老後とは…
(辞書によれば 年をとってのち 年をとった後)

老後は いつから?
 いつが年をとったのち? 

前期高齢者? 後期高齢者?
それは老後?
じゃあ その前は?


80歳や90歳になる先輩方に
「貴方の老後の生活が 始まったのは いつですか?」と問うて
「私は60歳からです」とか
「私は80歳からです」と答えてくれるだろうか?

子供が巣立って 夫婦二人になった時?
会社を定年退職した時?
年金受給者になった時?
…時に
もう社会に必要とされていないと感じた時。…なんてのもあるかもしれない。

でも、それは第二の人生(セカンドライフ)の始まりであって、老後生活の始まりという認識ではない。と思う。

結婚しない方々
子供のいない方々
定年のない職業の方々
幼少期からの年金受給者…

生産性が基準ならば
80歳90歳でも 労働し収入を得ている方々がいらっしゃるし

社会貢献が基準ならば
産まれた時から「社会のお荷物」と呼ばれた私もいる。


「老後の楽しみに…」という人がいるが、
世の中には その「老後」が来ない人もいるねぇ… と気がついたりする。

学生の頃
家族の誰かの誕生日には 必ず家族みんな揃って写真を撮り(年5回も)
子供たちの作品は 全て写真に収めて
それらを 丁寧にアルバムにしていたお母さんがいた。

「老後にね このアルバムたちを開くのが楽しみなのよ。」と嬉しそうに微笑んでいた。
「有事にはお金や水じゃなく このアルバムを抱えて避難する」とも言った。

こんなに可愛らしく素敵なお母さんに育てられた友人が心底羨ましかった。 今までも羨ましい。

けれど、彼女には「老後」はなかった。
彼女がアルバムを開いて楽しんだのは その数年後。病院に入院中の僅かな時間だけだったからだ。

製作中には 過去のアルバムを見返すこともきっとあって とても楽しい時間だったに違いない。


ん年前
「60歳になったら会社を辞めて のんびり趣味を楽しみたい。」「好きなことをしたい。」と言っていた旦那は 60歳からを「老後」か
会社を辞めた時が「老後」と考えていたようだ。
しかし、彼にも「老後」はなかった。



「老後の楽しみ」は 「老後」が来るのを待って…
じゃなく 「今」から楽しまないとダメなんじゃないかな。 

老後って いつ来るのかわからないし
お迎えも いつ来るのかわからないもんね…


…なんて考えてた 雨の日。 ←ひーーまじーーーん