いものこ汁。山形の芋煮という呼び名が全国的には浸透しているかと存じますが、わたくしの地元の秋田ではそれを「いものこ汁」と称します。


秋田の小中学生には毎年、秋が深まる頃、なべっこ遠足(orマラソン)という何某かの運動をして汗をかいた後、そのまま野外で子供たちだけで協力していものこ汁を作って食べる課外授業がプログラムされています。全学年強制参加。加減乗除は差し置いても、火起こしといものこ汁の作り方だけは小中9年間のうちに身に付くやや洗脳じみたキャリア教育です。

起源ははっきりしてないらしいのですが、戦前生まれの祖父母も経験者というので相当に根付いた伝統行事であることは間違いなさそう。

おかげさんで同郷の人と出会った時の定番の話題のひとつであり、「なべっこ、何持ってく役だった?」とか「醤油?味噌?」とか「山登った?マジか!うちは田んぼの周り走った」など盛り上がって一瞬で親交が深まります。他県民を置いてきぼりにして談ずるなべっこディスカッションほど面白いもんはありませんな。はっはっはっ。

〈いものこ汁 醤油ベースver. でっかい鍋1杯分〉

里芋     2kg

鶏もも肉(豚や牛こまでも良い)   1kg

ごぼう         太いの2本

舞茸            普通サイズなら5パック分くらい

しらたき        2袋(500g)

長ネギ           4本


水              3リットル~

3倍濃縮めんつゆ       2カップ

酒              鍋2回しくらい

砂糖           大さじ2~3


洗った皮付きの里芋を水から火にかけて、沸騰してから20分くらい茹でる

それをザルにあけて水にさらし、ちょっと爪を立てるだけで皮がつるーーーーーーーーーーーん

里芋料理ハードルが下がるのでおすすめの皮むき法です


ごぼうはささがき、しらたきは適当にハサミでジョキジョキしてアク抜きしとく

鶏もも肉は1口大、舞茸は適当にほぐして、里芋も大きいのは半分に切り、ネギは斜め薄切り


準備おーーーけーーーーー


ネギ以外の具材と水を鍋にぶち込んで強火にかける

具に火が通ったら、酒と砂糖

めんつゆダバーーーーーーーーーーー

拙宅はにんべんのつゆの素を愛用

味が調ったらネギをわっさり加え、くたくたになるまでしばし煮る

できあがりーーーーーーー


( ゚Д゚)ウマー


溢れんばかりの鍋1杯、人間2人で3日で完食

うっかり飽きたらカレールーでもいれて味変も考えてるけど、いつもそこまで行きつかないのよネ