「・・・・・・・・・・あぁ」
背中に刺さる視線は気配に変わり、持ち主に忠実な刀身は研ぎ澄まされた静かな音を響かせながら鞘から這い出るように抜かれた。
「最期に、言い残すことでもあれば聞いてやりますぜ」
「・・・・・総悟…今、お前の目に映ってる俺は…どっちだ?アイツか?」
「生憎…質問は受け付けてねェんでさァ!!!!」
怒気を含んだ声を上げながら、こちらへと走り出す足音が聞こえた。
空気が揺れ動くのを感じた瞬間、もたれ掛かっていた障子が軋んでずれていくのが分かった。
支えを無くした身体は斜めに傾き、また、障子の方も斜めにばっさり斬りつけられて真っ二つにされた。
「可哀相に…」
「…可哀相なのはアンタの方でさァ、土方さん」
倒れゆく身体はそのまま背後から支えられ、あれで満足するはずもなかった刃は喉元に回された腕と共に眼下で鈍く光った。
「つーかその台詞、まさか俺に言ったんじゃねーでしょうね」
「あー・・・・・障子に向けてだ」
「なんですかい、その嫌な間は」
「この状況で正直に答えたら俺の首が飛ぶんだろうな、と思ってよ」
「お望みとあらば今度は確実にヤりますぜ?」
「相変わらず、口の減らないガキだな」
今までモノクロに映っていた男の目には少しずつ色が戻り始め、微かに頬を緩ませた。
今にも噛み付いてきそうな刃と支えてくれている手を解き、自らの足で身体を支えた。
それでもまだ頼りなく見えたのか、再び背後から、今度は思ってもみない言葉を投げられた。
「アンタはアンタですぜ。マヨ中毒もヘタレなアイツも、どっちにしたってアンタって事に変わりはねェんだよヘタレマヨが!」
「・・・・・・・・・・・・」
「って、以前どっかの旦那も言ってましたぜィ」
「・・・・・・・・・・・・・ハァ誰だよソレ、そんな奴俺は知らねーよ。つか誰がヘタレマヨだコラ」
「じゃあそこのソレは一体何なんで?煙草、消火されてますぜ」
「あー…あ、そういや厠行こうと思ってたんだよ」
「うっわー、まさかその歳にもなって漏らしたんですかい?」
「んな訳ねーだろ!!!!」
「ハイハイ、さっさと行ってその汚ェ面でも洗ってきて下さいよヲタネーズさん」
「ヲタネーズってなんだよ変な混ぜ方すんじゃねェ!!…あー…総悟、その障子の修繕代、今回は請求しないでおいてやるから…どっかに修理依頼しとけ」
「…どっかって何処ですかい土方さーーーん!」
そのストレートは確実にデッドボールを狙ったもので、そいつの顔は見なくても容易に想像がついた。
絶対ニヤニヤしてやがるな。
あいつもあの惨状を見たら「どうしたのこれ?何したらこんな風になるのコレ?報酬はずんでくれるよねコレ?」なんて嫌味ったらしく緩んだ顔で言うんだろうが…
____扉が開かれ放り出された今____
多分、あいつは…もう此処へは来ない。
【罠に掛かった哀れな鳥は、自らの意思でトリカゴを求め始める未来に、戸惑う事すら許されない】
-----------イットキノジユウハフジユウサヲウム------------

