福岡県サッカー新人大会決勝、東福岡高校-筑陽学園高校 | 写真家・久冨大のフットボール日誌

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高校サッカーの新シーズン到来を告げる、福岡県新人大会も決勝を迎えた。福岡県2位までが九州大会出場となる為、両者とも既に切符を手にしているが、福岡県1位の座をかけてた熱い試合となった。



【レポート】
前半16分、筑陽学園(以下、筑陽)が左サイドから攻め込みシュートを放ち、GKがこぼしたボールをDFがクリアーしてコーナーに逃れる。
その直後に東がカウンターを仕掛けてGKを躱すが、雨の影響で足を取られて、シュートに至らない。

21分、筑陽が左サイドからクロスを上げて逆サイドにいた選手がダイビングヘッドで飛び込むが、ジャストミートせずにGK緒方 翔平が押さえる。

この後も筑陽は立て続けにチャンスを作り、リズムを掴む。前半終了が近づいた32分、右からのコーナーキックから混戦になり、最後は中村 駿が押し込んで筑陽が先制する。

先制ゴールを決めた中村 駿No.2

前半は筑陽のリードで折り返す。


後半も開始直後は筑陽が形を作っていたが後半10分、福田 湧矢がドリブルで持ち込み右足でネットを揺らして同点に追いついた。

福田 湧矢


同点に追いつかれた筑陽だが、直後に右サイドからゴロパスでゴール正面に折り返し、ゴール左を狙って鋭いシュートを放ち、GK緒方 翔平が弾く。こぼれ球を狙って選手が詰めたが、雨で滑ってしまいボールが流れる。

その後、東がボールを支配する時間が長くなる。波状攻撃という状況ではないが、筑陽のプレーが引け越しになり、チャンスを作れない。
膠着状態 で延長戦に突入かと思われたアディショナルタイムに、右からのコーナーキックを守田 怜司がヘッドで決めて逆転に成功する。

守田 怜司No.9

残りのアディショナルタイムで筑陽もゴールに迫るが、得点に至らず5年連続で東福岡高校が優勝を手にした。


筑陽学園高校、梶原 和希キャプテン

Q:今日の試合の感想をお願いします。

A:前半はみんな走れて、東を相手にも通用していたけど最終的に体力面で負けたので、強化して九州大会に臨みたいです。

Q:もう少し勇気を出せばもっと攻めることが出来た様にも感じましたが、どうですか?

A:ボールを持った時も相手のプレスが速かったので、そこで自分たちの体力がもっとあれば余裕があったんじゃないかと思います。

Q:九州大会への意気込みをお願いします。

A:九州大会で優勝したらサニックス杯に出れるので、それを目標に頑張って、東と当たったらリベンジしたいです。


東福岡高校、守田 怜司選手

Q:ゴールの感想をお願いします。

A:自分のところにボールが来ると思ってなかったんですけど、来たときにしっかりゴールを決めれたので、良かったです。

Q:今年のチームは、ここ数年の中で下級生からトップチームを経験している選手が極端に少なく、経験値で劣ると思いますが『ここだけは先輩たちに勝っている!』と思う部分を教えて下さい。

A:弱いと言われているけど、チームが一丸となって戦える力はあると思うので、そこは負けていないと思います。


【写真家の独り言】
東の連覇が継続となったが、ここまでエキサイティングな内容の東福岡の試合は私の取材の中では初めてである。

筑陽が東を翻弄する時間帯も長く、実力差は現時点で感じられない。総体予選、選手権では充分に筑陽や九国にリベンジのチャンスがあるだろう。

一方、何とか勝利した東は史上最弱と言われているらしいが、一昨年のチームも同じことを言われて、夏、冬2冠を達成している為、最終的にどこまで行けるかは全く分からない。

福岡県が拮抗した戦いになるのか、東の1強が続くのか、今後が楽しみだ。