こんにちは、ちびまるです。


とうとう今回で「父の背中」も最終話となりました。


ではでは、本編へ ダウン ダウン



結局、そのマンションに決まり契約となりました。


予算から少しオーバーしたのですが、

その分は旦那さんが持つということになったようです。


ただ、完全に家庭内別居状態なのか、

或いはまったく一緒には住んでいないのかわかりませんが、

彼女は私に彼の会社まで残りのお金を

取りに行ってくれと頼んできました。


私は言われたとおり彼の会社まで出かけました。


いや~、よかったよ。

うちから離れたところの物件を紹介してくれて!


はぁ。・・・。


ホントはもっと遠くでもよかったんやけどね。


あの~・・・、結局、

奥さんが借りられたマンションはココなんですが・・・。


私は、その物件の資料を渡そうとしました。

それには、住所や号室も書いてあります。


そんなのいらないよ!


えッ!? 知らなくてもいいんですか?


だから いいって!


余計なことかもしれませんが、

お子さんのこと心配じゃないんですか?


・・・・・。


お店で先に出て行ったとき、

娘さんはずっとあなたの後姿を見てましたよ。


・・・・。お金はちゃんとあったかな?。

これから大事な仕事があるから、もういいかな。」


・・・。はい。わかりました。


私は、彼の会社を後にしました。


引越しも終わり、小学校も転校し、

2ヶ月ほど経ったある日、彼から電話がありました。


この前は失礼したね。


いえ。そんな・・・。


悪いけど・・・、

契約したマンションの住所を教えてほしいんや。


今どちらにいるんですか?


実は、おたくのお店の近くにいるんだけど・・・。


それじゃ、マンションのところまで一緒に行きましょ!


いや、住所だけ教えてもらえたら・・・。

自分で探すから・・・。


私は半ば無理やり彼を車に乗せ、

そのマンションに向いました。


マンションに着くまでの間に、

娘の転校した小学校があります。


ここが娘さんが新しく通ってる小学校ですよ。


・・・・。


ちょうど下校時間だったようです。

たくさんの子供が道を歩いてたので

私は徐行で車を走らせました。


ごめん! ちょっと止めてもらえる!?


彼は車を降りて、

ゆっくりと女の子のそばに近寄って行きました。

そして、女の子の目線にあわせる様に、

腰をかがめ何かを話しているようです。


しばらくたって、ふたりは手をつなぎ

マンションのある方へ歩いて行きました。


バックミラーの中で、

手をつないだ親子の姿だけが浮かび上がり

なんとなく父親の丸まった背中が印象的です。


人にはそれぞれの家庭の事情があり、

離別という形を取らざるを得ないことがあります。


しかし、その悲しみは必ず子供にも降りかかります。


必要以上に他人の事情に踏み込むことは、

決して許されるものではありません。


ただ、父親に対する娘の記憶があの日で止まってしまうのが、

同じ娘をもつ父親として

私には許せなかっただけなのです。





次回からの営業マン奮戦記は・・・「ダブルF

ダブルFの「F」とは。。。。



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【本編はすべてフィクションであり、登場する人物もすべて架空のものです】