事件は現場で起きているんだ! | 一級建築士 増山大

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不動産投資業界33年の一級建築士。アパート設計200棟、賃貸住宅管理2000棟の経験から、あなたを幸せに導きます。

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事件は現場で起きているんだ!

増山です、
ハウスメーカー時代の先輩達と
30年ぶりに会いました。
 
懐かしい話をたくさんしました。
 
そこでの気づき、及び最近、
自宅を建ててみての気づき、
をまとめてみました。
 
なぜなら、
建築業界人と一般人の感覚は
やはりズレているな、
と思ったからです。
 
職人さんはサスガ、専門家。
と言う部分が90%,
ツメが甘い部分が10%。
 
現場監督も、設計者も、
同じく総じてツメが甘い。
 
例えば、、、
・ネジの締め忘れが稀にある
・ドアと照明が干渉する
・照明スイッチが逆
・コンセントと家具が丸かぶり
・照明位置の設計意図が現場監督に伝わっていない
・排水桝がアプローチのど真ん中にある
・階段下収納内に照明がない
などなど。

これが現実です。
一部上場企業の工務店がそんな調子。
 
ちなみに私がかつて在籍した
ハウスメーカーも似たようなものでした。
 
何故、そうなるのか?
建築のプロとして理由を考えてみた。

1   仕事は所詮、他人事だから
2  90%終わると安心してしまうから
3  お金を貰ったら安心してしまうから
4  たくさんの現場を担当しているから仕方ない、と思って仕事しているから
 
住宅の仕事は本当に様々な工事、
職種が入り混じる。
顧客は日々そこで生活するため、
粗が見えやすい。
 
本当に大変な仕事です。
 
最近は職人作業も機械化、
マニュアル化し、
課題を自分の頭で考えることも、
少ないのも影響しているのです。
 
ツメが甘いのが当たり前。
マニュアルがあるのが当たり前。
 
仕方ないでしょ!
 
業界人はそう、
思っているのです。
私も若い頃はそう思っていた。
 
そして。
プロはそこに甘えないし、
妥協しないのです。
 
本当に少ないですが。
おそらく50人に一人です。
 
若い頃、
・マニュアルを疑って考えろ
・最後のツメこそ、気を抜くな

徹底的に、そう、
50人の一人になれ、
と先輩に叩きこまれました。
 
だけど、たくさん失敗し、
たくさん怒鳴られてきた。
 
あーあのときのアレ
そんな意図だったんだ、と
5年、10年を経てわかる事が
たくさんあります。
 
なので。
これから家を建てるあなたへ。
 
現場に毎日、足を運んでみよう。
毎日が無理なら、週一は運ぼう。
現場にはたくさんの
なぜ??
があるはずだ。
 
そして、疑問を
職人さん、現場監督、に質問しよう。
 
なぜ、現物がそうなっているのか?
 
の意図を聞いてみよう。
 
そこに応えられる職人さん、監督、
ならばプロかもしれない。
 
即答出来なくても、
調べて回答します。
の発言がプロからは得られるはずだ。
 
もしも、、、
プロでない職人や監督に当たってしまったら、私に聞いて欲しい。
 

なぜ、現物がそうなっているのか?

を。

それでは。

増山大こと横田啓