ドル/円 : 88.11
ユーロ/ドル: 1.3065
ユーロ/円 :115.15 (NY17:00)
為替は円安ユーロ高が進行。米雇用統計で失業率がやや上昇したことを受け、前日にFOMC議事録を受けて浮上したFRBによる債券買い取りプログラムの早期中止観測が後退、投資家のリスク志向が改めて高まる中でユーロを買う動きが加速した。ドル/円は東京から買いが優勢、87円台後半まで値を伸ばしての推移となった。ロンドンに入ると改めて買いが加速し88円台まであっさりと上げ幅を拡大。NYでは雇用統計発表後に87.60円まで売りに押し戻される場面が見られたものの、中盤にかけては改めて買い意欲が強まり、結局は88円台を回復して取引を終了した。
ユーロ/ドルは東京では1.30ドル台前半での推移。午後に1.30ドル台半ばまで値を伸ばす場面も見られたが、その後売りに押し戻されロンドンでは1.30ドルをやや上回るあたりでの推移となった。NYでは雇用統計の発表を受けて買いが集まり1.30ドル台半ばまで上昇。午後遅くには一段高、一時1.3090ドルに迫る場面も見られた。ユーロ/円は東京では114円台前半から半ばでの推移。ロンドンに入ると114円台後半までレンジを切り上げた。NYでは雇用統計を受けていった売りに押し戻されたものの、中盤にかけては改めて買いが加速、午後からは115円台まで値を
伸ばしての推移となった。
東京からロンドン市場にかけては、前日のFOMC 議事録を受けてFOMC内に予想以上にタカ派が多いとの見方が浮上したことを背景にドル高が進行。しかしNY朝に発表された雇用統計で、失業率が僅かながら上昇したことで、やはり緩和策は今後も続くとの見方が強まる格好となり、今度はユーロに投機的な買いが集まる展開となった。ドル/円の方は雇用統計を受けて一旦売りに押し戻されたものの、最後は88円台と日中高値近辺まで回復して終了。このあたりは、日銀の追加緩和観測が円売り材料として根強く残っている証拠だろう。
目先はこうした日米欧それぞれの材料が交錯する中、どれに市場が一番大きく反応するのかが鍵を握ることになると思われるが、基本的にはドル高の進行を軸において考えたい。FOMC議事録で2013の年末より前に今の債券買い取りプログラムをスローダウン、あるいは中止するのが適切との意見が複数のメンバーから出てきたことの意味は、やはり大きいと考える。特にその理由が景気動向ではなく、FRBのバランスシートの拡大に対する懸念というところが大きい。このまま債券の買い取りを進めれば、景気の動向に関わらずバランスシートは確実に膨らんでいく。この先改めて景気減速が進んだとしても、こうした理由を挙げてしまった以上、積極的に量的緩和策を進めることは難しくなるのではないか。そうしたものが今後のFOMC声明やFED高官の発言などに表れるようになってくれば、当然ながらドルを買う動きにつながる事になるだろう。
一方、欧州については、このところ市場の注目が集まらなくなっているが、状況が大きく好転したわけでは決してない。スペインやイタリア国債のイールドは順調に低下しており、以前ほど債務に対する不安は高まっていないのは確かだが、一方で景気減速の問題の方は簡単に解決するものではない。高債務国が緊縮財政を強いられる中、2013年も欧州圏の経済がマイナス成長となる可能性は十分にあるし、それを阻止するためにもECBは積極的な緩和策を取らざるを得なくなるだろう。今のところは日銀の追加緩和が注目されているが、今後の市場に対するインパクトを考えれば、ECBの動向に注目するべきだし、恐らくはそうした方向に流れが出来上がっていくだろう。ユーロはこれまで投資家のリスク志向の高まりという、あまり当てには出来ないものを手掛かりに買い進まれていただけに、状況が変われば値を下げるのも速いはずだ。
(よそうかい.com)
-----------------------(情報提供:オーバルネクスト)
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ユーロ/ドル: 1.3065
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為替は円安ユーロ高が進行。米雇用統計で失業率がやや上昇したことを受け、前日にFOMC議事録を受けて浮上したFRBによる債券買い取りプログラムの早期中止観測が後退、投資家のリスク志向が改めて高まる中でユーロを買う動きが加速した。ドル/円は東京から買いが優勢、87円台後半まで値を伸ばしての推移となった。ロンドンに入ると改めて買いが加速し88円台まであっさりと上げ幅を拡大。NYでは雇用統計発表後に87.60円まで売りに押し戻される場面が見られたものの、中盤にかけては改めて買い意欲が強まり、結局は88円台を回復して取引を終了した。
ユーロ/ドルは東京では1.30ドル台前半での推移。午後に1.30ドル台半ばまで値を伸ばす場面も見られたが、その後売りに押し戻されロンドンでは1.30ドルをやや上回るあたりでの推移となった。NYでは雇用統計の発表を受けて買いが集まり1.30ドル台半ばまで上昇。午後遅くには一段高、一時1.3090ドルに迫る場面も見られた。ユーロ/円は東京では114円台前半から半ばでの推移。ロンドンに入ると114円台後半までレンジを切り上げた。NYでは雇用統計を受けていった売りに押し戻されたものの、中盤にかけては改めて買いが加速、午後からは115円台まで値を
伸ばしての推移となった。
東京からロンドン市場にかけては、前日のFOMC 議事録を受けてFOMC内に予想以上にタカ派が多いとの見方が浮上したことを背景にドル高が進行。しかしNY朝に発表された雇用統計で、失業率が僅かながら上昇したことで、やはり緩和策は今後も続くとの見方が強まる格好となり、今度はユーロに投機的な買いが集まる展開となった。ドル/円の方は雇用統計を受けて一旦売りに押し戻されたものの、最後は88円台と日中高値近辺まで回復して終了。このあたりは、日銀の追加緩和観測が円売り材料として根強く残っている証拠だろう。
目先はこうした日米欧それぞれの材料が交錯する中、どれに市場が一番大きく反応するのかが鍵を握ることになると思われるが、基本的にはドル高の進行を軸において考えたい。FOMC議事録で2013の年末より前に今の債券買い取りプログラムをスローダウン、あるいは中止するのが適切との意見が複数のメンバーから出てきたことの意味は、やはり大きいと考える。特にその理由が景気動向ではなく、FRBのバランスシートの拡大に対する懸念というところが大きい。このまま債券の買い取りを進めれば、景気の動向に関わらずバランスシートは確実に膨らんでいく。この先改めて景気減速が進んだとしても、こうした理由を挙げてしまった以上、積極的に量的緩和策を進めることは難しくなるのではないか。そうしたものが今後のFOMC声明やFED高官の発言などに表れるようになってくれば、当然ながらドルを買う動きにつながる事になるだろう。
一方、欧州については、このところ市場の注目が集まらなくなっているが、状況が大きく好転したわけでは決してない。スペインやイタリア国債のイールドは順調に低下しており、以前ほど債務に対する不安は高まっていないのは確かだが、一方で景気減速の問題の方は簡単に解決するものではない。高債務国が緊縮財政を強いられる中、2013年も欧州圏の経済がマイナス成長となる可能性は十分にあるし、それを阻止するためにもECBは積極的な緩和策を取らざるを得なくなるだろう。今のところは日銀の追加緩和が注目されているが、今後の市場に対するインパクトを考えれば、ECBの動向に注目するべきだし、恐らくはそうした方向に流れが出来上がっていくだろう。ユーロはこれまで投資家のリスク志向の高まりという、あまり当てには出来ないものを手掛かりに買い進まれていただけに、状況が変われば値を下げるのも速いはずだ。
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