今思えば大好きなお母さんは、同時に最も憎い人でもあり、天才的なほど周りを自らに依存させてしまう人だった。


でも、人は母を神様みたいないい人だと言う。

どこへ行っても好かれる、明るい太陽みたいな存在。キリッとした美人ではないけどチャーミングで、柔らかで...笑い声が高くてユーモアのセンスが抜群で。話すと面白いけど又聞き上手で、他人の愚痴を親身にずっと聞いてられるような。嘘みたいに優しい。

そして一人で頑張りすぎてしまうひと。

母がいると、みんながそっちを見てしまう。

母に惹かれない人はいないのでは?と思うほど。とても魅力的な人だった。


母の母(祖母)を初め、母の兄(叔父)、母の妹(叔母)、夫(父)、兄、姪(いとこ)は母を中心に生き、母に甘え依存し、ダメ人間になってしまった。


私は今まで、母の周りにいる人間が元からおかしいと思い、心のなかで皆を非難し、早く居なくなればいいのに、そうしたら母は楽に生きれるのにってそう思っていた。