サヨナラの向こう

以前もこんな感じだっただろうか　と思う。



お別れをしてから早十日。

もういないのだと思うと、止まらなくなるから、その先を考えないように仕事に打ち込んでいる。

後悔してるわけじゃない。

自分でも、納得のいくお別れをできたと思うもの。

けど、ふとした瞬間に思い出して、止まらなくなる。

「いない」ことの実感が湧かない。



一度だけ、二人だけで過ごしたことがあった。

私のためだけにご飯を作ってくれた。

その思い出は、私だけのものだ。

嬉しかったことも　つらかったことも、全部私だけのもの。

誰にも分けてあげない。