皆さんの子どもの食を考えてみませんか?
グルタミン酸ナトリウム(グルタミンさんナトリウム,
Monosodium Glutamate (MSG) ;
うま味調味料 (近年では「アミノ酸等」と表示されている)と呼ばれる
ことも多い。
グルタミン酸ナトリウムを利用した調味料で有名なものとしては
味の素 がある。
安全性グルタミン酸ナトリウムの毒性というと、1968年 に中華料理 を食べた人が、頭痛、歯痛、顔面の紅潮、体の痺れなどの症状を訴えた中華料理店症候群 (Chinese Restaurant Syndrome) の話が有名である。続く1969年 には、マウスおよびラットによる実験で幼体への視床下部などへの悪影響が指摘され、JECFA(国際連合食糧農業機関 (FAO) と世界保健機関 (WHO) の合同食品添加物専門家会議)は1974年 に一日摂取許容量 (ADI) を 120 mg/kg/day 以下と定めた。
米国ではいまなおグルタミン酸ナトリウムの摂取が脳などに深刻な被害を及ぼすと考える人々が存在する [1]
[2]
。また、「NO MSG」(グルタミン酸ナトリウム不使用)を宣伝文句にした、調味料
や中華料理
店などが現在でも数多く存在する。
また、2002年に発表された弘前大学 の大黒らの報告によると、グルタミン酸ナトリウムを過剰摂取させたラットのガラス体と網膜神経節細胞にはグルタミン酸ナトリウムの蓄積がみられ、機械的ストレスを受ける細胞の部位に見出されることが多いグリア線維性酸性タンパク質 の発現増加と、通常の餌を与えたラットに比べて網膜ニューロン層の厚さが著しく薄くなっていることを確認したという[2] [3] 。大黒らは、このことがグルタミン酸ナトリウムが欧米に比べて広く使われているアジアで緑内障 が多い原因のひとつではないかと述べている。
なお日本では1972年に味付昆布にグルタミン酸ナトリウムを「増量剤」として使用し、健康被害が起きた事故があった。その症状は中華料理店症候群に似たものであった(頭痛、上半身感覚異常等)。
グルタミン酸ナトリウムの性質として、味覚から過剰摂取を感知できないという問題がある。通常、塩などの調味料は投入過剰状態になると「辛すぎる」状態となり食べることができないが、グルタミン酸ナトリウムはある程度の分量を超えると味覚の感受性が飽和状態になり、同じような味に感じるため、食べすぎに気づきにくく、また飲食店も過剰投入してしまいがちであり、調味料としての一般的な使用では考えられない分量のグルタミン酸ナトリウムを摂取してしまう場合もある[5] 。グルタミン酸ナトリウムのうまみは耳かき一杯程度で十分感じることができる。
また、多量の遊離グルタミン酸を体内で処理できない特異体質者やアレルギー・ぜんそく患者は、
摂取すると体調や症状の悪化を招く恐れがあるため注意しなければならない。