ぼくが会員のメムバーになっている、澄川の福祉支援センターに

また、新しいゲームが入ってきた。つみ木ゲームのジェンガで

ある。所員さんと一緒にぼくら四人でやった。

凄く面白く、スリリングであり、みんな子どもみたいになって

楽しんだ。四回くらいやった。

 ぼくは、うちに戻って姉に例のゲームのことを、中々熱の

こもった調子で話すと、彼女は笑いながら、「あんた、賭博なんか

やるんじゃないよ」と言う。ぼくは「冗談じゃないよ。そんなこと

したら所長さんに除名されちゃうよ、ぼくは賭博が違法行為だ

ってこと、この歳になってやっと分かってきたよ」と答えた。

 しかし、それ以降、例のゲームは、どーいうわけか誰もやろう

としない。ぼくが、まわりを誘ってもみんな乗り気でない。

 なぜだろう?

 姉は、もうみんな飽きたんでしょう?と言うが、とんでもない、

本ゲームは、この度入ってきたばかりである。

みんな、子どもみたいな処、迂闊にも曝け出すのを警戒して

るのだろうか。ぼくは、せっかく夢中になれるものを、またひとつ

見つけられたと思ったのに残念である。