あーこの縦横無尽ブログ(嘘)
「Being at home with Claude~クロードと一緒に~」
相馬圭祐主演。
全然まとまってないわたしのまとめ。
綺麗にまとめようなんてできっこないのだ!と開き直るくらいにはまとまってないけど記憶がもっと曖昧になる前に書いておきたかったのです。
1967年7月5日、月曜午前10時。
カナダ、モントリオール、裁判長の執務室。
容疑、殺人。
自首してきた若い男娼。
外には大勢のマスコミ。
刑事の取り調べは36時間を超えた。
真実だけが、見つからない。
というプロローグ。
相馬さんは若い男娼「彼」役。
Wキャストで、もうひとりの彼は稲葉友くんでした。
刑事役は伊藤陽佑さん。
Wキャストは伊達暁さんでした。
そして速記者に井上裕朗さん、
警護官に鈴木ハルニさん。
こちらはシングルキャストでした。
ものすごく簡単にまとめてしまうと
男娼として人生でいろんなことを諦めてきた青年(イーブ)が、若くて美しい文学青年(クロード)と本当の愛に出会い、溺れかけたところに、現実という残酷を見てしまい、幸せの中で彼を殺してしまう。
という、切なくて残酷で美しい愛の物語。
BLというワードに釣られて観劇した方は結構いると思うのですが、わたしの想像するぼーいずらぶ作品とはまた種類が違ったんじゃないかと思ってるのだけど、そんなことはないのかな。
わたしはその手のジャンルに手を出したことがないのだけど(RENTは観たことある。RENTは好き)、キスがあったりハグがあったりという決して綺麗なだけなお話ではなかったから、どうだったのかなあと純粋に疑問。
部屋には「彼」、刑事(ロバート)、速記者(ギィ)
ドアの向こう側には警護官。
もう36時間も取り調べを続けていて、お互いにものすごく疲れている感じ。
刑事の質問に、ちゃんと答えながらも、はぐらかしているように聞こえる彼の答え。
それに苛立つ刑事。
彼は「あの人」を殺し、自ら警察に「僕が殺した」と連絡をしてきたにも関わらず、
自分の名前も言いたくない
被害者の名前も軽々しく言って欲しくない
何故殺したのかも
何故 判事の執務室の鍵を持っているのかも
何故そこに刑事を呼びつけたのかも
何故その場所なのかも
答えない。
外にいるマスコミには、
警察が無理矢理彼をここから連れ出したりしたら判事とのスキャンダルを記事にして、そうでなければするな、と。
記事になれば判事にも被害が被ると。
故に刑事は下手に動けていない。
彼の希望で速記者を追い出す。
刑事は順を追って、「あの人」を殺した後の動向について何度も彼に同じ質問を問う。
確信に触れない答えを話し続ける彼
嘘はついていないのだろうけど、彼の言い回しが本質的なところから逸れる感じ。
聞いているこちらも彼の言葉に溺れかけ、真実なのかなんなのかわからなくなる。
それはきっと刑事も同じで、そんな彼にイライラが募り、ヒートアップする
そこにギィから書類が届く
ギィは彼をグッと睨みながら鼻で笑うかのように部屋を出る。
そんなギィに敵意を向ける彼。
書類の内容は、「彼」について調べたもの。
刑事の口から彼の名前が発せられる
「イーブ」
彼は苛立った様子で、今まで見せてた余裕がない
刑事はその書類を基に、また最初から事を整理しだす。
名前は、イーヴ
被害者の名前は、クロード
クロードは22歳で教養のある、文学青年。ケベック独立運動団体に所属。
クロードのつけていた日記から、イーブとは最低1ヶ月前に出会っていたことがわかる。
6月1日から1ページに1回、イーブという名前が出てくる。
そしてクロードの彼女の存在もわかった。
彼女の存在を聞くと、イーブの顔色が変わった
そんなわけがないと喚いた。
正直、ここで刑事も悟るべきだとは思うが、
「彼女の存在すら知らなかった関係」
と解釈したみたいだった。
警護官を部屋に呼びつけ、イーブを無理矢理トイレに向かわせる
この警護官は、ここまで張り詰めた会場の空気を和ませる唯一の登場人物だった。
「大でありますか?小でありますか?」
相馬伊藤回ではあまり遊びはなかったけど、稲葉伊達回でのこのシーンはかなり爆笑までいくほどの和みシーンだったみたい。(ちょっと気になる)
イーブが出て行ったあと、刑事は電話をかける
多分、奥さん。愚痴をこぼす。
ギィが入ってくる。
珈琲にスティックシュガーをしこたま入れる。
ここも客席の笑いを誘った。
日に日に砂糖の量は増えてた。
でもこの砂糖の量は、笑いを誘うためだけではなく、相当疲れていて糖分を欲しているのを表現してるようにも思えた。
電話を終えて、刑事とギィは情報をまとめる。
イーブについてわかったことは、4つ上の姉がいること。しかし休暇中で捕まらない。イーブと連絡をとっているのかは不明だが、姉の家の近所の人は、弟の存在は知っていても顔までは知らない様子。
母は何年か前に死んでいる。何者かに殺害されているらしいが何故か隠蔽されている。
父親は2年前に癌で死亡。
祖父母はもう何年も連絡をとっていない。
そしてクロードについてわかったことは、金銭の管理を1ペニーまできちっとしていたこと。しかしそこにはケツの穴(劇中では男娼のことをこう表現されていた)にお金を払っているという記載はなかった。
クロードの両親は、警察の言うことに全く聞く耳を持ってくれず。にわかに信じがたい事件だったのだろう。
ただやはり得られた情報は少ない。
またギィに仕事を頼み、ギィは出て行く。
しばらくするとイーブが帰ってくる。
「いつからいた?」
「今さっき」
このとき、イーブを連れて戻ってきた警護官がドアの外で手を拭いてた。
イーブをトイレに連れ出したはずなのに「お前も行ったのかよ!」とつい心の中でつっこんでしまった。
観ていた人が何人いたか。
客席の角度によってはドアの向こう側の警護官のことはまるで見えない。
それでも、ずっと立つ。
「今、ドアの向こうにお姉さんがきてるとしたら…どうする?」
「お前の面子潰してやろうか?姉さんはバカンスへ3日前から車で出かけていてこれから山へ登ろうとする人が電話線引いていくわけもない だから!ここにいるはずがない。」
ここで、お姉さんとは連絡をとっているということがわかった。けどこの後特にお姉さんが頻繁に出てくることもなく…ただここにメモしておきたかったのはこのシーンの、ドアにもたれかかるイーブがかっこよかったからそれだけ。
また、殺害後の行動についての取り調べに戻る。
お前らの関係はなんなんだと。
何故1行に1回お前の名前が出てくるんだと問うと、「さっきは1ページ1回って言った」とちょっと嬉しそうな顔をした気がした。
広場のベンチに座っていたときに出会った客の話になった。
グループの中の1人で一番の男前が家にこないかって。金がかかるよって言ったらいくらって。その場で全額払ってくれた。男前は相当酔っ払っていたらしい。普段ならダラダラと過ごしたりせずにパッと始める方が好きというイーブも、何故かこの時は、男前の話に付き合ってあげていた。
いざ、ベッドに行こうかってなったら、男前はすぐ寝てしまった。イーブは男前の顔をしばし眺めて、もらった金を置いて家を出た。
こんなことは初めてだったと。もう男娼じゃいちゃいけないと思った。と語った。
この、男前って、クロードのことなのかな~とも思った。
このとき引っ掛けた客の話なのかなって最初は聞いてたんだけど、イーブの優しい表情とか、男前に対しての優しさがなんとなく心地いいものに聞こえて、きっと出会った時のことを思い出していたんだろうな、と。
そうじゃなくて本当に客を引っ掛けていたとしても、なんとなく姿をクロードに重ねていたのかなあとも。
ここまでを黙って聞いていた刑事。
「終わったか?」
ここからは刑事が、今まであがった情報を元に殺害同期や殺害後の行動を推測し始める。イーブの話、聞いていなかったのか?ってくらいにイーブの感情を無視した推測。
イーブの口から発せられたコトバは、この人にはすべて口からで任せ、素敵な演説にしか聞こえない。
そして、今まで誰にも話したことがなかった話をイーブに話し始める。
今までも色んなタイプの男娼に出会い、話す機会があった。本当に、色んなタイプの。その人たちと話してると時々、抱きしめてやりたくなる衝動が走る、と。でもお前は違う!お前みたいなやつとは金輪際関わりたくない!お前みたいなやつはこの世にお前だけなことを願うよ!と罵声する。
そして、外にいたギィを呼び、マスコミを外に出すように指示をする。反論するギィ。しかし刑事は折れない。それと、判事に裏から入るように連絡しろ、とも。マスコミに判事が来るところを見せないために。
「まあろくなことにならんだろうな!」と椅子に座りイーブを見る。
するとイーブは、今までかろうじて刑事に対し牙を向けてきた態度とは裏腹に、無理矢理微笑むような表情で、涙を流した。そして、全てを諦めたかのように、その日のことを語り始めた。
「僕は薬でラリっていた訳じゃない、もっと悪い。僕は、あの人に恋をしたんだ。」それから、その日のことを思い出すように、そのとき感じたことを今も感じているかのように楽しそうに話す。
握りが良かったからディナーをご馳走しようと思ったこと。
ケベック独立運動団体の人から電話があったけど「大事な用がある」と断ったこと。「僕を選んだんだ!!!」
そうやって嬉しそうに飛び跳ねる。
「あの人が電話してるときもずっとそばにいたんだ。近くにいたって意味じゃないよ、意識が一緒にいたってこと」
クロードに言われたこと、してもらったことを話すときのイーブはsoooooo cute!!可愛らしい、とかよりも、キュートっていうコトバの方がしっくりくる。
話している途中でギィが部屋に入ってくる。
イーブは、憎しみと哀しみが入り混じった目でギィを見る。
また話し始める。ギィは速記へと戻る。
正直、どのあたりでギィが戻って来たかなんて覚えてないし、イーブの独白も順番バラバラだし、本当ギリギリの記憶で、思い出したことを支離滅裂と書いている。今覚えてることだけでも書いておきたい。
部屋にいくと料理が準備されていた。ワインと2本のキャンドル。
キャンドルに灯りをともす。
「キャンドルの灯りも好きだけど、あなたを出来るだけはっきりとみていたい。だから電気をつけたままキャンドルの火を灯してもいい?…アホみたいかな?」って聞いたら、あの人は僕の首筋に手を当て、「そうだね、アホみたいかも、とは思うよ。でも、君ほどしっかりとした分別もあって、アホみたいなことも出来るひとに僕は出会ったことがない。それが君を愛する理由ではないけれど、そういうところも愛してる。」
そして彼らは愛し合う
「ぼくたちはイキそうになって何度も止めた。それが毎回ほぼ同時だったから、笑いあった」
話してると突然、イーブがしどろもどろになっていく。その時の記憶を呼び起こす。
「その時…多分足がテーブルに当たったんだと思う。そして、なにかが落ちた、多分お皿、いやグラスか…お皿は机に残ってた…そして…ナイフが、あの人の頭のすぐ横に落ちた」
その時彼は見てしまった。あの人の瞳の奥ーーの方に、【現実】を。
まさに幸せの絶頂だった。本当に愛し合ったといえるのはこのときだけだろうと彼は言う。このような夜は後にも先にもないだろうと。
ふと、その見てしまった現実に戻ることがこわくなった。
そして彼は判事に買われた話をした。
判事は奥さんも子供もいる。
パンツを降ろせと言う前だったらなんでもくれただろうねと、笑ってるんだか泣いてるんだかわからない表情で、血管はち切れそうになりながら心の叫びを声に出す。
判事は世間からの目を気にし、おかまとレッテルを貼られることを恐れ、イーブを罵倒した。失せろ、消えろ、クソ…怒らないでいてくれたら、また散歩でもしてやろうと思ったのに、そして言ってやったのに、あんただけのものになるよって。友達に言ったら笑われるだろうねでも、判事はまたぼくのケツが欲しくなる必ず。まあぼくもなんだけど。って笑った。哀しみに溢れた笑顔で。
ここまで話してイーブは、自分では自分の言いたいことがわかってるのにうまく言葉にできないから伝えられないもどかしさを刑事、ギィに訴えかけた。ギィは、少し前からイーブの心の叫びを文章にすることができなくなって筆を止めていた。彼の唯一の仕事、「速記」ができなくなっていた。
「あんたの仕事は言葉にしてみんなを納得させることなんだろ?習ってきたんだろ?言葉にしてくれよ!信じてくれなくてもいい、でも、わかってほしい。」と訴える。
ギィは涙をいっぱい目に浮かべて俯く。
こんなに愛し合った後、見えてしまった現実に戻ることなんてできない。
あの人の大木のようなペニスが爆発したと同時に、あの人は、のどから出血していた。その時、手からステーキナイフはなくなっていた。叫んでいたと思う。イーブはあの人の身体に余すことなくキスをした。血も飲んだ。イーブもあの人の血でいっぱいだった。痛かったかな、と思った。でも、あの人はのどをおさえなかった。おさえられなかった。何故なら、イーブを抱きしめていたから。
あの人の心臓が止まったことに気づいたイーブはゆっくりと身体を剥がし、キッチンを出てシャワーを浴びる。服を着る。これが、あの人を見た最期。あとのことは全部話した、と。
その後のことを前半の供述を元にまとめてみる。彼の言葉通りに記すには記憶が陳腐すぎたから、自分なりの文章で。
クロードの家を出た後家に帰った。本を読んですぐ寝た。けど、胃が痛くて起きた。クロードに電話した。出なくてむしゃくしゃして電話線を切った。また寝た。でもやっぱり胃が刺されたように痛くて寝る前よりも疲れているように感じ、ここにいたくなくて家を出た。まだクロードが生きているような気がして、彼を探しに町に出る。行きつけのバーを転々とする。クロードとは発展場で出会ったからそこにも行ってみたけどいなかった。広場に行けば迎えにくるかもしれないと思って広場に行ったけど、来なかった。客を引っ掛ける。クロードに電話しようと電話を探す。フォーラムまで3キロあったが全速力で走った。フォーラムは閉まっていた。そしてずっと歩いた。歩いてるのを忘れるくらい。フェンスに座った。そこからクロードに電話した。出なかった。記者の家に電話した。出なかった。記者の会社に電話して全てを説明した。そして、警察に電話した。死体があると。そしてまた電話した。僕が殺したと。
間違ってるところはあると思う。山へ行ったとも言っていたと思うけど、どのタイミングで山へ行ったんだったか…。もっとあったとは思うけど、わたしの記憶はここまで。
独白のどのタイミングでだったか、イーブは1度だけ、あの人を名前で呼ぶ。
「あの人…クロードと一緒の時…」
大事に、丁寧に、幸せそうな顔で1度だけ呼ぶ「クロード」。
それだけで、イーブがクロードをどれだけ想っていたかが痛いほどわかる。
どこのタイミングで名前を呼んだのかがもう覚えていなくて、そんな自分の首を絞めてやりたい。
「ぼくは、彼を愛してる」
この時のイーブは全てを吐き出してもう、空っぽだった。空っぽ。空っぽなのに、美しかった。
フェンスで、ぼくは姉さんのことを考えた。それから、あんたにも連絡しなくちゃと思ってた。
ずっと考えていたことと言えば…
「腐っちゃう」
「諦めたよ」
消え入りそうな顔でそう言うと、裏口の戸を叩く音。イーブはポッケから執務室の鍵を出し、テーブルへ置く。そしてイーブと刑事はじっと互いを見つめる。イーブは、ギィに連れられ部屋を出る。
部屋に1人になる刑事、なんとも言い表せないというような表情をする。
椅子に目をやると、イーブの派手なジャケット。ジャケットを手に取る。
暗転。
これが、今のわたしの頭の中に残ってるクロード。
もう、ぐっちゃぐちゃ。文字通りの支離滅裂。書き始めたのが千秋楽の次の日。4日かけたのに。でもほんとにこんな。
イーブの台詞や行動が頭の中を渦巻いたり、ギィのやるせない顔が浮かんだり、自分の考えがぐるぐるしたり。
脳みその半分はまだクロードで塗れてるかんじ。
今までも、引きずる舞台に出会ったことはあったけど、こんなにまで心身共にズタボロになった作品は初めて。
この先こんな作品に出会うことはないんじゃないかって思う。ましてや本命の俳優の舞台で。
これ以上の彼には出会えないんじゃないかとも思ってしまう。
舞台上にいる彼はまぶし過ぎた。
狭い空間で、手を伸ばせば届きそうな距離にいるのに、すごくすごく遠かった。同じ空間にいるはずなのにここにはいない、みたいな。夢?だったのか?と思ってしまう日々だった。
相馬さんにとってはもちろん、我々ファンにとってもとんでもない作品になった。 こんな言葉だけじゃ足りないけど、こんな気持ちにさせてくれた相馬さんに感謝。大感謝!!!
本当に、おつかれさまでした。
蝕まれた身体と心を、少しずつ、癒してください。
