このグリーンサンドとは、フェロニッケル生成時に発生するフェロニッケルスラグを水で砕いた水砕スラグの商品名で、グリーンサンド、フェロニッケルスラグ、スラグという言葉について当然注目が集まるわけですが、私は以前から「ダスト」という言葉が気になっていると書いてきました。
それは、造成工事が行われた地権者の一人で元市議会議員鈴木氏の
「日向製錬所のダスト処分場として、埋めさせてやっているんだ」
という発言からくるものなのですが、黒木さんに関する記事を書き始めた当初も、ダスト?=粉塵では?という疑問を感じ、地元の人で元市議会議員で一般市民より製錬に関する情報を耳にする機会は多いと思われる立場の人が、ダスト=スラグという意味でダストという言葉を使うかな?という事で、これまでも何度かダストについて気になっていると書いてきたのですが
やっと根拠となる物を見つけ、それによるとやはり「ダスト=スラグ」では無い様です。
スラグとダストは違う物 ダストも埋立てに使われる
(株)日向製錬所のグリーンサンドによる造成工事について、ネットで言及している方にボーンズ88さんがいますが、この方がフェロニッケルスラグ問題に特化した、「偽計のスラグ」というブログを立ち上げていて、この中で北海道の室蘭で鉄鋼スラグによる埋立てにより、土壌汚染を引き起こしたという過去の事例を取り上げています。http://ferronickelslag.blogspot.jp/2015/03/blog-post_27.html
この記事から、当時の室蘭市の対応を見るため現地の対応の様子を見てみました。
するとこの問題に関し住民説明会が5回ほど行われ、住民説明会で配布された資料によると昭和38年~49年にかけて埋立てが行われ、その内訳が次のように報告されています。
土砂:約140万トン(工場を作る際に発生)
ダスト:約20万トン(一般的には鉛・ヒ素が微量含まれる)
塵芥:約2万トン
その他:約6万トン
http://www.city.muroran.lg.jp/main/org7330/documents/dai2kaisetsumeikai_haifushiryou.pdf
これに対し住民側より
「ダストについて詳しく教えて欲しい。スラグと認識してよいか。」という質問があり
それに対し室蘭市は
「ダストとは、鉄の生成工程で発生するガスの中に含まれるもので、スラグとは別物です。スラグとは、鉄の生成過程でシリカ等、鉄以外の成分が石灰と溶融結合した副産物です。」
と回答しています。

http://www.city.muroran.lg.jp/main/org7330/documents/dai2kaisetsumeikai_shitsugi.pdf
これで、スラグとダストは同じものでは無いという事がわかり、同時に有害物質も含まれるダストは法規制が無かった昔には埋戻しにも使われていたという事がわかりました。
これは北海道室蘭市での話ですが、全国的にもこの様な認識だと思って良いと思います。
ダストの処理と処分方法 ダストも一緒に埋めたのか
さて、法規制がなかった昔はダストも埋立て処分されていたという事ですが、だとすると(株)日向製錬所も昔の流れを捨てきれず、元市議会議員の発言からも今もダストを埋めているのではないか?という疑惑が生まれますが、では現在のダストの処理と処分方法はどうなっているのか?通常のダスト処理方法についてはこの様な文章があります。
従来のダストの処理方法は、ダストに含有されている鉄等の有用金属がそのまま廃棄されるという問題があり、また、ペレット化したダストの処理は、処理業者に有料で引き取りを依頼することになるため、処理コストの点等でも問題があった。
http://astamuse.com/ja/published/JP/No/2008086845
さらに、こちらの文章には
製鋼炉ダスト、特に電気炉ダストの約60%は、ダスト処理専門会社に引き取られ、ロータリーキルンや溶融炉等の専用処理設備により、亜鉛原料として処理されている。
ダストの埋め立て処理に要する費用も、スラグの処理費の約10倍の費用が必要である。
http://astamuse.com/ja/published/JP/No/1999152511
ダストはスラグの様な他の用途に再利用という使い道はなく、製錬工場内では再度炉に投入し一緒に溶かすという使い道しかないようで
その際、再粉化しないようダストを崩れにくいペレット化するという特許も(株)日向製錬所は持っているようですが、スラグ以上にダストの処理と処分に手を焼いている様にも見えます。
そうなると、「ダストの処分場として埋めさせてやった」とする発言はかなり信ぴょう性が増してきて、全部ではないにろ日向市西川内地区にはグリーンサンドの他にダストも混入されていたのではないか?という所に行き着き、当初から抱いていた疑問が話としてはつながってきます。
グリーンサンド?それ産業廃棄物です
ダストについては、(株)日向製錬所や親会社である住友金属鉱山(株)から技術資料や特許が出されているのでその内容に触れようと思いましたが、そんな矢先に日向市のあちこちに転がっているというグリーンサンドの現物を入手したというツイートが動画と共にありました。@nightowlfly00 @shigekokubota
グリーンサンド とかゴミに間違えられそうだよ。
#日向製錬所産廃問題 pic.twitter.com/QP2I41jLMD
— さいき ゆみ (脱原発20年) (@yumisaiki) 2015, 8月 23
これグリーンサンドではないのでは?という声もある様ですが、注目はこの動画の最後に出てくるスラグの塊です。
グリーンサンドはフェロニッケルスラグを水で砕いて砂状にして初めてグリーンサンドとして商品になりますが、これどうみても粉砕されてなく、フェロニッケルスラグそのものか、炉内に残ったノロとしか思えません。
この時点でこの塊は商品ではないので既に産業廃棄物という事が出来ますが、愛知県愛西市の吉川みつこ市議会議員のブログに、こんな報道があったと書かれています。
■070824(中日新聞・夕刊):完成前の鉄鋼スラグは産廃 愛知県判断、適正保管指導へhttp://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007082402043563.html
2007年8月24日 夕刊
愛知県弥富市などで野積み保管された鉄鋼スラグの溶出液から、環境基準を超す鉛やホウ素などが検出されたとする問題で、同県は、鉄鋼スラグを加工販売する同県蟹江町の産業廃棄物中間処理会社「共同建設」(露崎勇社長)が野積み保管している完成前の鉄鋼スラグについて「産業廃棄物にあたる」と判断。近く、廃棄物処理法に基づき、地下への浸透防止策を講ずるなど適切な保管をするよう指導する方針を固めた。
愛知県は、製品として完成前のスラグは産廃だと判断しています。
それもそうです。もともと鉱さいはそのままだと産業廃棄物ですから。
それでも産廃ではないというのなら、あの塊を商品として売っているいるのか?という話になりますが、スラグを再生砕石として考えてもせいぜい直径5cm位までじゃないでしょうか?
一方、宮崎県は過去に家を解体したりした時のかわらを、農家で畑の中に大きな機械や車を入れる時にひいたのが産業廃棄物にあたるとし、撤去命令を出しています。その時の判断基準は、40mm以下に砕けばリサイクル品としてOK。それより大きければ不法投棄という事の様です。
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/gikai/record/regular/pdf/h19/kankyo_h190620.pdf
(画像はP39 議論はP70~)
宮崎県にはこの様な判断を下した前例があるのですから、この動画にあるスラグの塊も明らかに40ミリ以上あるので産廃かリサイクル品か簡単に判断できると思いますし、この理屈から言えば完全に産廃です。更に元市議の鈴木氏からも話をうかがえば、西川内地区にダストが埋められているかどうかもすぐわかる事です。
この様に宮崎県は有害物質の有無に関わらず、基準を満たさない物は産廃だと認識していますので、もう時間の問題ですよね?




