デイヴ・マーレイ モデルを作る #8 | 冷や汗かいても後悔せず

冷や汗かいても後悔せず

できそうな気もするが、どうなっても知らないよ。

さて、配線図もできたのでいよいよ実装です。

まずはじめに、私の持っている Duncan の SH-1 は2芯なので、タップができるように4芯に改造します。


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フロント用の SH-1N は以前にダブルクリームに改造したものです。これを4芯にします。

リア用の SH-1B は ゼブラとリバースゼブラなので、ホットコイルとコールドコイルの組み合わせを換えて、ダブルクリームとブラックにしつつ、使用するダブルクリームを4芯にします。


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まず、SH-1Nから。

2つのコイルをまとめている黒い紙テープをはがしてから、ピックアップの裏のコイルを固定している4本のネジをはずすと、ベースプレートから簡単にコイルをバラせます。

2芯コードの内側の線がホットコイル(ポールピースが固定されている方)のプラスの線に繋がっています。

ホットコイルのマイナスは、コールドコイル(ポールピースの高さ調節ができる方)のプラスに繋がっています。

コールドコイルのマイナスの線は、ピックアップのベースプレートにハンダ付けされており、2芯コードの網線へと流れるようになっています。

これを全部はずします。


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2芯コードを外して、4芯コードに繋ぎ換え、ハンダして絶縁テープを巻きます。

ホットコイルのプラスを黒線に。
ホットコイルのマイナスを白線に。
コールドコイルのプラスを赤線に。
コールドコイルのマイナスを緑線に。

特にどの線が何色と決まっている訳ではないようですが、Duncan の4芯仕様はこのようなので一応あわせました。

Dimazio はまた違う組み合わせのようです。


コイルのプラスとマイナスを間違えると、メチャクチャへんな音になってしまいます。

以前、新品の Duncan を買ってきてギターにセットしたらとにかく音はヘンだわ、出力は弱いわで、調べてみたらホットコイルのマイナスが、コールドコイルのマイナスに繋がってたってことがありました。


因に、コイルのどっちの線がプラスかを調べるには、テスターがあれば簡単にできます。

テスターを抵抗(Ωオーム)を調べるモードにして、テスターの赤(+)と黒(ー)の線をコイルの線に当てます。

すると、電流が赤(+)の線から入ってコイルを通り、黒(ー)の線に流れ、抵抗値が表示されます。

その状態で磁力に反応する金属をコイルに近づけると抵抗値が一瞬変わります。

抵抗値が増えた場合は、赤の線を繋いだコイルの線がプラスです。

抵抗値が減った場合は、赤の線を繋いだコイルの線がマイナスです。


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コイルをベースプレートに戻して、裏ネジで固定し、ピックアップ用紙テープを貼り直して4芯化の完成です。


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同じように、リア用のSH-1B のゼブラとリバースゼブラの2つのピックアップもバラして、ダブルクリームにした方を4芯にします。

ブラックになった方は2芯のままにしておきました。

では、サーキットを組み立てていきます。

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ノイズ対策のために、ピックガードに銅箔テープを貼って、各パーツを固定します。


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で、苦心の設計図に従って配線しました。

あまりハンダ付けは得意でないので、半日ほどかかりましたが。。。


配線完了後にアンプに繋いで、ドライバーで軽くコイルのポールピースをつつくと 『ゴツ、ゴツ』 と音がしたりしなかったりします。

セレクタースイッチを切り替えたり、ボリュームいじったり、タップしたりして音がするかしないかを確認することで、意図したとおり配線できたかおおよそわかります。

うーん、案外一発でうまくできているようです。


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ようやく、まともなギターの姿になりました。


それではと、弦を張ってみようとしましたが、やはりフロイドローズの位置が高いので、おのままだと弦高がかなり高くなってしまいます。

なので、ネックの高さを上げるために、ネックプレートを2枚、ネックポケットに敷いて高さを稼ぐことにしました。


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今度は弦高も良いようなので、弦を6本とも張ってオクターブ・チューニングをし、ストラップピンなども付けます。

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仮ではありますが、完成です!!

ピックアップの切替、タップ、ボリューム、トーン、どれも正常に動作します!

我ながら、一発で動いたことにちょっと感動しました。。

まだナットの高さの調整や、弦を張ったらネックが多少順反りしたのでロッドの調整が必要ですが、決して弾きづらい状態ではありません。

肝心の音などのインプレッションは、またの機会に報告します。