私にとって、元気の出る曲といえば、例によって、どマイナー
ですけど、90年代、隠れた人気シンガーだった大植三奈江さんの
「眼を閉じて」。伊藤敏博さんの「黄昏れ航く(たそがれ ゆく)」で
あります。左側が大植三奈江さんのCD。右側が伊藤敏博さんの
CDです。大植三奈江さんは、平成始め、ヤマハ音楽振興会で
久松史奈さんと共にグランプリを受賞し、デビューした方です。
久松史奈さんといえば、「天使の休息」ですね。大植さんも久松さんも、
とにかく、滑舌が良く、力強いヴォーカルです。前述、「眼を・・」は
平成4年リリースされたアルバム、「ハード レイン」の7曲目です。
大植さんは、硬派のロック・シンガーであり、本曲は恋にも破れ、
人間関係にも懐疑的になった多感な女の子の独白というか、これからの
意気込みを唄った内容ですが、熱い唄です。彼氏に向かって
🎵眼を閉じて 夢を語ろう・・ と、問いかける凛々しい歌です。
彼女は、もっと売れてもよい人だと思いますが、とうの昔に引退して
地元の北海道に戻り、ご結婚なされたそうです。本曲が発表された時は
私も、まだアラサーであり、本唄は、私は、いつも励まされる思いでしたが、
私は、もう、来年63であり、勿論もう、夢を語る年齢ではございませんな。笑
もう一曲、伊藤敏博さんの「黄昏れ・・ 」は、平成13年リリースのアルバム、
「リジェネレーション」の3曲目であり、本歌を聴いた時、私は40代なかばでした。
氏は、「サヨナラ模様」で著名な方ですが、本歌は熟年の男へのエール曲です。
私は当時、頭の中が行き詰まっており、{オレは、残念ながら、人生が黄昏時に
入っちゃったんだろうか・・}と、いろいろ迷ってた頃でした。結婚もできなかっ
たし、夢なんかもまるで実現しなかったしね。そんな、当時の私にピッタリ、ハマっ
てた歌なのでございました。本唄は、私と同じく、人生に疲れた中年男が港に
ふらりとやって来て、そこに、超ベテランかと思われる、かなり高齢の漁師に
ばったり逢うという内容なのですが、🎵ああ、迷ってる俺には、あなたが眩しく
見えている、まるで、哲学者(ソクラテス)のような、あなたに聞きたいことが
ある、老いてゆくということは、諦め覚えることですか・・古い船を、もう一度
海に浮かべることは海に逆らうことですか?・・・ と、歌の主人公は老人に
切々と訪ねていく粋な歌です。曲調も勇ましいです。本歌を聴いた中年男性は
思わず泪した人も多かったんじゃないかな。
以上、私は、例によって、隠れた名曲を紹介させて頂きましたが、
「ハード レイン」も、「リジェネレーション」も、現在は残念ながら廃版
なったらしいです・・。