会社の喫煙所でたばこを吸いながら、昨日聞いた雑学。
全国に小京都とか小江戸の名のついた街はいくつあるか。いつ頃から、そのような名称が付いたか、と博識の同僚から問題を出されました。彼は日本の歴史とかに詳しく、京都の大学院で歴史を専攻していました。彼にいろいろと教わりました。
まず、小京都というのは、昭和も終わり頃になってから女性誌などで、京都に似た街並みや歴史や伝統のある街を称していうようになった名前だそうです。
1985年(昭和60年)に京都を含む全国26市町が参加して「全国京都会議」が開かれました。ただ、この会議に参加していなくても、宣伝を目的として「小京都」と自称・他称する街も多いようです。
全国京都会議に参加している都市をwikipediaから全て引用すると、
京都府京都市
青森県弘前市
岩手県遠野市
宮城県柴田郡村田町
宮城県岩出山町(現・大崎市岩出山地区)
秋田県角館町(現・仙北市) : 角館 - 「みちのくの小京都」と称される。
秋田県湯沢市
山形県山形市
栃木県栃木市(「小江戸」とも)
栃木県足利市
栃木県佐野市
茨城県古河市
埼玉県比企郡小川町
埼玉県比企郡嵐山町
神奈川県足柄下郡湯河原町(2011年4月よりキャッチフレーズに「小京都」を使わない方針)
新潟県加茂市 - 「越後の小京都」と称される。
富山県城端町(現・南砺市城端地区)
長野県飯山市
愛知県西尾市
福井県大野市
福井県小浜市
岐阜県八幡町(現・郡上市八幡地域)
三重県上野市(現・伊賀市上野地区)
滋賀県大津市 - 京都市に隣接
京都府亀岡市 - 京都市に隣接
兵庫県篠山市
兵庫県出石町(現・豊岡市) : 出石 - 「但馬の小京都」と称される。
兵庫県龍野市(現・たつの市龍野地区) -「播磨の小京都」と称される。
鳥取県倉吉市
島根県松江市
島根県鹿足郡津和野町 - 「山陰の小京都」と称される。
岡山県津山市
岡山県高梁市
広島県尾道市
広島県竹原市 - 「安芸の小京都」と称される。
山口県山口市 - 「西の京」と称される。
山口県萩市
愛媛県大洲市 - 「伊予の小京都」と称される。
高知県中村市(現・四万十市中村地区) -「土佐の小京都」と称される。
高知県安芸市
福岡県甘木市(現・朝倉市) : 秋月地区
佐賀県小城町(現・小城市)
佐賀県伊万里市
熊本県人吉市
大分県日田市
大分県杵築市
宮崎県日南市 : 飫肥地区
鹿児島県知覧町(現・南九州市) - 「薩摩の小京都」と称される。
となります。
また、過去に全国京都会議に加盟していた「小京都」は、盛岡市や酒田市、松本市や金沢市、高山市や犬山市、広島県の三次市など、これも錚々たる顔ぶれです。
こうしてみると、日本は全国に特色ある街並みを残してきたことが分かります。観光目的であっても、そのような古い街並みがあることで、日本全体の魅力も上がるように思います。
さて、「小京都」に対して「小江戸」というのもあります。江戸時代を感じさせるような街、江戸のように栄えた街ぐらいの意味合いでしょうか。
栃木県栃木市や埼玉県川越市、千葉県佐原市(現香取市)などがその代表です。
その3市により、1996年(平成8年)に第1回小江戸サミットが開催されました。以後そのサミットは、現在まで、東日本大震災のあった年を除いて毎年開催されています。
そのほか、千葉県夷隅郡大多喜町・神奈川県厚木市・静岡県磐田市(旧磐田郡竜洋町)掛塚・滋賀県彦根市なども、小江戸と呼ばれることがあるそうです。
小京都の街はどこか雅で優美な柔らかさが感じられ、小江戸はどこか質実剛健な、勇壮さが僕には感じられるのですが、皆さんの意見はどうでしょうか?