こちらの神社では珍しくも雄の方に「阿」の役を振っていました。雌の方は腹下に子を抱えていますが、この子供が何と表現したらいいのか、舌などペロッと出しちゃってもの凄くカワイイのであります。
また、ジぃーっと見ているとコレが大きな岩石の塊から生まれたものなのかと疑いたくなるほどにスムースな仕上げなんですね。
もちろん、2頭のポーズやお顔の表情など吉六さんならではの品格に溢れていることはもちろんですが、この犬たちの凄さはその全身がきれいな曲線で包まれたフォルムにあります。おもいっきり長く伸ばしたタテガミの流麗さや前方になびかせた尾の丸味帯びた刻み方など、他の石工さんではまずやらない(できない?)表現方法ですよ。

170年もの昔、どれほどの工具が揃っていたのか分かりませんがこのスムースな仕上げ方には目を見張ります。そのおかげもあって親しみやすさと品格の両方がちょうど良いところでバランスしています。

子ワンコがママを見上げるこの表情。これを傑作と言わずに、何を傑作というのでありましょうや!

ちょっと分かりにくいのですが、子供の薄い耳でママのお腹と繋がっています。そして、その後に流れ落ちているママのタテガミはこのように透けて彫ってあります。驚異的な忍耐力と技術力が伴わないと完成しない表現でしょうね。
それにしても子ワンコのペロッが・・・(笑)。
生息地:神奈川県横浜市戸塚区戸塚町3827
富塚八幡神社の狛犬について
●狛犬としての仕事ぶり度 ★★★(チト優しすぎるかしら・・・)
●狛犬としての個性度 ★★★★★
●癒され指数 ★★★★★★(この子を見て、感動できないなんて、そんな人いますか?今までに数百対の狛犬と対面させていただきましたが、もっとも感銘を受けたものがこの子達です)
●思わず笑っちゃう度 ★★★★
●奉納日 天保十二年八月(1842年)
●作者名 飯嶋吉六
●撮影機材 Canon EOS55 (28-80mm) Fujifilm NEOPAN SS
