今日は私の経験を基に

「在庫に税金がかかる」というテーマについて

書いてみます。


最初にお断りしておきます。私は税金の専門家ではありません。

アルバイトで経理を少しやったことがある程度です。

その程度のレベルの人間のメモという感じでよんでいただければよろしいかと思います。(^▽^;)


まず簡単に言いますと在庫に税金がかかるという言い方は少し変だと思います。


なぜかというと在庫が山のようにあっても全く税金がかからないこともあるからです。


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税金は基本的には利益に対してかかってきます。

これは大原則です。


たとえば100万円の利益がでれば40万円が税金となります。

ざっと4割です。これはとても高い税率ですね。


さてこのとき40万円が手元にあれば問題ないのですが必ずしもあるとは限りません。


なぜかというと、なにかに使ってしまっているときがあるからです。


たとえばものを加工して売るという会社であれば仕入れに常にお金が出て行きます。


そしてその仕入れた材料が商品に加工されて実際に現金に換わるまでに一定の時間がかかります。



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もっと具体的に話します。

私が洋品店をやっていたとします。

私はお店に洋服を並べて売っています。


だから商品を仕入れてこないといけません。

商品は問屋さんから買ってきます。

これが仕入れです。


たとえばワンピースを一着1,000円で問屋さんから買ってきます。

そしてほんの少し加工して私のお店で売ります。


値段は10,000円で売っています。

私はそのワンピースを一着売れば9,000円もうかります。

(まあ、いまどきこんなうまい儲けは無いでしょうけど)


私はそのワンピースを一ヶ月で100着売りました。

売り上げは10,000円×100着=100万円で

仕入れは  1,000円×100着= 10万円ですから

差額の90万円がもうかったことになります。


そうしてその90万円から私は自分の給料をとり、このお店の家賃や電話代、光熱費などをしはらいます。


そうして一ヶ月で30万円が手元に残りました。

一年間このような状況が続きました。

一年間で360万円が残る計算になります。


そして税金を納める時期が来ました。


そうすると税金は単純に考えて360×40%で140万円くらい払わないといけません。


しかし実際には360万円残っていることは通常まずありません。

さらに必要な140万円もないことがあります。


なぜかというとそのお金をいろいろ使うからです。たとえば仕入れの洋服を買っていたとしましょう。


もし私が税金を納めなくてはならない時期にとても良い商品を見つけて、大量に買ったとしましょう。


350万円くらいでおもいっきりたくさん買い込み、加工して商品をお店にたくさん並べ、倉庫にもたくさん商品があったとします。


なので現金はほとんどありません。

大量に商品を購入したのでほとんど残っていないのです。

もちろん必ずもうかる商品なので数ヶ月先にはそれを売って現金は手にしているハズなのですが、それでも税金は期限が迫っていてそろそろ払わないといけません。


もし私が仕入れをしないで利益の360万円が現金で手元にあるとしたら140万円の税金は払うことが可能でした。


ただし、その場合、商品はお店にありません。現金だけがある状態です。これではお店を開けている意味がありませんね。ありえない話です。だから商品を仕入れることをやめるわけにはいきません。


商品はあるのですが現金がない、あるいは足りないという事態は大きな会社でも常に起こりえます。そして税金の支払い時期において

このような状態を「在庫に税金がかかる」と表現する人がいます。


在庫それ自体が課税対象というわけではありません。

ただ、利益が出て、それで商品を買ったとしたら、商品に対して税金がかかっていると感じることは自然なことです。


一方、センスがないのでまったく商品が売れなくてその結果、利益もでていなくて、仕入れも借金で行っているようなお店では在庫があっても利益がないので税金を払うことにはなりませんね。


在庫に税金がかかる?の章おわり