軟膏、クリームはベースとなる成分(基剤)に有効成分を混ぜ合わせてつくられています。
軟膏とクリームでは異なる基剤が使用されており、この基剤の違いによって、たとえ有効成分が同じでも、使い心地(塗り心地)や刺激性などに違いが生まれます。
■軟膏の一般的な特長
白色ワセリンなどの油性基剤をベースにした塗り薬です。
刺激が弱く、肌の弱い方にも向いています。
カサカサ乾燥した患部にも、ジュクジュク湿潤した患部にも広く使うことができます。
保湿力が高く、皮膚を保護する効果があります。
クリームに比べるとベタつきが強く、使いにくく感じることがあります。
軟膏の長所
被覆による保湿
皮膚温度上昇
軟膏の短所
伸びが悪い
べたつく
■クリームの一般的な
特長
クリームの基剤には、油性成分に加え、水やグリセリンなどの水分が含まれています。
さらっとなめらかで、のびがよく、ベタつきにくいです。
水で簡単に洗い流せる一方、汗などでも流れやすいです。
軟膏に比べ刺激が強いため、一般的に傷のある部位やジュクジュクした部位には適しません。
クリームの長所
軟膏より伸びがよい
軟膏よりベタつかない
湿潤作用あり
しっとり
クリームの短所
軟膏より被覆が悪い
■ローションの一般的な
特徴
水やアルコールを基剤としたもので、頭皮や爪などに使いやすいタイプです。
ローションの長所
非常に伸びがよい
速乾性
化粧への影響が少ない
吸収性亢進
毛のある部分にも大丈夫
さっぱり
ローションの短所
被覆作用なし
一部アルコールによる刺激あり
朝はローション、夜に軟膏、
夏はローション、冬は軟膏など
季節、時間で分けるのも良い