ある大学教員のたわごと
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大学教員の転職(教授編)

一昨年のことであるが。某大学の公募に応募して最終面接に呼ばれた。

今の大学に不満があるかと言えば。管理職をやらねばならないことに尽きる。

 

大学教員は身分が強固に保証されており、管理職になると一々、色々な教員の相手をせねばならない。

ああいう連中に言うこと聞かせるなんて出来ない。

延々と文句を言われ、納得いくまでからまれる。

 

これは日本企業全般に言えることかもしれない。

給与で優遇しないと管理職なんてなり手はいない。

うちらの業界は教授になってしまえば降格もない世界だ。

 

どこの大学もそうだろうが。管理職は基本、まっとうな人達の間でまわしているので。

私も年齢的にそろそろそういう仕事もということで。風圧がキツくなっている。

風圧を避けるべく、どっかないかなぁとJRECINはちらちら見ている。

 

私のような教員年数の長い教授クラスの転職はとる方もリスクがあるだろう。

どこの大学も延々と文句を言い、働かない教員なぞ採りたくないからだ。

大学の教員の仕事は研究、教育、雑用(管理)業務であるのだが。

それぞれの大学で必要とされる業務の濃淡はあるのだろう。

 

私立大学だと授業のコマ数は基本は、年間12コマくらいのものだろう。

もちろんこれを上回る授業のコマ数を担当している前任校時代の私のような教員もいるだろう。

最近は国公立も授業を多く担当しているという話も聞いたことがある。

私の職は授業のコマ数は間違いなく私立大学の平均よりは少ない。

 

私の場合、授業、もう少し多くても良いのだが。(笑)

研究に時間を回すことが出来るのは本当にありがたい。

 

ただ転職したところで私のような年齢の教授だと。この人、まとめ役をきちんと出来るかというところも当然のことながら期待されている。前門の虎、後門の狼状態なのである。(笑)

 

私が公募にエントリーするのを決めたのは、まず、私が在任中は「定員割れ」起こしそうにないということと、通勤しやすい場所にあるということだ。今の大学より定年もわずかながら長いということで。よろしかろうと。公募を受けた大学は、そこそこ皆が聞いたことがある大学で。色々調べるとここ10年くらいは大丈夫そうと。今の大学より「偏差値」は間違いなく落ちる。典型的な教育型校なのだが。まぁ、前任校の経験もあるので。何とかなるかもと。

 

ただ現任校と異なるのは規模が若干小さいということで。

この点はひっかかった。

教員スケールが小さいと独特なノリが出来てしまう。

まぁ、ただ10年なので何とかなろうと。

 

この大学は良心的で。公募資料はウェブ提出だった。

その後、書類に通ったので、詳しい資料を提出せよと。

そうすると、最終面接をやるので来いと電話連絡が。その際、模擬講義やシラバスもしっかり作れと。

元々、授業やるのはとても好きなので。前任校時代を思い出しながら一生けん命作った。

 

最終面接では、今いる大学のように圧迫系の面接をしてきた教員はいなかった。

もう私もいい年なので遠慮していたのかもしれないが。(笑)

可もなく不可もなくという感じ。

とても感じの良い人たちで。これはきちんと皆で話合って面接してるんだなと。

あぁ、これは落ちたなと。本能的にわかってしまった。

 

元々、面接に呼ぶ際には基本、オーダーはつけている。

そのオーダーは面接ではなかなか覆らない。

この人とりたいというイメージは各大学にあって。

公募ではそのイメージにかなう人が採用されるという感じになる。

 

オーダーが上の場合、やはり面接も採用前提なので。

色々具体的な条件が出てくるものであり。

熱意もそれなりに感じてしまう。

 

もちろん、私のような年齢の教授を完全公募で採用することは非常にリスクになるので。

誰か知り合いとかがいた方がオーダーつける際の参考になるのは言うまでもなく。

それをコネと言って憤るには私もこの業界が長すぎる。


一週間ほどして不採用の通知が来た。

周りの同僚に「移るかも」と軽口をたたいていたのだが。

同僚にそのような軽口を言って通る職場もまぁありがたいのかもで。

 

研究、教育、雑用の中で他と格差をつけるのは圧倒的に研究なのである。特に私のような自称研究校の教員の場合。

公募でもやはり一定限度以上の研究業績がなければ、コネがあっても基本は通用しない。

私の場合、公募に出した時点では研究業績は中の上くらいだったので。

ご縁もあるしと。そしたら、今年度の終わりになって、トップクラスの国際誌にアクセプトされてしまった。

これ持って受けていたら、もしかして、と。(笑)

 

まぁ、私がいるような建前上の研究校の場合、研究業績あげるだけの時間が割ととれるので。

研究しっかりやっていきながら。いずれは、研究教育のみがオブリゲーションの特任とかになれば

いいかなと。50代も半ばに差し掛かり、研究能力が最も高くなっているのもなんだかなぁと。

部局長やらないのならば、キレイに出ていくのが良く。自分のポストを優秀な若手に譲っていくのも大事なことではと。

そういいながらも、やはり、自分にとって都合の良いことを考えてしまっている今日この頃である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある思い出の記

先ごろ、ツイッターである知人の訃報を目にした。

もう実際に顔を合わせたことは、この20年以上無かったのだが。

あー、あの人亡くなったんだって感じで。

 

その人を含めたとあるグループがマスコミに出ていた時期があって。

今も出ているのではと思うのだが。

そのグループが言ってることに心のどこかで共感を覚えていたのだろう。

 

「この社会は間違っている」という言説はまぁ、社会を科学する出発点のような問いかけなのだが。

色々な立場からの意見が百花繚乱のように出ている。

その中でも世俗に完全に背を向け、自分の骨身を削って主張する言葉にはどこか心を打つものがある。

 

大学の教員で身を立てながら新書やの雑誌やのにくだらない論説を書き散らし。テレビ出演で無責任な発言をしまくり。講演でたっぷりお金を儲けて「社会は間違っている」という言説を述べる多くの教員を見てきた。前任校でも現任校でもそのような連中と同僚として過ごしてきたが。だいたいが、ロクでもない連中で。

全く共感を覚えたことはないし、これからも覚えることはないだろう。

 

「彼」は、私より数歳年上で。

60になる前に逝ってしまったのだが。

貧しい暮らしの中で、心の通い合う多くの友人を作り。

文字通り「社会は間違っている」と生き様を通じて社会に訴えかけ続けた。

 

最後に彼に会った時。まだ大学院生だったころなのだろう。

「今何をしているのですか」(彼)

「大学院で〇〇を勉強しています。」(私)

「将来、どうするんですか?」(彼)

「博士課程へ行って研究者になりたいなと」(私)

「博士になれなかったら、ふくろう博士ですね」(彼)

 

ついつい一緒になって笑ってしまった。

「ふくろう博士よ、永遠に。」という言葉しか思いつかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学教員の一番嫌いなもの

この1~2月は大学教員の一番嫌いだと思われるイベントが目白押しで。

特に今年は本当に疲れた。

あれでこのくらいかよというバイト代もらっても釈然としない。

カネ返せばやらなくていいいのなら、絶対に返すし、何なら50000円くらい払ってもいい。(笑)

 

50000円といえば、ゼミの学生に呼ばれた結婚式にも行ってきた。

結婚式はあれやこれや、準備が面倒くさく、行くのはイヤである。

面倒な準備をしたあげくに、たいしてうまくもない料理を食わされ、なんの関係もない人達と歓談せねばならない。

 

色々フィールドワークをやるゼミを前任校や今のところでも過去に営んでいた関係上、濃密な関係が生じてしまい、断れない場合もあるにはある。教え子だとご祝儀もはずまなくてはならず。

もう今回ので出席はラストにしたい。

関係が濃い場合でも式に出るのはやめにして、お金だけ送ろう。

その方が準備も全くなく、当日の会食に出なくてすむ分、コストが低い。

当事者達の利益率も、実はその方が高いかもしれない。

 

大学教員を20年ほどやってきたのだが。

ゼミは研究主体として、さっくりした人間関係の方が後々面倒にならなくていよい。

一度、誰でもいいからこいよって感じのゼミにしてみたが、これは、全く勉強する気のない人間が集まるため、ちと問題を感じた。昔の自分のような学生を相手にするのは、非常に面倒だ。

教師という商売は、自分のことは棚に上げないとつとまらないものなのだ。

やはり、今の研究中心の流れを今後とも継続していきたい。

 

今年国際誌へ投稿した原稿がr&rとなり、今直しをやっている。

前作は、publishされるのに実に投稿から3年を要した。(笑)

今回はもう少し短縮したいものであるが。

 

ただ非常に丁寧なレフリー3人のコメントには本当に頭が下がる。

おかげで滅茶苦茶直さなければいけなくたった。(笑)

「教授」とは言え、この体たらくであり、とどのつまり、現在に至るまで「一学徒」に過ぎず。

ゼミや結婚式で師匠面するのは、本当に恥ずかしい限りである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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