映画「コーヒーが冷めないうちに」 観てきました。

 

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映画館って本当に非日常な世界で、映画を見た後って、世界が違って見えます。

道ゆく人も、映画の登場人物のように見えます。

 

終わってすぐに感じたことは、「早く家に帰りたい。一人になりたい。」

誰にも会わずに映画の世界に浸ったまま、一人になりたかった。

だから電車に乗らずに、長い時間をかけて映画館から家まで歩いて帰った。

 

歩きながら、いろんなセリフが頭に浮かび、いろんな場面がよみがえり・・・

ぐちゃぐちゃの思考を行ったり来たりしながら、家に辿り着き、そのままPCに向かっています。

コンサートのレビューをいつも書けないのは、「感動を抱えたままスグに書かないからだ。」と分かったので、今回はスピード勝負ビックリマーク

 

このまま、一気に書きます爆  笑

 

 

注意危険注意

ココからは、私の思い込みの感想ばかりです。

そして、よく「ネタバレ注意」とかありますが、ココからは、「ネタバレのみ」です。

映画の内容を知りたくない人は、見ないでね秘密

 

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

映画のおおまかなあらすじは、サイトで見てください。(公式サイトは、こちら)

 

 

私が最初に、「コーヒーが冷めないうちに」という言葉を見たのは、何年か前の電車内の広告。

気になって、図書館で予約したけど、なかなか順番が来ず・・・やっと読めたのは、今年の4月(笑)

 

一気に読んで・・・

 

号泣!!

 

 

その1カ月後に、今度は、続編の、

「この嘘がばれないうちに」

を読んで、これまた、

 

号泣。。。

 

 

1冊の本の中に、いくつもの親子や姉妹や恋人同士のストーリーがあるのだけど、

私は、人の親なので、親子の話に特に敏感になってしまい、涙が止まらなかった。

 

その後、映画化が発表されて、有村架純はあんま好きじゃないけど、気になって見てきました。

相変わらず、有村架純は好きじゃなく、彼女よりもっと適役がいるのではないかとは感じたけど、他のキャストがみんなハマっているので、感動しました。

 

 

ココから、映画の話。

 

映画のうたい文句「4回泣けます」は、4つのストーリーがあるからかな。

私は、何回泣いたか・・・覚えてない。

でも、何回も泣きました。

あ、ココに来て下さる方はご存知ですが、私は普段、泣かないオンナですニヤリ

 

 

 

「恋人」 波留&林遣都

 

原作では、仕事仲間?の設定だったけど、映画では、幼馴染の腐れ縁。

男女の中ではないけど、互いに気になる存在って感じ。

男がアメリカに行ってしまうって現実は変えられないけど、けんか別れしたことを後悔して、女はあの日に戻る。

そして、互いに「好き」な「大切な存在」であることを確認してから、男はアメリカに。

アメリカに行くって現実は変わらないけど、過去に戻って会ったことによって、二人の気持ちを変えられたから、現在に戻ってからの未来は変えられるんだよね。

2人は、無事に、友達→恋人に。

この話は、私には泣ける場所はなく、ただ「現実は変わらなくとも、未来は変えられる」っていう一貫したメッセージの為のエピソードだと思う。

 

あ、ココで、ビックリすることがあるビックリマーク

原作では、過去に戻るためのルールとして、「その席を動いてはいけない」というのがあるのだけど、

波留が過去に戻った途端に席を立ってしまい、原作知ってる人は「マジ?びっくり」ってなる。

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

「夫婦」 松重豊&薬師丸ひろ子 

 

認知症になった妻と、寄り添う夫の話。

原作では、夫が認知症なんだけど、映画では、妻が認知症。

妻は、どんどん夫を忘れていって、そんな妻を、夫と、喫茶店のスタッフ時田流と時田数(有村架純)が見守ってる。

どうやら、妻は、過去に戻る椅子に座りたがってる。過去に戻って、夫に渡したい手紙があるらしい。

 

そんなある日、夫の方に過去に戻るチャンスが訪れる。

夫が店内にいる時に、偶然、幽霊(石田ゆり子)が席を立ったのだ。

数たちが、夫の方が「手紙をもらいに過去に行けばいい。と提案して、夫はその椅子に座ります。

過去に戻ると、妻が遅れて店内に・・・「遅れてごめんね~」

まだ、夫を夫と分かっているとき(発症前)の妻です。

その姿を見ただけでも、夫は胸がいっぱい。見てるこっちも涙ものです。

でもね、妻は分かってたの、夫が、未来から来たんだって。だから、この席に座ってるんだって。

 

「あたし、未来であなたに迷惑かけてるんでしょ?」って・・・

夫は、心配かけまいと、「そんなことない、大丈夫。大丈夫だから。」って言うんだけど、妻はそれも分かってる。未来の自分が、もう夫の事も分からなくなってるんだってことを。

まだまだ、言いたいことがあるのに、妻は夫に、早くコーヒーを飲み干して未来に戻れと強く言う。「私は大丈夫だから」と。感動的です。

 

でね、手紙を受け取って、現在に戻ってから読んで、妻の気持ちを知るの。

あれ?ルール「過去は変えられない」=「手紙は受け取れなかった」って現実は、どうなったの?と、心に引っかかるけど、そこはスルーするしかありませんグラサンあせる

 

ネットの感想で、よく「松重豊がいい。」って書いてあって、その通りなんだけど、本当にすごいのは、薬師丸ひろ子です。

現在で認知症の女性として座ってる時と、過去で未来から来た夫を迎える時の、演技の違いが凄すぎて、「この人、マジ、女優だキラキラキラキラキラキラ」と思った。

夫を想う妻の心情が切なくて悲しいんだけど、芯の強さを感じさせ、病気に立ち向かう決意も感じられ・・・一瞬で、夫が未来から来たと感じる頭の良さ・・・

もうね、あんなに多くの心情を、こんなふうに表現できる人が居るんだと、感動した。

 

夫は看護師だから、病気の妻に対して、病気だと感じさせて負担を掛けないように、他人として接してたんだけど、妻の手紙に書いてあった「最後まで夫婦で居たい」って言葉を見て、

例え妻に、「あなた、誰?」と言われても、夫として接することに決めたの。

「あなたの夫ですよ」ってカミングアウトしてから、「(第二の)プロポーズです」ってときめいてるのが、素敵だったわ。

ここでも、未来が変わったんだね。

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

「姉妹」 吉田羊&松本若菜

 

家業の旅館業を継ぐのが嫌で、家を飛び出しスナックをしている姉と、姉の代わりに旅館を継いだ妹の話。

しょっちゅう、会いに来る妹のことを「自分が旅館をやりたくないから、私を連れ戻そうとしてる」と思い込んでいた姉は、いつも居留守を使って会わなかったんだけど、ある日妹が交通事後で他界。

無性に会いたくなって、過去に戻る。

そこで、妹から聞いた言葉は・・・

 

自分が旅館を継がなかったから、失意のまま妹が他界したと感じた姉は、過去に戻って「私が旅館を継ぐから」と宣言するんだけど、妹から帰ってきた言葉は「嬉しい。お姉ちゃんと一緒に旅館するのが夢だったの。」

姉は、「え?あなた、旅館業が嫌じゃなかったの?自分がイヤだからあたしにやらせようとしてたんじゃなかったの?!」と知るのだった。

 

コーヒーが冷める限界を意味するアラームが鳴り、「○月〇日、あの交差点を渡らないで、死んじゃうから。」と言ってから、現在に戻ってくるんだけど、やっぱり現在は変えられない。

妹は、亡くなったまま。

でも、ココでも、姉の未来が変わる。

妹が愛した旅館を守るために、スナックをたたんで、旅館に戻るの。

旅館の女将としての、吉田羊が綺麗なことキラキラ

妹と対峙した時の演技も、息をのみました。演技派と言われるだけのことあります。

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

 

「親子」 有村架純&石田ゆり子

 

映画のメインは、この母娘の話。

原作では、マスター流は結婚していて、その妻・計と子供(みき)の話が、親子の情愛を語る大切なエピソードだったけど、映画では、マスターは独身。

そして、「みき」は、「未来」と書いて、数の娘として登場。

そこも、「えっ!びっくり」でした。

 

 

以前の、ブログで書いたように(リンクはコチラ)

過去に戻れる椅子に座っている幽霊が数の母親・要だというのは衝撃的だったけど、その部分は、映画も同じ。

原作の「計&みき」母娘のエピソードが、映画では「要&数」母娘の話に盛り込まれます。

幽霊になってしまった人は、過去に行ってコーヒーが冷めるまでに飲み干せなかった人=現在に戻れなかった人なんだけど、なぜ、それが数の母でなければならないのか?

そのあたりが、映画では、登場します。

 

数はずっと、

自分が淹れたコーヒーで、お母さんが過去のお父さんに会いに行って、帰ってこれなかった。

自分が、あの日、コーヒーを淹れなければ、母はココに居たはずなのに。

母は父を選んで、私を置き去りにした。

と思い込んで、自分の殻に閉じこもって生きてきたんだけど、そうじゃなかった。

 

母は自分の余命が短いと知って、自分が死んだ後の数に逢いに行ってたの。

過去でなく、未来に行って、そこで幼い数に「行かないで~えーん」と泣かれて、振り切ることができなかった。

みんなが勝手に想定している、「過去に戻る」椅子とコーヒーって思い込みが、良い意味で裏切られる瞬間。

数より夫を選んで戻れなくなったんじゃなくて、数を想って帰れなかったんだね。

切ないえーん

 

 

そして、それは、数が、過去に戻って、母に会ったから、分かった真実なのだが・・・

過去に戻るコーヒーを淹れられるのは、数しかいないのに、どうして数が過去に行けたのか??

そこもまた、終盤に訪れるカラクリです。

 

 

実はこの時、数は恋人の子供を身ごもっているんだけど、母を幽霊にしてしまった負い目を抱いているので、自分だけが幸せになっても良いのかと悩んでいる。

どうして、母は私のもとに戻ってこなかったのか?母に会いたい!でも、自分は過去には戻れない!

好きな人との子供ができて幸せなはずの時に、絶望の中に居る数を救ったのは、恋人でした。

 

時田家の女にしか入れられない時間移動できるコーヒー。

自分たちに生まれる子供か、将来マスターが結婚してできる子供が、女の子ならいいんじゃないのか?

そうすれば、数を過去に行かせて、母とに会わせてあげられるんじゃないか?

って気付いたの。

 

果たして、未来から現在の数のもとに、やってきたのは、時田家の娘「未来(みき)」。

が、それも、登場した時は分からないの、流の娘なのか、数の娘なのか。

そのあたりのエピソードは、エンドロールの最後の方にも登場するので、映画が終わっても席を立たないで、最後までちゃんと見てくださいね。

見ないと、もったいないです。

 

 

未来に、数が淹れたコーヒーで、娘みきが、現在にやってきて、

その、みきが淹れたコーヒーで、数が、過去の母に会いに行った、

ってことです。

 

難しい~(><)

 

 

無事に、数は母に会えたのだけど、ココでの石田ゆり子の演技も素敵キラキラ

母の愛情が、ダダ漏れえーんえーんえーんドキドキドキドキドキドキ

(キレイな表現が浮かばなくてすみません)

幽霊から一転して、娘の幸せだけを願う母に、大変身。

ずっとポーカーフェイスな数が、感情を爆発させる場面でもあります。

私も、鼻水、ダラダラですえーんあせるあせるあせる

 

母は、娘が心配でコーヒーが冷めても飲めなかったって言うのもあるけど、

数ヶ月で、ただ亡くなって灰になってしまうよりも、幽霊として娘のそばに居続けることを選んだんだよね。

数にとって、今までその席に幽霊として座っているのが最愛の母であることは切なくて悲しいことだったけど、そこにいる母の真実を知った後は、その席は、自分の幸せを見守ってくれる母の居場所となったのでした笑い泣きラブラブ

 

 

ウチのお嬢は、「アンチ流行りもの」な人なので、あんなに話題になっていた原作も「何が面白いのか、分からない。」

映画に一緒に行こうと誘っても、「有村架純、嫌いだから、無理。」と邪険にされたんだけど、

この母娘の場面で、「やっぱり、お嬢にも見せなあかん!」と思いました。

 

母の愛情って、本当に深くて深くて、母としての自分にも思いを馳せます。

あ~、我が子と一緒に居られるだけで幸せなんだなと感じたドキドキドキドキ

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

あと、数の恋人の男の子が、可愛いいの。

恋人とのエピソードは原作にはあまりないから、映画の為のラブラインだね。

唯一、「え~、それ、ちょっと・・チュー」となったのは、数の妊娠を知った時のセリフ。

それは、制作側も問題だから、その俳優さんには責任ないんだけど、すこしあざとい演出が見え見えで、もっと別のセリフと演出があったんじゃないのかと、少し不満。

大切な、場面なのに。

 

この男の子の笑顔を見てるだけでも、おばちゃんにとっては楽しい映画です。

やっぱり、有村架純がイマイチなんだが・・・

一体、誰なら、良かったかな~?

悪くは無いんだけど、良くもない。もっと、似合う人が居る感じなんだよねぇ。

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

「現実は変えられなくとも、未来は変えられる」

 

みんなが、過去や未来に行くことによって、現実が変わらなくても、何かが変わる。

それは、行った先で、新たな真実を知るからなんだよね。

どんなに誰かを愛していても、実は、その人のすべては分かってなくて・・・

実は、愛情が深すぎるゆえの思い違いなんだけど。

失意の中で時間移動をして、知った真実によって、よじれた気持ちが解きほぐされて、未来が変わる。

 

 

 

 

あの日に戻れるなら

まだ見ぬ未来に行けるなら

あなたは誰に会いに行きますか?

 

私なら、だれだろう・・

いつだろう・・・

 

 

 

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

番外編

 

過去に戻る席に座っている幽霊(石田ゆり子)が、ずっと読書をしながらコーヒーを飲んでいます。

映画の最後で読んでいた本が、「モモ」でした。

韓国ドラマ「私の名前は キムサムスン」にも登場するので、気になって買ったのですが、結局、読まず笑い泣き

帰宅後、本棚から引っ張り出して、今度こそ、読もうと思いました。

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