最近、65年(昭和40年)制作の洋画、「死霊の盆踊り」
が、にわかにクローズアップされている。監督A・C・スティーヴン。
20世紀最大の珍作で著名らしい。私は、この度DVDで見た。
パッケージに、「ヒドすぎて狂おしい、映画史に残るサイテー映画、
HDリマスター版となって復活!!」というコピーがなされている。
内容は、人気のない墓地に闇の帝王が甦り、闇の女王に命じて、
女の亡霊を次々呼び出し、彼女たちは踊り狂う、それを交通事故で
迷い込んだ、ホラー作家の男性とその妻が、呆気に取られて見て
いるという話しである。
確かに、本映画はストーリーなんて何も無い。ただ、女の亡霊が
裸で延々踊ってるだけである。しかし、女の亡霊はトータル10人
登場したが、いずれも一流のヌード・ダンサーたちである。
本映画は、本来なら大人向けの深夜バラエティー番組、ストリップ
総集篇として作られるべきなのを、映画として制作したのではないか。
それだけ、監督のA・C・スティーヴィンはヌード・ダンスが大好きなのではないか。
闇の帝王を司会者とし、闇の女王をアシスタントと見立てれば納得
がゆく。私としては、70年代、中等教育時代、親の目を盗んで
11PMや23時ショーで、日劇MHショーのライブを演ってた頃を彷彿
とさせられた。登場した10人のダンサーは、いずれも凄くグラマーで、
しかも、60年代で、あんな物凄く派手なパンティを着けてたので驚く。
当時は日本の日劇MHでさえ、ダンサーの穿いているパンティの股上が
ちょっと短いだけで、規制の対象になったそうなのに。何とTバックを着けてる
女の亡霊も沢山いた。私は、65年と云えば小学校一年生だったが、当時
から、大人向けの雑誌なんかで、ビキニの水着のグラビアなんか直々見
てた。子ども心に官能を感じたものだが、当時のビキニなど、今から見ると
パンティなんか、股上がタップリあって、オバサンパンツもいいとこである。
女性のパンツの話しをするのは、どーにも品位を疑われるので抵抗感じるが、
男は、女の陰部を申し訳程度に隠したパンティが大好物なのである。
手っ取り早く言うと、本映画の女の亡霊たちのヌード・ダンスは今観ても充分
新しいのだ。これは、凄いと思う。当時のダンサーは、よく、あんな時代を
先取りしたパンティ穿けたものだ。恥ずかしくなかったのだろうか??
そして本編には、ちょい役にオオカミ男、
ミイラ男が登場するが、これはストリップ公演にはコメディアンが付き物
だから、彼等をそれに見立てたのだろう。また、立派な体格をした男性二人も
パンツ一丁で登場し、二人共腕を組んで強そうだが、これも、裸女には常に
ボディガードが付いてるイメージを守ってる。また、映画のラスト近くで拉致
された男女を、夜明けが近いというので、闇の女王が大きいナイフで男女を
殺めようとするが、彼女の演技も見応えあった。
日本の日劇MHショーは80年代にビデオ全集10巻が出たのだが、
DVD化はされてないと云う。でも、本映画「死霊の盆踊り」が、せめて
代用品になると思う。