水辺の土木遺産

水辺の土木遺産

水辺の土木遺産、冠水橋や流れ橋、石橋やレンガ樋門など、自転車で見て回りながら、ついでに狛犬なんかも追いかけています。

油津駅前に付いたところで、

自転車の前輪・後輪・ペダルを外しまして……うん、入らないのは知っていました。

前日、餅原駅から宮崎経由で油津までも、袋に入りきらなかったから。

 

ツーリング用の自転車には、サイドバッグをリアの左右に装着するため、

追加でリアキャリアが取り付けられていますが、これが左右に出っ張るだけでなく、

後部やサドルの辺りにも突き出してギリギリのサイズの輪行袋をはみ出すはずで、

キャリアを外せば……うん、それでもまったく入らない(T_T)。

 

追加でシートポスト外してサドルを取っても……全然ダメ。

 

この輪行袋、前後輪外したMTB用ですね。

いや、都城で手に入る輪行袋がサイクルベースあさひに1個だけあったこれだけだったんです。

 

この時点で思ったのは、

気づいたのは多良木駅前に宿泊した時だったんだから、

あの時点で都城のヤマト運輸営業所留めかホテル留めとかでAmazonで発注していたら、

いつもの輪行袋を入手できてたんじゃないかという、今更な気づき。

次回に生かしたいと思います。

 

ですが、

それならハンドルバーも外してやれば、

袋の余裕のある空間に入れ込む形でどうにかなるはず!

 

……って、YAMAHAさん(私の自転車、ヤマハ製品)、

なんでハンドルバーを固定しているボルトが7mmの六角レンチなの?

 

と、いうのも、

一般的に自転車で使うのは3,4,5,6,8mmの六角レンチです。

まぁ、8mmはBBにクランクを固定するボルトとかにしか使わないから、

8mmをツーリング先に持ってくる人は少ないけれど、

私は念のために持ち歩いています。

 

ですけどね、

7mmの六角レンチなんて、工具屋さんでも普通は置いていませんよ?

一般的な六角レンチのセットは6mmの次が8mmに飛ぶんです。

 

もはや予定の列車は無理。

でも、飛行機が遅れていたりでもすれば、次の列車でも行けるかもしれない。

 

近くの金物屋を調べますが、この日は日曜日。

私の地元では日曜大工相手で土日がかき入れ時ですが、

この辺りでは日曜日は金物屋の定休日のようです。

 

それならホームセンターは?

……少し離れた場所だから自転車を組みなおさないと無理だけど、

24時間営業のデカいホームセンターが5㎞圏内にあるじゃないですか!

これはもう行くしかない!

 

自転車を組みなおしてホームセンターへ。

……スーパー兼用で衣類まで扱って広く浅くなホームセンター、

やはりと言いますか、取り扱っている六角レンチは一般的なセットだけで7mmなんて変態工具は無し。

ヤバい、すでに飛行機だって今日中に乗れるかどうかがわからない状況なのに、

自転車をもって、飛行機で帰れる方法が思いつかない。

 

都城でこの有様では、宮崎市内の自転車屋を回っても、

自分の愛車が収められる輪行袋が見つけられるかどうかは分の悪い賭けになりそうだし、

……あっ! そうか!

 

と、いうことで、ブルーシートより頑丈そうな三畳のグランドシートと、

同じ色のガムテを購入、ついでにスペーサー代わりに突き出した部分に噛ませる紙袋も購入。

……そして、実作業の時にはこの紙袋のことは忘れていたので未使用(^^;)

 

と、いうことで、

 

 

こうなりました。

輪行袋の肩掛けストラップを流用したので、肩から掛けられるし、

見た目はほぼほぼ、輪行袋に収めた自転車に見えるんじゃないでしょうか?

 

ちなみに輪行袋の簡単な歴史など。

 

国鉄時代、当初は自転車はどうやっても列車に自転車は積んでもらえませんでした。

国鉄の言い分は、「旅の道具として競合するから」ということでしたが、

この頃、すでにマイカーと一緒に北海道まで旅できる「カートレイン」とかやってたんですよね。

なんというダブルスタンダード。

 

これに抗議の声を上げたのが競輪選手たち。

「俺たちの自転車は旅の道具じゃねぇ! 商売の道具だ!」

と、このもっともな意見のもとで、

自転車競技者の照明ができて、専用の袋に詰めていれば、

手荷物料金(追加料金)を払えば載せてあげるよ、ということになりました。

 

このため、この時代の自転車ツーリストは、

自転車競技の競技者登録をしていたという時期があります。

レースには出なくても。

 

時は流れてそろそろ21世紀という頃に、

パナソニックがトレンクルという列車で持ち運ぶのに適した小さなチタン製折り畳み自転車を発売するとき、

JRと交渉して、競技者の資格がなくても無料で輪行袋に詰めた自転車を載せられる。

そんなルールに代わりました。

 

それを追いかけるようにして、私鉄各社やバスも大体は追従しましたが、

以降も一部では手荷物料金が必要な路線は残っていたため、

現在でも残っているかもしれません。

 

※某自転車レースの後で輪行をした際に終着駅で下車するときにお説教を受けて、

「今は殆どの会社が輪行無料だけど、お宅では追加料金とってるんですか?」

と、質問メールを送ったところ、数日後に「社内会議の結果、今後は無料になりました」

そんなお返事をいただいたことがあります。多分、2008年ころ。

 

長くなりましたが、

そんな経緯があって、輪行袋に対する規定は「自転車を詰める専用の袋」どまりです。

ぶっちゃけ、私が愛用している前輪だけを外す輪行袋も、

輪行の規定ではなく、JRの車内手荷物の規定上ではアウトになる可能性が高く、

自転車+キャンプ道具を詰めたサイドバッグ左右を持ち込むと重量的に確実にアウトです。

……怒られたことはありませんが(^^;)

 

それを引き継いでしまったために、

飛行機の手荷物としての規定も割合とゆるゆるですが、

鉄道での輪行との最大の違いは、袋に全体が収まっていないと、

そもそも預かってもらえない可能性が高いという点です。

 

そのために、油津でどうにかしようと頑張りましたが、

 

 

頑張った成果なので、もう一度貼っておきます(^^;)

うん、これなら預かってもらえるはず。

 

一応の予防線をもう一つ張っておきました。

例の輪行袋にホイールは収めて、そちらは近くの……と、言っても、500mくらい離れていて、

徒歩で輪行袋とサイドバッグを運ぶには苦労しましたが、

近くのコンビニから宅急便で発送しました。

 

理由があって自転車のフレームだけ、ということにすれば、

いざ、これは専用の袋じゃないとか指摘された場合にも、ごねる余地があるかな、と(^^;)

 

 

と、いうことで、ホームから駅舎の振り返り。

 

次なる問題は飛行機ですが、

もはや間に合わないので電話でキャンセルを行い、

キャンセル待ちを……と、思ったら、キャンセル待ちって飛行場でしかできないんですね。

 

 

こちらは車内の様子ですが、

途中の駅での発車の際に、プシュ~っっと空気圧の音はすれどもドアがしまらない。

そんな様子がありまして。

 

ワンマン列車の車掌さんが前からツカツカと歩いてきて、

ドアの付け根、いわゆる戸袋部分の辺りにヤクザキックをどかっ!

ドアがそのままゆっくり閉まる。そんな、昭和の頃に見たような光景が繰り広げられた直後の写真ですw

 

その後の駅ではドアは正常に閉まり、南宮崎駅で降りて、

空港駅の列車をまって空港へ。

 

キャンセルしたのがJALだったので、

JALでキャンセル待ちの手続きをするのに30分ほどもかかりましたが、

キャンセル待ちの手続きも行ったものの、キャンセル待ちって1便ごとなんですね。

乗れなかったら、改めて手続きをして、その次の便のキャンセル待ちをしないといけないそうです。

 

さて、我慢していたトイレにでも……って、ANAの電光掲示板を見たら空きがあるじゃないの

……追いつめられると、視野が狭くなりすぎてダメですね。

 

ANAでチケットを購入して自転車も無事に預けられました。

JALの窓口でキャンセル待ちのキャンセルを行い、実家と親戚の家の分のお土産を購入。

最後が油津でしたからね、飫肥天(日南の方のさつま揚げ)と飫肥名物の厚焼き玉子、

それに宮崎名物の炭焼き地鶏のパックを購入、保安検査を通過すると時間はそれほどない。

 

……はずでしたが、

羽田までの空路混雑のためという珍しい理由で飛行機が遅れていて、

16:50分発の飛行機に乗り込んだのは17時頃。

出発もさらに随分あとでした。

 

 

おまけ。

 

 

飛行機の窓から見えた羽の先。

こんな羽の飛行機、あるんですね。

なんか格好良い。

 

飛行機は遅れたけれど、あとは家に帰るだけ。

月曜は幸いにも在宅勤務、火曜は出社だけど、

明日は筋肉痛でも大丈夫。

 

とか思っていたら、

もう一つだけイベントが残っていました。

ANAは羽田の第二ターミナル、出発時に搭乗拒否されたバッテリーをJALで預けてたんですよね。

列車で第一ターミナルまで移動して、バッテリーを受け取り、改めて帰宅する。

 

疲れ切った状況では、このひと手間がなかなか辛い(^^;)

 

ともあれ、無事に帰宅することができました。

そして数日後に届いたサイドバッグからは、紛失したと思っていた輪行袋が!

そう、狭いブルートレインの宿泊施設の中でサイドバッグを逆さにして荷物を全部落として、

輪行袋がないことを確認したはずでしたが、サイドバッグに輪行袋が張り付いていただけだった

普通のホテルなら気づけたはずだけど、部屋が狭すぎて荷物の置き場にも困る状況で、

テンパって気づくことができずに、あとは思い込みで……と。

 

あとは一応の言い訳としては、

輪行袋とサイドバッグの底は、どちらも何かが張り付くような素材ではないんです。

そういった思い込みがありましたが……荷物を強制的に押し込んだ結果、

圧着状態で張り付いていた次第です(^^;)

 

いつも通りに最後はトラブルでバタバタしながらも、

実は勘違いからの空騒ぎだったという、なんとも情けないお話でしたが、

色々ありながらも、無事に帰宅できたのでまぁ、良かったな、と。(^^;)

 

追記:

ここ最近ではツーリング後半に抵抗力が下がって、体調を崩すことが多かったので、

今回は毎晩、抵抗力を上げる、的な清涼飲料水を飲んでみましたが、

それが良かったのか、それとも偶然か、こんかいは帰宅するまでは体調を崩すこともありませんでした。

 

そのついでに気になったのがヤクルト1000、

関東では、「一人一本まで」のポップと空の棚しか見たことがありませんでしたが、

熊本・宮崎だと、スーパーどころかコンビニでも普通に売られているのを見ながら、

人間って、売れてると買いたくなるだなぁ……と、しみじみ。