関節リウマチは100以上ある膠原病の一つである。約70万人が発症しており、30~50代の女性が多い



関節リウマチは関節が炎症を起こし、軟骨や骨が破壊されて関節の機能が損なわれ、放っておくと関節が変形してしまう病気です。
腫れや激しい痛みを伴い、関節を動かさなくても痛みが生じるのが、他の関節の病気と異なる点です。
手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。
その他にも発熱や疲れやすい、食欲がないなどの全身症状が生じ、関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。
最近はいい薬が多いので早く炎症を発見し、早く治療を開始するのが重要



関節リウマチ診療ガイドライン2014

関節リウマチの診断がつけばメトトレキサートを第一選択(8割使用)として積極的に使用する。約7割効く。
早ければ2~4週で効果が出る。
効果不十分な場合、従来型抗リウマチ薬(サラゾスルファピリジン、ブシラミン、タクロリスム等)を使用する。

メトトレキサート、従来型抗リウマチ薬で効果不十分な場合 、
予後不良因子が1つでもあれば速やかに
生物学的製剤(ヒュミラ、シンポニー等)に移行する。
生物学的製剤はサイトカインを抑え、関節の破壊をおさえる。
最近は安価なジェネリックもある。
副作用:注射部位の赤み、かゆみ
肝機能障害

生物学製剤で効果不十分な場合、新しい薬JAK阻害薬を使用
トファシチニブ(商品名ゼルヤンツ)を考慮してもよい。
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関節リウマチの特徴
平均5.4剤内服している。
一般の人より10年平均余命が短い。
診断
28個の関節をチェックして判断。
まずは手、指の関節を見る。
早期発見、早期治療が大切

朝に関節がこわばり腫れている
布団から起きるのに10分以上かかる
トイレでしゃがめない
等の症状があれば早めに受診
薬物療法
抗リウマチ薬の中ではリウマトレックスが最も使われており、およそ8割の患者様が服用しています。次いで生物学的製剤が2割、アザルフィジンENが2割、プログラフが1割、リマチルが1割の順となっています。
このうち、リウマトレックスと生物学的製剤、それにプログラフという効果の強い薬の処方量が年々伸びており、その他は横ばいもしくは漸減していています。
このことは、より強力な薬を使ってリウマチの勢いを抑え、寛解導入を目指す方向に治療内容がシフトしていることを示していると考えられます。
各薬剤
メトトレキサート
が第1選択薬
(腎臓、肺が悪い人はNG)
副作用
発熱、出血、咳等→服用中止
食欲不振、咽頭痛等→減量
口内炎
フォリアミン
日本では5㎎、アメリカでは1㎎。
危険因子:肥満、タバコ、歯周病
メトトレキサートの副作用軽減のため使用