「体調不良とかで迷惑かけると思うし…」


「この先、AAAにかける想いとか

エネルギーがどうしても2人や男子メンバーと

違ってきてしまうから…」


「AAAに今までと同じような情熱を注げなくなる

…足でまといになるよ」










千晃の話は私も宇野ちゃんも思いも寄らない話だった




「…千晃…いつかはさ、私達もそうなるんだよ。子育てとAAAを両方完璧になんて出来っこないのは当然だよ……」




宇「そうだよ?だからこそ私と泉がいるんじゃない……それに、メンバー誰一人として迷惑なんて思わないよ……」




伊「わかってる…わかってるんだよ?

みんなはきっと迷惑だなんて思わないことも。でもね、私がダメなんだ…


どこかで私は子育てで忙しいからとか、AAAが忙しいからって…甘えてどっちも疎かにしてしまいそうで…そうなる自分が嫌なの」




「千晃……」




伊「それにね…旦那さんも…AAAを続ける事、あんまりいい顔はしてないんだ…

ツアーが始まると長いこと子供と離れる事にもなる…いくら仕事でも母親がそんな長いこと家にいないのはダメだと思うんだ。


だから…私が居座ってたんじゃ、グループとして出来る事も制限されてきてしまうし、せっかく今いい感じに認識され始めてるのに陰りが出てしまうと思うから…


思い切ってAAAの歩く未来から外れようと思う」




「そっか………千晃の気持ちは分かったよ…」




宇「…ごめん、私は…まだちょっと整理出来ないや…」




千「宇野ちゃん…」



ガタッ



宇「…ごめん、帰る」




「え!?宇野ちゃん!?」





宇野ちゃん…



きっと私達が千晃をフォローする事が迷惑になると彼女自身が思っていた事がショックだったんだ




宇野ちゃんの気持ちも分かる

もう何年も一緒に苦楽を共にしてきたんだもん、仲間が大変な時はフォローするのが自然でそこにマイナスの感情なんて存在しない




でも、千晃の気持ちも分かる

プロのパフォーマーとして、母親としてどちらかが犠牲になるのを避けたいこと、仲間に常に気を使わせてしまうのが嫌なこと。




だからこそ私は2人の中立の立場に徹しないと……





伊「宇野ちゃん…怒ったかな」




「怒ってなんかないよ…ただ宇野ちゃんは私よりももっと長い年月を千晃と過ごしてきてるから…色々受け入れられない事があるんだよ、きっと」




伊「……泉は?」




「私だって宇野ちゃんと思いは同じだよ…

でもね、大好きな人の子どもを大切にしたい気持ちは分かるから…

私も…光啓との子ども欲しいし/////

だから、背中は押すけどやっぱり千晃にはAAAにいて欲しいって事は覚えておいてほしいな(^^)」




伊「うんっ…ありがとっ…グズッ」




「あーもうっ!ほらぁ〜千晃が泣くから私も泣いちゃうやんっ(ノд<。)」




伊「う~私も本当はやめたくないよぉ~!」




「千晃ぃ~(இдஇ; )」












きっと千晃なりに必死で悩んだんだ



努力家な千晃だから、半端な気持ちでAAAと家庭を両立するのが許せないんだ




きっとこの先の未来、私や宇野ちゃんも同じ選択を迫られることになるだろう…



その時…私は千晃みたいに強い思いでいられるのだろうか





やっぱり千晃はすごいよ…









伊「泉……あと一つ、話があるんだよね…」