めずらしく、オフの1日
とはいえ、特に用もなく…
「映画でも観に行こうかなぁ」
帽子を目深にかぶり、サングラスをかけて、家を出た
(意外に、気づかれないもんだな…)
そう思いながら、歩いていると
目の前で、女性がいきなり転んだ。
「痛った~い」
『あ…大丈夫ですか?』
「えぇ」 「あっ。。。ヒールが…」
見ると、ハイヒールのかかとが片方折れていた。
「どうしよう…」
『貸して』
折れてしまったヒールは、やはりもとに戻らない。
仕方ない。
彼女のもう片方の靴を脱がし、力づくで、ヒールを折った。
「ありがとうございます。」
「あの…お礼したいんですけど、ちょっと急いでてて。連絡先、教えていただけないですか?」
彼女はそう言って、カバンから携帯を取り出した。
『あ、あぁ…』
携帯番号を告げると、彼女は走って地下鉄の階段を下りていった。
シャンプー?
フワッといい匂いがした。
ふと、足元を見ると。何かが光ってる。
『落としものかな?』
それは、キーホルダーのようだけど…ちょっと違う
ボストンテリアを象ったカバンのチャームだった。
BOSSと同じ種類だ。
彼女も、犬好きなのか。。。
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『なぁ、BOSS。連絡するって言ってたのにな。。。』
あの日から、数日が経っていた。
まだ、連絡はないままだ。
いや、期待してるわけじゃないが
ふいに、携帯が鳴った。
胸を躍らせながら、覗くと知らない番号
(間違いない、彼女だ)
「もしもし…あの。。。」
「先日の…わかりますか?」
『あぁ、はい。』
「よかった。ホントに、助かりました。ありがとうございました。ろくにお礼も言わず、ホントに失礼しました。。。」
そして、近くの喫茶店で会う約束をした。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
現れた彼女は先日のスーツ姿とは違って、Tシャツにジーパン。
長い髪を後ろでひとつに結わって、化粧っ気もあまりなかったが、それがかえって、彼女の美しさを引き立たせていた。
「ヒール苦手なんです。慣れないのに、無理に履いたら、あんなことになっちゃって。」
『あの、これ…あなたのじゃないですか?』
「えっ、あ…よかった~」
「重ね重ね、ありがとうございますっ」
深々と頭を下げる彼女。
『あの…犬。。。好きなんですか?』
「えぇ。ボストンテリア、飼ってるんです」
『僕も…』
「可愛いですよね」
そう言って、微笑む彼女に
僕は、どうやら恋をしてしまったみたいだ。
(おい、BOSS。お前のおかげかもな)
5月18日 TAEYANG'S BIRTHDAY![]()

