昨年(平成23年)の記録です。

5/29-6/8の10日間、上海‐武漢‐重慶‐厦門‐上海(鉄路5,673キロ・
車中寝台4泊)プラス台湾・金門島日帰り旅行をしてきました。
6年間住んだ厦門(アモイ)の4泊は100元のホテル・アパートメントで
倹約し市内散策と日本&中国の古い友人と旧交を温める旅でした。

この旅行は、3月2日に茨城・上海格安航空券(往復18,930円)を予約したことにが
きっかけで、当初予定は4月中旬の1週間。その後の3.11大震災で上海便は二転三転し、
やっと5/29茨城出発、6/8上海発の10日間が確定したのが5月初旬。
そこで欲張って武漢の黄鶴楼と大発展の重慶を寝台列車で追加して出発しました。
記録を兼ねて順次報告します。

<第一日・5月29日(日)いわきー茨城空港ー上海浦東空港ー上海南駅>
いわきの自宅を8:30に息子運転の車で出発、小学4年の孫が同行。
「じいちゃん飛行機に乗るの、中国で”あじあ号”に乗るの??」と孫。
赤ん坊のころ「満鉄特急あじあ号(蒸気機関車)」のビデオを観た孫は、
”あじあ号”を語る数少ない小学生・・・。「中国では寝台列車と新幹線に
乗って写真を撮ってくるよ」
と話しながら雨の6号線、日立北から高速道路を
茨城空港に向かう。10:30過ぎには空港到着、13:10発には早すぎ・・・。
閑散としたローカル空港を予想したがロビーには中国人帰国客が多数、
当初の週3便予約客を週1.5便で捌こうとのシタタカ格安便で満席とのこと。
通路の狭い両側三列合計180座席の機内はほぼ満席、機内サービス・ゼロの
格安便はほぼ定刻に離陸一路上海へ。
約2時間30分、大きく左旋回して海岸沿いのクリーク(水路)を眼下に
上海浦東空港に到着、追加料金1000円で優先搭乗、第二列座席、手荷物
優先でいち早く入国。さっそく銀行ATM機で2年前残した人民元を入手して地下鉄に、
上海はすべての空港、主要駅が地下鉄で結ばれタクシーの手間がない。
上海駅に直行してキップ売り場「Z27/Z26武昌・硬臥(二等寝台)」とメモを
提示してキップを買う。ところが上海南駅発「どうして行くんだ?」

gaoqiaoのブログ-切符2306

「地下鉄に乗れ一号線で真直ぐ」とのこと。満員の地下鉄で上海を北から南へ
横断、出発ホームだけが無数に並ぶの巨大駅、駅前繁華街ははるかかなた。

<上海南駅>

時計はすでに9:00時差1時間で現地8:00、9:30発車で夕食に構内のケンタッキーに、
が隣の餃子FCに入り「水餃子一皿、ビール青島冷的1本」と空腹を満たし、
ホーム売店で「白酒小瓶、水ペットボトル1本、パン少々、小型ティッシュペーパー」の
夜行寝台必需品買い込み武昌行きZ27次に乗り込む、座席は硬臥上鋪と三段寝台の
上段、足は伸ばせるが起き上がると頭は天井に当たる
明朝7:25まで9時間30分あまり。
1,184キロ・1泊・256人民元(約3,300円)と安価と思い身を横たえる。


定刻21:46に音もなく発車、車掌がキップを一時預かりに来る、中国の夜行寝台では
キップを一時預かり、交換用硬券が渡され降車駅近くで返却交換される。
真っ暗な上海南駅を発ち武漢に向う、武漢駅はなく武昌、漢口、漢陽の揚子江中流の
三都市(武漢三鎮)を武漢と称している。


中国鉄路の旅

<第二日・5月30日(月)上海南駅-武昌駅-重慶北駅>
早朝7:30ほぼ定刻に武昌駅に到着、忙しい中国人客は早々に降車。

gaoqiaoのブログ-武昌駅 武昌駅


「空二モ書カン」髙橋のブログ 軟臥キップ

ゆっくり最後にホームへ、まずキップ売り場へ「K1024重慶・軟臥
(一等寝台)下」と次の切符の確保に、2泊目少々奮発して269元
約3,500円の一等寝台を入手
、ちなみに二等は160元と割安。
駅入り口で露店の婆さんから市内地図を買い、バスターミナルで
黄鶴楼、東湖方面を探す。402路を教えられ黄鶴楼公園に、


gaoqiaoのブログ

この街は市内バス2元のようだ。公園チケット売り場「全票80元,
半票40元」とある
、「時間がないから半票」というと「半票は
小学生-大学生、老年」と。「老年何歳から?」「60歳以上」
「わたしは61歳」「身分証明書を出せ」と問答の末、パスポート
提示で半額の40元で入場。
忘れていたが中国全土で入場料は
60歳以上老年優遇で半額、2年前は年長の友人が半額、わたしは
対象外だったのを思い出す。黄鶴楼に登る眼下に揚子江大橋、


gaoqiaoのブログ-揚子江大橋

対岸に漢陽、漢口を望む、「黄鶴楼」という漢詩があったが忘れている
雄大な眺めだが、長江の水量はやはり少なく水位が低い。
ガイドブックには三国志時代の創建とあるが辛亥革命,満洲建国など
近現代中国に興味のわたしは、漢口赴任時代の石原莞爾、板垣征四郎の
出会いの場面を思い浮かべていた。黄鶴楼の周辺に武昌蜂起軍政府跡


gaoqiaoのブログ

辛亥革命博物館などの見どころを巡るが改修中、月曜休館などで内部
見学が不可。2元バスで長江大橋をわたり漢陽、漢口の市内遊覧で
車窓から眺めて東湖公園に。憂国の詩人・屈原の記念館を訪ねる


gaoqiaoのブログ

gaoqiaoのブログ

屈原、日本では「汨羅の淵に波騒ぎ・・・」(青年日本の歌・別称
昭和維新の歌)のモデルとして高名、中国では端午節(男の子の節句)の
起源で湖南省汨羅江に国を憂い入水し、その屈原が魚に食われるのを
防ぐため粽(ちまき)を川に投じたといわれる。この時期によく粽が
食べられる。当の屈原記念館は立派な建物、展示だが、全くの無人。
受付では女性一人が爆睡中、中国でも日本での「憂国」(国を思い
憂うるこころ)は絶滅貴種の仲間入りでしょうか・・・。

ちょうど6月上旬の端午節か近く記念行事が準備中、ゆっくりと東湖公園、
屈原記念館を観て、タクシーで武漢大学に。周恩来珈琲山故居なる地点を
捜すが運転手の努力むなしく大学構内を周回・・・、武昌駅にもどる。
駅構内で夕食ペットの水を買い、17:35発K1024次重慶北行に乗る。