日々初心

「あー今日も１日終わった。　
よかった！ありがとう」

「さあー明朝、私の目はひらくかな」
なんて微笑みながら挨拶をして友人と
別れる。

私はライブの度にも、お客様に
「明日はわからない」
「お迎えは歳の順とは限りませんよ」と
話している。

誰もが「今日は良い日であった」と
思える日にしたいと願うのは
共通だと思います。

しかし、私たちが生かされている
この世は喜怒哀楽の世界。

なかなか「よかった、ありがとう」と
思える情緒の安定した精神の
柔軟さを保つのは難しいものです。

でも、そう思えるように、心がけることは
できるはずですね。

どうしたら？

それはその日を丁寧に過ごすことです。
丁寧に過ごすということは、大切に一日の
時間を使うことです。

時間をただ過ぎ去るものとして
受け取るのではなく、進行形であって
いろいろなことを積み重ねていくものだと
強く捉えるのです。

そして毎日を丁寧にすごすことの積み
重ねにより、昨日より今日、今日より明日と
プラスアルファとなった自分をつくり続けると
自覚するのです。

またそう自分に言い聞かせ実行することが
自身の心のハードルを高めていくことに
つながるのです。

そのためには初心を忘れないことですね。
初心とは、なんとなく不安で緊張感があり
謙虚な心のありようだと思います。
言いかえるならば慢心をもたない
心のもちようです。

私たちは毎日の生活のなかで“なんとなく…”と
過ごしがちですが、初心の心の有り様を
大切にし日々を過ごしたいものです。

そうあることが“あー今日もよかった”と
実感できる近道でもあるように思います。

私自身も、店を24年続けてまいりましたが
その間に慢心な気持ちをもっていたのでは
ないかと最近反省しています。

今考えますとオープンの頃とは、随分と違った
方向へ向ってきたようにも思えます。
忘れていた何かを思い出した、気持ですが
今一度、初心に戻りたいと思いますね。

忘れていた初心を、今一度肝に命じて
再度、前へ進んで行きたい。
そうして“あー今日もよかった”と感謝の
気持ちを持って生きてゆきたいと思っています。

人生のゴールへたどり着く前に、この世を
離れることになっても後悔しない日々を
過ごしたいと思っておりますが、本当はゴール
なんてないのかもしれませんね。

それぞれの人たちが自ら自分のゴールを
見つけるのでしょうね。

人生の地図には近道なんて描かれては
いないのですから、コツコツと私は歩いて
行きたいと思うばかりです。