おれは、ここ数年、毎日朝起きる前、弱輩の頃、

散々イジメを受けた夢を見て、目が覚める。

 おれが、弱輩の頃、どこ行っても四面楚歌の

境遇だったのは、今迄散々言った通り、おれが

ワガママでちゃらんぽらんな奴だったからだが、

おれは、昭和末、壮年の時期にして漸く、何も

かも、真面目に誠実にやるようになった。この

ことも、おれは、ブログに何回も書いた。

 だが、おれは、やっぱり一生デクノボウで

ヨタロウのまんまだった。大平光代さんという、

弁護士、作家の方がいる。ひとむかし前「だから

あなたも生きぬいて」という書籍がベストセラー

なった人だ。おれも、買って読んだ。この方も、

就学生の時、陰湿なイジメを同級生から散々受け、

自殺を図ったこともあり、未遂で済んだが、その後

も、彼女は、学校では、死にぞこないと罵られ、

学校の先生も何も言わなかったという。彼女は斯くして

グレて、転落の一方で、16歳にして、やくざの親分

と結婚したという。何て壮絶な人生送ったひとだろう・・。

でも、彼女は、親戚の叔父さんに激励され、だんだん

高じて来て、猛勉強し、堂々、弁護士になった方だ。

 だが、おれは、所詮凡人の中の凡人。彼女みたいに

上手く行かず、おれなりに、何もかも一生懸命やったが、

おれは、何の管理職にも就けなかったよ・・。そうしてる

うちに、おれは、晩年期に入っちまったよ。

これが、おれの人生だぜ。イジメを受けたら、やり返そう

とは思わなかったのか?と、人は言うが、世の中には

力がなくて戦えない人だって、いっぱいいるんだぜ。

勇気なんて、出そうと思っても出るもんじゃないから、

みんな悩んでんじゃねえか。