WUG解散発表以降、解散の理由は何だったのか?
そういった文章をワグナーさんがまとめて自分の意見として公表しているものを見かける機会がよくある。
ただ、それは全て憶測に過ぎない。
はっきりこうだという理由を明らかにしていないからだ。
メンバーが話し合って決めた。という文章はもちろん出ている。
WUGちゃんねるの動画でもメンバーそれぞれの口から話している。
だが、それでも分かったような、はっきりと分からないような、そんなモヤモヤした気持ちだけ残る。ただ、もう理由はどうあれ決まってしまった事だし、FinalTour HOMEが始まって後は最後まで応援しよう。という気持ちだけ先行してしまっているようだ。
けれど、売上が芳しくなかったからだとか、他グループの人気が凄かったからだとか、それも間違ってはいないし、ビジネスベースの考え方からして大切なことではあるけれども、それでも長く続けてきてある一定の人気を博していたし、今まで注ぎ込んだ費用と時間と労力を考えればまだ続けられるだけ続けたほうがいいに決まっているのだ。
それでも解散しなければならない理由があったと考える方が自然である。
その説明をする時、大事なことがすっぽり抜けているように思ったので私の考えとして文章にすることにした。
そもそもWakeUp,Girls!という声優ユニットは何か?という原点の話だ。
それはアニメのWUGとリアルのWUGが同時進行している、いわゆるハイパーリンクである。
厳密に言えばアニメが先、その世界観を元にリアルで実現するといった形である。
これは両輪であり、どちらかが欠けてもダメだし、どちらかが先に進む事もできない同時進行でなければならない。キャラクターの名前が漢字は違えど読み方が一緒なのもわざわざそれを合わせて作っているわけだし、リアルのメンバーは常にキャラクターの分身を背負っている。
メンバーにとってデビュー作のキャラクターなのだが同時にWUGのキャラクターと共に活動を続けていく。そのようなユニットは他にはない。それだけWUGは特別なのだ。それ故にオーディションに合格してすぐに主役級の役が与えられる事が約束された恵まれた環境にあった。
WUGは通常のアニメでは考えられないような行程を経て結成されたユニットだ。
まゆしぃを除き、特に専門的な経験や訓練を受けていないいわば普通の高校生や大学生だった素人を2、3ヶ月の合宿やレッスンで付け焼き刃の最低限のレベルまで押し上げ、声優デビューさせる。歌とダンスも覚えて、ステージに立たせる。それもアニメの世界でも同じ状況であるからそれに合わせた形といってもいい。
普通ならあまりにリスクが高すぎてできない。
デビューしてすぐの子のクオリティで知名度もないのに、売れる見込みが立たないからだ。
だからこそファンは「成長する姿が見てみたい」と思ったし、「よくぞ、このプロジェクトを実現してくれた」と思って感動すら覚えた。
それは山本監督の考えるアイドル像、アイドルとは何か?を表現するための仕掛けである。
WUGメンバーはそれこそ血の滲むような努力で声優としてのスキルを上げ、ダンスや歌のレッスンを重ねて、今やどこに出しても恥ずかしくないプロのレベルにまで向上させる事ができた。
2016年以降、リアルのWUGの人気が高まり個々の活動の機会も増えてきた時、アニメの事が過去の事になりつつあった。だが、ワグナーの多くは「映画のBtBの続きが見たい!」という思いからWUGの応援を続けていったと思っている。
全てが崩壊したのは新章になってからだ。
知っての通り新章は山本監督ではなく板垣氏である。
山本監督はWUGの原案者でもあるため、WUGの世界観は山本監督の頭の中にのみ存在している。
原案者を外し、監督を変え、キャラクターデザインまで変えれば全く別の作品と言ってもいい。
酷評すべき点は数多くあるが、一番酷いのはキャラクターにリアルのメンバーのパーソナリティを押し付けるいわゆる「逆ハイパーリンク」が横行した点だ。
例えば、島田真夢に「灰になる準備はできていますか?」と言わせたり「料理が得意でない」設定に変えたりとやりたい放題だ。
それは吉岡茉祐さんの個性であり、島田真夢のキャラクターとは全く別である。
大前提として説明したように、ハイパーリンクはアニメ発のものを現実でも反映させるものであり、片山実波の「うんめぇにゃ〜」を田中美海さんがライブの場で披露するのはいいが、美海の個性を片山実波にさせてはならないのだ。
そういった安易な逆ハイパーリンクでキャラクターを崩壊させられた。自分の分身として大切にしてきたキャラクターをむざむざと破壊されたものを演じなければならなかった時の気持ちはどのようなものだったか、想像を絶する。
この時点でWUGの事が嫌いになり、もう終わらせたいと思った事だろう。
売上も人気も芳しくない新章を終え、終わらせようとしても熱心な今まで支えてくれたワグナーの事を思い、その中で大いに悩み苦しんだはずである。しかし、2016年以降と違い、タイアップで延命しても、アニメとしての展開が今後見込めないのであれば続けようという気力がもう起きなかっただろう。後出来る事といえば、ワグナーさんに今まで応援し続けてくれた感謝の気持ちを伝えるべく出来るだけ多くのライブを行うことで最後の区切りをつけようとしたのではないだろうか。
アニメの展開があろうとなかろうと気にせず続ければいいじゃないかと思う人もいるかもしれない。でも、それはWUGがWUGである以上背負っていかなければならないものである。むしろ、他の展開をしようとすれば逆に足枷となってしまうのだ。
そんな中、自分達がどこまでできたのか、たどり着いたのかの爪跡を残すべく最終目的地を模索していたのだろう。
アニメの展開としては「夢はでっかく紅白出場!」と丹下社長がいうシーンがあるが、残念ながらその夢は叶えられなかったので、アイドルの祭典の聖地SSA(さいたまスーパーアリーナ)でのライブということを目標として実現することにより、WUGというプロジェクトを自ら終焉させるということで、決着したのではないか、と私は考えます。
どこまで言っても憶測でしかありません。真相はメンバーにしか分からないことなのです。
ただ、今後4月以降個々の活動となり、それが5年先10年先にでも、「実はあの時こうだったんだ。」と話が聞ける、話せる時がくるかもしれない。その時が訪れることを信じて、今はとにかくSSAまで、最後まで見守りたいと思います。