あの日私は、

「ジャニーズWEST」をエイトの二番煎じだと思っていた。

「ジャニーズウエスト」と聞いてもズンドコパラダイスしか浮かばなかったし

ズンドコパラダイスとええじゃないかの違いも分かっていなかった。

そんな私が、ジャニーズWESTをジャニーズWESTとして初めて認識したのが、2016年7月29日のことだった。



去年もこれくらいの時期には結構バテていて、暑さから来る寝苦しさで毎晩深夜に起きてはエイトを愛でることが多かった。

まだ撮りためた録画を編集する技術は持ち合わせていなくて、

だから音楽特番なんかはエイトの出番まで早送りしていた。



私のエイト依存が加速していた時期だったので、

深夜のみならず「娘がお昼寝したらテレビにゴー!」な生活をしていて(情けない)

真昼間から液晶の向こうの安田くんに小鼻を膨らませていた。

いつか、Mステの年末スペシャルを見ている途中で娘が起きてきた。

牛乳とおやつを出して、機嫌がいいのでそのまま布団を干しにテレビから離れてしまった。

流れで家事に没頭してしまい、しばらくしてテレビも娘もほったらかしなことに気付いて反省。

娘にゴメンゴメンと話しかけたら、

彼女はキンキラキンの衣装を着たお兄ちゃんたちと一緒にズンズンドコ踊っていたのだ。

「え、なになに?笑」

「ズンズンドットー♪」

当時2歳。

私より先に娘がジャスミンになっていたのかも。

これが私がジャニーズWESTに一目置いた、初めての瞬間だった。




ジャニ勉にたまに出て来る、若い男の子たちのことは知っていた。

でもそれがジャニーズWESTとは意識しておらず、「関西の後輩」くらいの認識だった。

去年の今頃はWESTくんたちが3タックのMCを務めていたのだが、その前は横山くん中心にしていたので

「なんでエイトがすることをわざわざ若い子たちがするの?」

と、エイトの出番が減ることに憤りすら感じていた。

でも娘が気になる男の子のことを、母が気にしないわけにいかない。

あの後輩くんたちの名前のテロップに「ジャニーズWEST」と付いていることに気付き、私はそれ以降彼らを気を付けて見るようにしていた。




7/29は、たまたま時間が有効的に使えすぎて、夜、ものすごく暇だった。

娘にはEテレ以外あまり見せたくないのだが、夫の帰宅も遅く、2人してあまりにもダラダラしていたので(笑)音楽を点ける感覚でMステを点けた。

「私がチェックできてないだけで、もしかして今夜エイト出たりするんちゃうん?」

しかしそこで登場したのが、ジャニーズWESTだった。

「あ、これ、〇〇の好きなお兄ちゃんやん。」

「なになにー?」

娘は一瞬食いついたもののでもキンキラキンの衣装でもなければ、ズンドコでもなかったので離れていった。

その時には私が聞き惚れていた。

それが、私がジャニーズWESTを好きになった曲、「人生は素晴らしい」だった。



へぇ!こんな曲も歌うんや〜〜。

なんか爽やかやん。

みんな小粒やし誰が誰か分からないけど……。。。

なんかいいやんこの曲。

え、カニ持ってるよ。。。?




とにかく曲の印象が良かった。

それからますます、気を付けて見るようになった。

娘が気になる男の子としてではなく、自分が気になる男の子として。