胃がんの可能性があると胃X線検査(バリウム検査)、内視鏡検査を行います。

他の臓器までの広がりを調べる場合、胸部X線検査、腹部超音波(エコー)検査、CT検査、MRI検査、PET検査、注腸検査等があります。

胃X線検査
(バリウム検査)
バリウムを飲んでX線で胃の形、粘膜の状態を見ます。
最近は内視鏡検査のほうが主流で胃X線検査はやらない場合もあります。
妊娠中、妊娠の可能性がある場合、検査を受けられません。
又、血圧が高い場合、受けられない事があります。


内視鏡検査
口、あるいは鼻から大人の小指ほどの太さのスコープで胃の内部を直接見て、がんが疑われる場所の病変や深さを調べます。
胃カメラ検査とも言われています。
写真も撮れますし、組織の一部を採取してがん細胞の有無を調べる病理検査もします。時間は約10分です。

補足:病理検査とは?
内視鏡検査で採取した組織に、がん細胞があるか顕微鏡で調べます


CT検査・MRI検査
治療前に病変の広がりや転移の有無を調べる検査です。
CT検査はX線、MRI検査は磁気を使用して体の内部を描き出します。
造影剤を使用する場合、アレルギーが起こる事があります。
過去に造営剤でアレルギーを起こした事がある場合、必ず医師に伝えてください。


PET検査
放射性物質を含んだブドウ糖を注射し、その取り込みの分布を撮影することで全身のがん細胞を検出する検査です。
他の検査で転移・再発の診断が確定できない場合、実施する事があります。


注腸検査
お尻からバリウムと空気を注入し、大腸の形をX線写真で確認する検査です。
大腸に転移していないか、腹膜転移がないか等を調べます。

補足:腹膜転移とは?
胃がんの腹膜転移とは、がん細胞が胃の外側からお腹の中にこぼれ落ちて、肝臓、腸、卵巣、膀胱等を包んでいる腹膜(漿膜)に付いて増殖した状態です。
腹水がたまる、腸の動きが悪くなる、腸が狭窄する等あります。


腫瘍マーカー検査
がんの種類により特徴的に産出される物質を血液検査等で測定します。
この検査のみでがんは確定出来ません。
がんでも腫瘍マーカーの値が上昇しない事もあり、逆にがんでなくても上昇する事があります。胃がんでの腫瘍マーカーとしてCEA、CA-19-9等がつかわれます。
主にオペ後の再発、薬物療法の効果判定の参考にします。