僕は、記憶力はいいといわれている。

 78年だった。ピンクレディーが大人気の頃であり、少女たちに

凄く受けていたようだが、僕は殆ど関心なかった。

 大橋巨泉氏司会のクイズ番組で、マンガ家の、はらたいらが

人気出てきたりした。

 

 当時、初夏の頃の週刊文春何気なく見た。

 某邦人SF作家が、某大学教授にカンカンに腹を立てている

らしい。

 氏は、当時小冊子サイズの各界の名士が執筆してキャリアも

長い月刊誌に、例の教授を散々中傷誹謗した記事を書いてる

らしい。

 「古代史ゴロ繁盛記」、と云うタイトルだとな。

 

 教授の名をT、としとこう。 中曰く

 

 {本稿はT教授に名誉毀損罪の訴訟を起こさせるのが、最大の狙いである。}

 

 {T教授はゴキブリのような人間である・・ あっ!しまった!おれはゴキブリ

の名誉を棄損してしまった!!}

 

 {T教授をブッ殺してやりたいと思ってる人物は、おれを含めてゴマンといる。}

 

 {T教授はおどしとゆすりで食ってる名人で有名だ}

 

 {T教授のやってることは、全部金と売名が狙いだ。}

 

 そして、これが連載第一回終了以下次後・・ だと云う。

 

このひとは、何を激怒してるのだろう。

 

 例の教授は、「訴訟も何も起こしません」といってた。

 

 僕は、二人ともよく知らないし関心もない。

 食ってかかってる作家は60年代~90年代まで新書版出し続けた

ひとであり、いまも執筆してるのだろうか。僕はこのひとは70年代

短編何作か読んだ。当時アメリカのいいなりにばかりなってる日本

を嘆き、とうとう怒った古代日本の伝説の魔人が現代に甦る小説

なんかとても面白かった。でも、それ以外は読んでない。

でも、氏はヒットした作品はなかった。映像化された小説もない。

氏は、あれだけ破壊的な原稿一般誌に出して、それ以降も現役

作家継続させたのだ。例の教授は78年内に病気で鬼籍に入った。

(その、作家さんがあやめたんじゃないですよ!)

 

 ぼくも、被害者意識の権化であることは、みなさんよく知ってる

と思う。ぼくも、むかしのトラウマ何かともてあましてるやつである

ことも、ご存知だと思う。でも、この作家さん、社会不祥事起こした

こと何もない。もちろんぼくも。

 

 T教授はどこの大学の教授で何を専攻してるのかは忘れた。

先ほどの巨泉氏のクイズ番組で、はらたいら氏がレギュラーに

なる、だいぶ前にレギュラーだったことある。

 

 ふたりの共通点は、日本古代史の深い研究者ということで

あり、ふたりはいっしょに仕事してて、意見の食い違い

とかもあったのだろうか。