あの子のことを思うと眠れなくて、思い出をたどった。
あの子の名前は桜子ちゃん。
りなざくろさんのお家で、他の猫さんたちと一緒に里親さんを探していた。
(桜子ちゃん関連のリンクの多い記事をリブログさせていただきました)
2017年5月、熊本で事故に遭い瀕死の重傷を負った桜子ちゃん。
にゃわんさんが保護したとき、体重は1.8kg。これは成猫の限界体重です。
右目を失ってしまったけれど、奇跡的に回復して4.7kgまで体重も増えました。
保護されてから2年と5ヶ月、短く感じるけれど、猫さんにとっては3ヶ月が人の1年に相当するのだから、猫生に換算すると9年と8ヶ月。
猫さんにとって2年半という年月は長いものだと思います。
桜子ちゃんは、事故に遭った自分を見つけて病院へ連れていってくれた人、通院やオペに立ち会った人、退院後お世話してくれた人々、多くの人々に出会い助けられて、りなざくろさんのお家に来ました。
あのまま事故死していたら、人の優しさや愛情も知らず、美味しいご飯も、好きなときにくつろげる場所もベッドも知らないまま一生を終えていたでしょう。
りなざくろさんを始め、猫さんの保護活動を続けておられる方々には本当に頭が下がります。
私はクロピを保護するので精一杯でした。近所にお住いの個人でTNRをしている方に、時々後方支援としてフードを届ける程度しかできていません。
幾つも持病のあるクロピのお世話をしていると、病気の猫さんのお世話がどれだけ大変なのかよくわかります。
りなざくろさんは、2ヶ月前にさくらの姫さまを看取っておられます。
小柄な美人猫さんで、この子も事故に遭い、右後肢が麻痺している猫さんでした。
さくらの姫さまも桜子ちゃんも、事故に遭って失ったものがあったけど、多くの人々の心配や愛情を注がれて猫生を全うしたのは同じ。
共に若すぎる命、惜しまれる死ですが、精一杯生き抜いた。
そして彼女たちの側には、りなざくろさんの優しい手と名前を呼ぶ声がありました。
たとえ直接会ったことがなくて、ネット越しに写真やご報告で知り合った猫さんであっても、ブログを見た人々の心には残る。愛された記憶と、その軌跡は残ります。
何年も気にかけ、遠くから近くから「元気でいてね」と祈った気持ちも、いろんな方々の記憶に残ることでしょう。
あの子のことは忘れない。
忘れられない。
桜子ちゃんの甘える表情が可愛くて大好きなの。
こんなに早く逝ってしまうだなんて思わなかった。
今はただひたすら桜子ちゃんの安らかな眠りを祈っています。