★セファランチンについて | きじとら☆茶とら+はちわれ

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うちの猫達と他所の猫達のことなどあれこれ書いてます。
※不妊治療は限定記事にしています。

じいやさんのブログからの転載ですニコニコ


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http://nekojiiya.exblog.jp/i16


セファランチンについて


※あくまで医学的知識がまったくないじいやの、いくつかの文献を読んだ感想程度 です。
まだ普及していない薬なので、副作用などは明確ではありません。 「副作用のない薬はない!」とか言われているわけですし。
デブちゃんは、早く使った方がいいと思われる段階なので使用中で、これから量も増やしますが、くれぐれも参考程度にお読みください。
(できるだけ事実をまげないように気をつけましたが、ヘンなとこがあったら教えてくださいませ。)

【セファランチンとは?】
アルカロイドを主成分とする製剤で、生体膜安定化作用、免疫増強作用、血液幹細胞増加作用、副腎皮質ホルモン産生増強作用、末梢循環改善作用、抗アレルギー作用が認められていた。

人間の場合は、臨床的には白血球減少症、円形脱毛症にひろく使われている。また人間の場合には抗癌治療はじめ各種に応用されている。

もともとは人間の上記症状やマムシなんかに噛まれたときの薬として使われていたのが、お?ほかの症状にも有効なんじゃないか?とか、偶然、目的としていた症状以外の疾患が改善されたことから、人間には広く使われるようになったらしい。

動物には、まだまだ普及していない薬で知名度も低い。
よって症例も少なく、副作用も明らかでない。


【数少ない猫の症例】※平成12~13年までの調査。およそ20の動物病院で調査票を配付し、回答をえたもの。
★猫22例(評価は著効・有効・やや有効・不変・悪化・不明の6段階)
評価や短評は、それぞれの獣医がそれぞれの表現で書いているようで、意味がよくわからないものもある。

例1…「FeLV感染症」
7歳(4キロ)。43日間は1日4~5mg、42日間は2~3mg。
[有効・食欲改善]

例2…「猫白血病、FeLV(+)(軟便・食欲廃絶)」
6歳(2.5キロ)。22日間1日2.5mg(エクタス、エスポー、プレドニゾロン併用)。
[有効・元気&食欲回復 ※WBC:2400~11900に増加]

例3…「慢性口内炎、FeLV(+)、FIV(+)」
3歳(3.8キロ)。79日間1日2mg(デポメドロール、クリンダマイシン併用)。
[有効・口内炎の改善、維持]

例4…「貧血、白血球減少症、FeLV(+)」
10歳(3キロ)。21日間1日3mg(インターフェロン、エリスロポエチン併用)。
[有効 ※WBC:500~6000に増加]

例5…「溶血性貧血、FeLV(+)、FIV(+)」
年齢不祥(3.8キロ)。160日以上1日1.5mg(テトラサイクリン、インターキャット併用)。
[著効・貧血の改善 ※PVC7.3%~42.7%に改善]※7.3から42.7になったのか、7.3~42.7をいったりきたりなのか、じいやにはわかりません。

例6…「縦隔型リンパ種、FeLV(+)」
2歳(4.7キロ)。4日間1日10mg、5日間1日2mg(オンコビン、ビブラマイシン、プレドニゾロン併用)。
[やや有効・食欲の改善、体重の増加]

例7…「骨髄増殖性疾患、FeLV(+)、貧血」
1歳(3.4キロ)。10日間1日3.4mg、33日間3.0mg(インターフェロン、エポジン併用)。
[有効・PVC15%から25.4%に改善、WBC(2500から6400へ改善)。口内炎も改善]

例8…「慢性口内炎」
8歳(3.6キロ)。3日間1日2.5mg、223日間1日2mg(ビクタス、インターキャット併用)。
[著効・口内炎の改善、感染症の改善 ※セファランチン投与中止により悪化傾向あり]

例9…「FIV(+)」
10歳(6.2キロ)。3日間1日5mg、63日間2mg(アンピシリン、シーパラ、コンドロン、グリチロン、ノイロビタン、ビタミンC併用)。
[有効・元気の回復、咬傷の治療期間が年々長くなる] ※「咬傷の治療期間が年々長くなる」の意味不明。

例10…「慢性口内炎、舌炎」
3歳(3キロ)。85日間1日2mg(エンロフロキサシン、プレドニゾロン、クリンダマイシン併用)。
[不変・舌炎改善せず]

例11…「慢性口内炎、よだれ&歯肉&舌の炎症」
9歳(3キロ)。9日間1日1.5mg(アンピシリン、デキサメタゾン、ハイスタミン、メチルプレドニゾロン併用)。
[やや有効・口内炎の改善、食欲向上みられるも、症状の繰返しあり]

例12…「口内炎」
年齢不祥(4キロ)。95日間1日1~4mg(メチルプレドニゾロン、クリンダマイシン併用)。
[不変]

例13…「慢性口内炎」
7歳(3.5キロ)。12日間1日1.7mg(アンピシリン、デキサメタゾン、ハイスタミン、メチルプレドニゾロン併用)。
[やや有効・口内炎の改善、食欲向上]

例14…「猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症状)」
8ヶ月(3.5キロ)。3日間1日5mg(ラクトリンゲル、ビスタマイシン、シーパラ併用)。
[有効・嘔吐、下痢の改善、WBCは200から20900へ]

例15…「猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症状)」
2歳(4キロ)。3日間1日5mg(アンピシリン、ラクトリンゲル、ビタミンC、シーパラ併用)。
[有効・嘔吐、下痢、元気・食欲の改善、WBC増加]

例16…「猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症状)」
年齢不祥(3キロ)。2日間1日5mg(アンピシリン、ラクトリンゲル、ゲンタマイシン、シーパラ併用)。
[有効・有効・嘔吐、下痢、元気・食欲の改善、WBC増加]

例17…「再生不良性貧血」
4歳(2.4キロ)。1日間5mg、14日間2mg(プロポリス、補中益気湯併用)。
[著効・漢方との併用も効果あり。貧血改善、WBCとRBC増加]

例18…「FIP、癌性腹膜炎」
14歳(3キロ)。10日間1日6mg(アンピシリン、バイトリル、プレドニゾロン併用)。
[悪化・ただしもともと予後不良であり、全ての治療に反応が悪かった]

例19…「上部気道感染症」
2ヶ月(1.1キロ)。1日2.5mg、7日間2mg(ビクタス、ラリキシン併用)。
[有効・風邪様症状改善、免疫力の改善があると考えられる]

例20…「下顎部座瘡(紅斑性気包炎)」
1歳(3.8キロ)。197日間1日3mg。
[有効・消毒や塗布のみでは繰り返されていた皮膚病変の症状が改善]

例21…「アレルギー性皮膚炎」
7歳(3.4キロ)。124日間1日3.4mg(ペリアクチン、プレドニゾロン併用)。
[有効・皮膚の発赤、掻痒症状の改善、プレドニゾロンの漸減、ペリアクチンの投与中止]

例22…「避妊手術」
4ヶ月(2.6キロ)。1日5mg、4日間2mg(アンピシリン併用)。
[不変・ワクチン未接種だが感染症が予防された]

★注射で入れているのか、薬で入れているのかはわかりません。
★上記22例のすべてで副作用は確認されていないようです。
★犬の例では、アトピー性皮膚炎8例が著効2件、有効が2件、やや有効が2件、不変が2件。
ほかにも26例が脱毛症や皮膚炎に使用されていて、著効が6件、有効が13件、
やや有効が2件、不変が2件、不明が1件、悪化が2件。
また外耳炎の例は9件報告され、著効が3件、有効が6件。

<症例を見たうえでの、じいやの感想>
◆白血球の増加に効果がある! ※白血球が高めのコに処方していいのか 、セファランチンを取り寄せてくれた病院の先生に尋ねたところ、減少症とか、抗癌剤の副作用で白血球が減っているコの白血球に作用するだけだから大丈夫とのこと。ほかの先生にも意見をきいてみたいところではあります。

◆貧血、口内炎に効果がありそうです。

◆効かない例もあるし、ほかの薬も併用しているし、そもそも症例が少な過ぎてなんとも言えない感じも。
調査に協力した各病院の獣医の回答であり、個人的な主観が大きい気もしますが、全体的に見て、効果あるんじゃない?という印象を受けました。
ただし2006年4月現在、デブちゃんの腎不全があまり思わしくないので、効いて欲しいなぁ、効いてくれないかなぁというじいやの希望的観測が含まれているのかもしれません。

◆北九州の病院のレポートに、「腎不全や肝不全に効く」とありましたが、その根拠はわかりません。造血作用や末梢循環改善作用が腎不全にもいいということでしょうか…。今度、北九州の病院に聞いてみます(迷惑だろうけど)。

◆中断すると、症状がぶりかえすよう。ずっとあげないといけない薬かもしれません。

【副作用について】
犬のアトピー性皮膚炎に錠剤0.32mg/1キロを使用したところ、腰背部に薬疹が。
犬の発毛を目的に注射剤0.5mg/1キロを投与したところ、一過性の軟便が見られたが、セファランチンとの因果関係は不明。
じいやの病院でも、北九州の病院でも副作用はないに等しいという見解。

【与える量について】
上記の症例にもあるように、与える量はさまざま。
じいやは今まで1/4錠を1日に与えていました。
1錠に含まれるセファランチンの量は1mgなので、デブちゃんの場合は体重3.5キロに対して0.25mg。
トラちゃんは、3.4キロに対して0.25mg。

取り寄せてくれた病院は、セファランチンの知識はなく、古い文献でこの量を割り出したようです。
ただし、別の文献には、
「人間の場合、新しい応用の試みとして、以前より高用量の使用が目立つ。これらは使用説明の5~10倍であるが、報告においてもすべてに副作用がなく、獣医科領域においても今後1mg/kg程度の投与によって病状が緩和される可能性があるかも」というようなことが書いてありました。
※ただし、この論文が書かれたのも平成11年頃…。

じいやの病院では、多めに与えてもさしつかえないし、0.25錠(mg)/3.5キロでは少なすぎるということで、1日1~2錠(mg)/3.5キロに変更に。
このアバウトさ加減はなんなのか。
多めに与えればそれだけ効果は高いような気もするけれど…。

北九州の病院の見解も1~2錠(mg)/3.5キロ。
3.5キロで1/4錠(mg)は少なすぎる。
効果を望むなら、せめて半錠(mg)/3.5キロ。
1錠(mg)/3.5キロなら効果が出るだろう。
2錠(mg)/3.5キロなら、さらに高い効果が望める…ということでした。

【北九州の病院の話(うるおぼえ)】
◆口内炎に効果のある抗生物質はリンコシンだ。アミペニックス(デブちゃんに使用)は、イマイチ、イマニ、イマサンだ!
◆バイオチンレンタルジェルというサプリメント?がアメリカから入ってきた。口内炎に効果大なので、組み合わせて使うといい。
◆ラクトフェリンも口内炎への効果大。
◆プレドニゾロンをちょこっと入れると、さらに効果大(0.15ml/3.5キロ)。
◆最近は、人間の腎不全もちょこっとのプレドニゾロンとセファランチンが効果を表している。
◆最近の獣医は、なんて勉強不足なんだ(怒)など。

★いちごさん情報(じいやが電話する少し前に電話されたそうで、北九州の病院のスタッフが「あ、例の1/4錠の人からも電話よ~」と言ってました~)
「4キロ前後のネコなら1日2錠でいいと院長がいってました。院長はEPAやDHAをあげるのも腎臓にいいと教えてくれました」

★いちごさん、セファランチン体験情報

「セファランチンですが。実は私も逆に『どうしてデブちゃんは1/4錠なの? 心臓とか肝臓の関係かな?』と不思議だったんです。
前にじいやさんがギャオスのBBSに貼ってくれた写真と同じ錠剤をうちは1日2錠出されてましたから。
ただ、いきなり2錠というのも怖かったので、最初の1週間は先生に断って1錠にしていました。副作用がなさそうだったので、その後2錠に増やしたら、(偶然なのか、そのせいかどうかわかりませんが)食欲がかなり落ちたんです。

http://www.okusuri110.com/dwm/sen/sen29/sen2900001.htmlを見ると、副作用として胃の不快感、食欲不振、吐き気 とあったので、念のため勝手にまた1錠に戻しました。今も1錠ですが、少し食欲がもどってきた気がします。
上のURLのデータベースではタマサキツヅラフジ抽出アルカロイドとして「白血球減少症等で成人1日3~6mg、円形脱毛症等で成人1日1.5~2mg服用」となっているのですが、1mgのセファランチン錠にアルカロイドがどれくらい含まれているのかはわからないのです(箱には書いてあるのかな?)。
うちの先生もじいやさんの先生も処方するのが初めての薬のようなので、まだ前例がなくて不慣れなのかも知れないですよね。

ただ、例の獣医さんの猫「じゅり庵」のじゅりちゃんは、1日2錠服用しているとあります。もし、同じ錠剤なら2錠でいいのかな~と思いますが、その獣医さんが勤務している病院に電話して確認してみたい衝動にかられますぅ~。だって、いくら獣医さんの猫ちゃんでも2週間でBUN117、Cre6.7から、BUN47、Cre1.8って、下がり過ぎですよね~? うらやましい!どんな治療をしたのかしら?

ポンちゃんの場合、セファランチン効果とは確定できないのですが、今週の検査で貧血が改善されてました。
Creは前回4.6から、今回5.9(泣)に上がってしまったので、決して調子良いとは言えないはずなのに、1か月前に26だったヘマトクリットが36まで上がってました(病院の正常値=30~36)。
赤血球の数も上がったし、皮の状態から見ても、脱水による見せかけの貧血改善ではないらしいです。まだ1回の検査なのでわかりませんが、セファランチン効果なら嬉しいです。安定したら、デブちゃんにもお奨めできます」

※上記のレポートは、あくまでポンちゃんの場合であり、同じ効果が望める保証はありません。
また、副作用についても、「胃の不快感、食欲不振、吐き気」があるのかどうかはわかりません。いちごさんのように、ネコさんの状態によって量を調整したほうがいい場合もあるのかもしれません。
いずれにしても獣医の指導と飼い主の観察する姿勢が必要です。

さすが症例の少ない薬。
デブちゃんの場合は、早く試したい!というじいやの危機感から試しますが、作用・副作用とも明確になってから使うほうが安全だと思います。

ポンちゃんの貧血が改善されたのがセファランチンのおかげかどうかはハッキリ断言できませんが、輸液の量を増やしたデブちゃんも、たった1/4錠を10日ほど与えただけではありますが、貧血は進んでいなかったです(24→25に改善)。
また、口内炎のトラちゃんも、目立った変化はありませんが、よだれが出ちゃったりとかはないようです。与えていた量が1/4錠と少な過ぎたので、今後の経過を見守りたいと思います。

【製造元】
「化研生薬株式会社」が製造販売元。
薬の箱には「化研製薬」とあったような…。
ここ1社しか出してないそうです。

粉・錠剤・注射液があるので、じいやは注射液を狙っています。
北九州の先生によると、注射液でも腎臓や内臓に負担をかけないそうです。

参考文献
「セファランチンを長期投与した犬猫の6例」
「歯科薬物療法に関する文献的検討」
「セファランチンの臨床応用の調査」

※以上は、読解力のないじいやがまとめたものです。副作用も定かではありません。使用の際は、獣医によくよく相談してください!

2006.4.5「いちごさん情報」追加