勝負するピスト上では1人だが、決して1人では強くなれない。
選手の周りには監督、コーチ、同期、先輩、後輩、顧問、OB、保護者、他にも関係するスタッフや直接的には関わることのない練習場所を提供してくれる人がいたりもする。試合でも運営するスタッフ、審判やピスト補助員、DT、会場を設営したスタッフ、対戦相手も含め、他にも関わる人たちがいて大会が開催されている。
とにかくいろんな人の力が重なって今、全力でプレーできている。
現代スポーツにおける科学的根拠はコーチとして追求するのは当たり前であり、だからこそ練習メニューを試行錯誤しながら試合に向けて準備をしていく。しかし、勝負の世界には科学では説明できないことがたくさん起こる。どうすれば運を引き寄せられるのか?言い方を変えれば、どうすれば隙ができないか?
そこで目を向けるのが「応援される選手」になるということ。
中途半端な人より一生懸命な人。
言い訳する人より素直な人。
ネガティブ思考よりポジティブ思考な人。
偉そうな人より謙虚な人。
細かく言えば挨拶ができない人より、できる人の方が応援してもらえる。
勝敗はその瞬間のスキルや戦術の判断で決まっているように見えるが、それだけではない。日々の技術練習の積み重ねはもちろんのこと、フェンシング以外の行動にも勝敗の原因が隠れている。
そんな細かなところまで目を向けなければ最高の準備は整はない。