新年の明るい兆しに期待

正月休み明けの為替市場は、実需筋の目立った動きもなく、閑散状態で推移した。ドル／円市場は、欧州債務問題の蒸し返しや、対ユーロでのドル安圧力を背景に、一時は昨年１０月以来の円高・ドル安水準を更新している。そんな中、６日には１２月米雇用統計の発表が予定されている。市場予測では、非農業部門就業者数が前月比で１５万人増となっており、前月の１２万人増から雇用者の増加幅が拡大する見通しである。失業率予測は前月から０．１％上昇の８．７％となっているが、これは労働市場の改善状況を見て、再び仕事を探し始めた層が増えてきた結果であり、特にネガティブな数値とは考えていない。実際に、このような市場予測通り、またはそれ以上に強めの数値がでてくれば、今年の米景気に対する回復期待が高まることになる。今後は株高・リスク選好の流れが続く可能性が高く、ドル買い・円売り方針を推奨したい。

【大起産業ＦＸ営業部・森岡麻美】

中部経済新聞｢焦点｣(1月6日付)