絵本作家の子供時代 〜 きれいな絵なんかなかった 〜 | クーニーのブログ

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大好きなフィギュアスケートや絵本のこと、カフェや京都のこと、持病の膠原病のことなど気ままに綴ります

お盆には、お墓まいりに行ったり(お盆前にだけど)、親戚が集まったり、テレビで送り火中継を見たりして、亡くなった家族や友人の思い出話をいっぱいした。

そして15日は、戦争が終わった日やったね。
で、今読んでいる本は、こちら、


■きれいな絵なんかなかった 
       ーこどもの日々、戦争の日々ー
■アニタ・ローベル 作
■小島希里 訳
■ポプラ社

アニタ・ローベル。
好きな絵本「アンナの赤いオーバー」の作者(絵)さん。
これまた大好きなアーノルド・ローベルの元奥さん。

第二次世界大戦下のポーランドでの話しから始まる。
アニタが、自分におこった子供時代(5歳から17歳)のことを記している。
アニタ・ローベルはユダヤ人。

子供時代の話しを書いてくれと、何回も依頼されていたそうだけれど、ずっと断っておられたらしい。
なかなか語ることができなかった。
決心がついたのは、体験をこのまま闇に葬り去っては行けないと気づいたからと。

文字を読んでいるだけなのに、その匂いや手触り、味が感じられて迫ってくる。
両親と離れ、ばあやと弟と逃げ隠れする日々。
弟と2人で強制収容所に連行され、戦後はスウェーデンでの療養所暮しを経て、17歳でアメリカへ渡る。
子供のその時の心情が、余計な飾りなくとても正直に書かれている。

アニタ、書いてくれてありがとう!