シャカシャカシャカ。

いつものようにハミガキの音で目を覚ます。

旅に出てから目覚まし時計をかけるのをやめていた。

2ヶ月間のニート生活。なんて自由な生活だ。

しかしその日はいつもと違って少し緊迫なムードが漂う。

なぜならこの旅最大の難関「24時間のバス移動」の当日だからだ。

この日の為に2.3日前から準備していた事がある。

以前バンコク→チェンマイの12時間移動の時、元気だけが取り柄のあすか(以後A子)が原因不明の体調不良になり目の下にはクマができ、顔はやつれ上からも下からも出るわでA子はバスのトイレに篭ってうなされていた。

そんな状況を見ていた僕は「24時間体調不良だったら耐えられない」と感じ2.3日前から屋台でご飯を食べるのをやめた。

そして当日、朝から快便。

「これならいける!」

そんな事を思っていたらボロボロのハイエースが迎えに来た。

リュックを預けたのだがノートパソコンが心配で後部座席に座る事にした。

後部座席は3人座れるぐらいだったが半分は荷物置きに使われていたので1.5席ぐらいの広さだったので悠々座れる事が出来た。

予約を取ってくれたりさ(以後R子)には「バス移動でいいからせめてランクの高いバスにしてくれ」と頼んどいたので助かった。

しかしすぐに事件は起きた。

このハイエースは乗り合いだったらしく僕達を乗せた後いろんなホテルに迎えに行きまさかの満席。

そして僕の隣にも韓国人の男性が乗る事になった。

その韓国人の男性とヨーロッパかオーストラリアかわからないが金髪の男性が2人で話をし運転手に「こんな席座れないよ」みたいな文句を言っていたが運転手はそんな事おかまいなく出発した。

彼は僕に対して「ソーリー、ソーリー」と言ってくれたが悪いのはこのツアー会社だ。

なんて可哀想なんだ。

そして隣が僕だなんて余計可哀想だ。

2人分の幅がないので今回も仕方なく彼の腕を肘掛けとして使わせて頂いた。

#どーも

#図々しさには定評のある

#花田です



そのハイエースは国境まで行くらしく乗車6時間。

ただでさえ狭いのに山道を登ったり下ったりで車体は揺れ酔いがまわる。

その間はご飯も食べれない。

スマホもいじれない。

音楽を聴くことすら出来ない。

余計な事をすると吐き気がするので

ただただ無でいるしかなかった。

しかしまた問題が発生する。

隣の韓国人の男性が僕の肩で寝始めたのだ。

温厚で有名な僕は普段なら特に気にすることはないが何せ狭い、ご飯が食べれない、吐き気がする。と、ただでさえストレスがかかった状況だったので気になって仕方がなかった。

しかし物は考えようだ!と僕は閃いた。

もしも隣に座っている人がめちゃくちゃ可愛い子でその子が僕の肩で寝ていたら幸せじゃないか。

目を瞑って隣には可愛い子が座っている。と

とにかく頭の中でイメージした。

しかし現実はそんなに甘くなかった。

山道を走る車はとにかく揺れる。

揺れるたびにポンッポンと僕の肩に彼の頭が触れる。

そして触れるたびに僕の肩がチクチクする。

なぜなら彼の頭はツンツンヘアーだったのだ。

言葉にはしなかったが

「おいおい、いがぐり君。可愛い女の子は髪サラサラで肩チクチクしねーんだよ。」

と心の中で何回も思った。

その時から僕の中で彼のあだ名は「いがぐり君」と名付けられた。

こんな状況ではイメージもできないので

仕方がなく僕は前の席に頭を付けしんどい体勢で寝る事にした。

しかしこれはまだラオスまでの過酷な道のりの序章にすぎなかった。

続く。

p.s

今日の朝ラオスに到着して

カフェしてマッサージして

夜は美味しい鍋食べて

クイーンベッドの1人部屋でごろーんとしてる。

なんて幸せな1日だ。