義母・麗羅Ⅷ
一年生の二学期の期末試験も終わり、恒例の成績発表があった。
今回は麗羅がトップだった。
その成績の一位と二位を交互で入れ替わる男子生徒は上村祐樹といった。
麗羅自身、いつも自分と入れ替わって一位に名を連ねる上村祐樹の名前は知っているがまだ面識はない。
ただ人の噂では女にだらしないけど、イケメンということだった。

上村家というのは全国にチェーンストアーを持つ大型スーパーの経営者だった。
その家庭の三男坊として育った祐樹はお坊ちゃま育ちの苦労知らずだった。
家が裕福という点では麗羅と似ているが、元男の子ということをひた隠しにしている麗羅とは少し事情が違う。

お金持ちのイケメンということで祐樹に近づいてくる女の子は多かった。
十二歳の時に女性と関係を持ち、それ以来多くの女性と性体験をつんできた。
その中にはまだ性に無知のため妊娠させたこともある。
そんな時には親の金銭的処理でことを済ませていた。

祐樹はまた頭脳明晰で小中学校通じて彼の成績を上回るものはいなかった。
だから高校に入り二位になった時、愕然としたものだった。

そうなると当然相手のことが気になる。
しかしクラスも違い相手に友人もいないことからこの半年間、知り合うこともなかった。
数度廊下ですれ違ったことはある。
途轍もなく綺麗な女の子だと感じた。
自分が今までに付き合った女の子に比べてもずば抜けて美しかぅた。
だから何とか知り合いになりたいと考え、祐樹はある古典的なことを思いついたのだった。

まず、麗羅の下校時で試みようと思った。
しかし寒くなったせいか、麗羅は車での送り迎えしてもらっていたのだ。
黒のベンツに運転手が乗っている。
(ああぁ、彼女はお金持ちのお嬢様なんだぁ・・)
などとその時は思った、だが祐樹とてお金持ちのお坊ちゃまなのだ。
しかし
彼には自分が金持ちの御曹司という意識はなかった。
今の生活が普通だと思っていたのだった。

そうこうしているうちに一年生は終わり、新学期を迎えようとしていた。
この一年、十回の成績発表があったが祐樹の三勝七敗だった。
彼の人生でこんなことは初めてだった。
自分より成績の良い人物がいるというだけでかれのプライドは打ち砕かれていたのだった。


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