「あれ…なんで2部屋?」




浦「今日は男女別部屋だからね」




宇「そう…なんだ」




浦「腹割って話し合え…結論出るまで帰れないからね♡」




「わかった…」







打ち合わせが終わって、みんなで良く行く居酒屋へ



座敷に通されると何故か男女別で部屋を通された




「腹割って話し合え」




そうだよね、本音でちゃんと話さないとずっとこのままだもんね…




光啓が頭をポンとして優しい笑顔で頷いてくれた




“行ってこい”って言ってくれてるんだよね




まだぎこちない雰囲気で3人とも目を合わせると意を決して部屋の扉を開ける












「直也くんにしてやられたね…(^^;」



伊「だね…」



「「「…………」」」





………





部屋へ入ってからもしばらく無言が続く




ダメだ…こんな雰囲気




耐えられない




2人だってそう思ってるはず

意を決して私から切り出す




「…よし、もうさぐり合うのはやめよ!みんなのためにも、ちゃんとしなきゃ!」




宇「…うん…だよね」




「…ねえ、千晃…やっぱりAAAを続ける気はもうないの?」




伊「続けたい気持ち、無いわけないよ…AAAのみんなは私にとってかけがえのないものだし…」




宇「ならっ… 伊「でもね…」




宇「……」




伊「宇野ちゃんごめん、遮っちゃって…


けどね、つわりが来る度にここに命があるんだって実感して…この子は私が守らなきゃって…」




「千晃………」




伊「私バカだし器用じゃないから、きっと無理してこの子を苦しめちゃう…

この子を大事にしたいしずっと支えてくれた旦那さんを今度は私が支えたいから、AAAにさよならする…」




宇「ずるいよ、千晃…」




「宇野ちゃん?」




宇「もっとあがくつもりだったのに…そんな事先に言われたら…もう、何も言えないよ…」




伊「ごめんねっ…宇野ちゃんっ(涙)」




宇「もう、何で今なのよ!春には3人でっ…ライブ…待ってるのにっ!…何で今妊娠しちゃうのよ!」




伊「ごめんっ…ヒック…ほんとに、ごめんねっ…」




宇「…やりたかったの!…ヒック…夢だった…のっ!」




「宇野ちゃんっ(涙)」




宇「こんなの理由なわけないじゃん!…ヒック…寂しいよ…っ」




伊「うのちゃ…「私だって…寂しいよっ…辞めないでよぉ!千晃っ…ヒック…」




伊「宇野ぢゃーんっ泉ぃぃーっ(号泣)」







ついに本音を吐き出した




私たち女子3人だけのライブが春に決定していた…それがなくなるかもしれない




それをいちばんに懸念していた




私だって楽しみにしてたもの




でも、それ以前に…




“さみしい”




これが私と宇野ちゃんの本音だった




私たちの会話を聞いたのかいつの間にか男子メンバーが入ってきて、泣きじゃくる宇野ちゃんをにっしーと真司郎が優しく慰めて




直也くんと秀太は千晃に「頑張ったな」と肩を組んでいた




そして同じく涙が止まらない私を光啓がぎゅっと抱きしめて「おつかれさん」と頭を撫でてくれた




もう、大丈夫だよね…




また元の私たちに戻ろう…




バカ騒ぎの絶えない、いつもの私たちに…