Cloudy Sunday

Cloudy Sunday

ふりかえりと明日から

君の目的ははっきりしている。

その目的を達するために、君は急角度で話題を変えてくる。

 

回答を知っているいまだから、

このとき並べ立てた君の発言のすべてが嘘だと分かる。

 

 

当時の俺も世間知らずのお子ちゃまではないので

君の説明を額面通りに受け取ってはいない。

だが、何の証拠も確信もないから

 「君は嘘を言っている」

と決めつけることもできない。

 

となれば、君の嘘に乗りつつ、

君の言葉を

「やさしさ」でコーティングした正論で

片端から撃墜していく。

 

悪いが頭の回転はこちらの方が早い。

しかも君はどうしても明かせない秘密を回避して

言葉を選ぶしかないから、

本能的にブーストして研ぎ澄まされた俺の敵ではない。

 

 

どんな言葉をもってしても俺を説き伏せることはできないし、

「やさしさ」であふれる俺の言葉に、

君はどんなに理屈をこねても目的を達することができない。

 

 

この夜、君は一夜でキメることができず、

俺に「異常事態」を察知され、考える時間を与えてしまった。

 

だが、君の正体を垣間見てしまった俺はショックを受ける。

会話は終わったのにブーストは切れず、

脳圧があがるほどに思考は回り続けた。

 

ひどい夏の始まり。

 

 

この夏から1年という時間をかけて俺の心は形を失い、

それまでとはまったく違うものに作り替えられていく。